日々雑感
2001年12月
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【予告編】にゅうすざんまい(効果音含む)
2001年12月22日、2002年ソルトレイク・オリンピックの聖火リレー中に、ワシントンDC、ホワイトハウス南の芝生上にある聖火を背景にして、ジョージ・W.ブッシュ米国大統領がオリンピック代表団と話をします。
【気になるニュース週間見出し】
2001年 12月 16〜22日
▼01/12/31 (月) ▲
印パ紛争の緊迫した度合いが日を追うにしたがって増えつつあるようだ。昨日の「気になるニュース」冒頭に整理しておいたが、今後さらに緊張する場面が出てくるだろう。一触即発といっても過言ではあるまい。その直接の原因はインドのスリナガルで起きた爆弾テロ事件で、それがカシミール国境線地帯の火薬庫に飛び火しての緊迫した対峙となった。1949年の停戦ラインを境に北部のアザド・カシミール(パキスタン)と南部のジャム・カシミール(インド)が対峙しているのだが、インド側ジャム・カシミールのスリナガルにはミサイル基地があって、原子力研究所も隣接している。いわばここはインドにとっての最高レベルでの重要拠点で、そこを叩かれてインド政府は激怒しているわけだ。それに加えて今月13日のニューデリーでの武装グループによるインド国会襲撃事件はさらに両国の対立を決定的なものにしたようだ。襲撃事件に関してインド側はパキスタンのイスラム武装組織「ラシャカル・タイバ」の犯行としているが、これにパキスタンは根拠がないと撥ねつけている。今から50年以上前のインド独立を考慮すれば、大英帝国の強引な印パ分割による混乱をそのまま現代に引き継がれてきたようなもので、犯人を特定するのは困難を極めることだろう。誰が味方で誰が敵なのか、印パ双方の国内に散在するイスラムやヒンドゥー教徒、それにシーク教徒や仏教徒といった宗教坩堝の渦中でのカオスが災いしている。そういう意味で、印パ両国の対立は古代よりの神々の宿命的な戦いの継続であったかも知れない。問題なのは、そうした印パの多様な宗教事情を熟知したアメリカなどの大国が、こぞって武器を提供しながら戦争を煽ってきたというところにある。これはバルカン諸国の民族多様性に乗じて武器を送り込んできた西側諸国にも酷似する。これまで民族こそ違うが互いに仲良くしてきた隣人たちが、ある日を境に鍬を持つ手に突然銃器を持たされる。つい先頃までこんな武器などなかったのに・・・と、主婦が嘆く。いったい何が起こったのか?誰がこんな武器を持ってきたのか?気が付けば空から爆弾が落ち、足元には地雷が埋まっている。このようなことがインドとパキスタンでも起こりつつあり、かつ加速度的に深刻化している。
今や、印パ対立による戦闘準備態勢は一触即発の危機を孕みながら、一方の欧米諸国では新年を迎えるお祭騒ぎに沸きかえっている。いったい彼らは自分の生活の一端が、第三諸国の紛争に投下されてきた爆弾によって支えられてきたなどということを考えたことがあるだろうか?アメリカ経済の基盤の根底に、まぎれもなく軍産複合体による恩恵があるということを・・・アフガンなど紛争国に向けられ発射されたミサイルが、時に子供たちの手足を吹き飛ばすという誤爆であっても、それだけで軍需産業は潤うのだ。出勤先がミサイルの部品を製造している会社であろうと、それが自分の家族や生活を支えているという現実においては、第三国の痛みなどは知ったことではないのだろう。ある平均的なアメリカ市民の「どこで戦争が起ころうが、私は今の便利で快適な暮らしを手離すつもりはない」といった言葉が忘れられない。普通の常識人といわれる秩序とやらを重んじる、こういう大多数の人々がいる限り、戦争はなくならないだろう。それら戦争の恩恵に預かる幸せな人々たちが、明日の新年に明るく挨拶する。「明けましてあめでとう!全ての人々に祝福がありますように・・・」
「明るい朝におはよう、次には私の黄金にもおはよう。私の聖者がよく見えるように、聖堂を開き、世界中の魂と我が魂に祝おう・・・私のもろもろの宝の間に横たわり、夜は炎のように姿を現し、あるいは昼日中のように混沌から突き出てくる、すべての暗黒が中央へと流れさる時に」 (ベン・ジョンソン作、喜劇『ヴォルポウニー』より)
気になるニュース
02/12/31 (月)米軍空爆で住民約100人死亡 AIP報道(20:31)
イスラエル軍、パレスチナ人6人射殺 ガザ自治区(20:24)
カシミールでパキスタン兵4人死亡 インド兵も1人(19:25)
アルゼンチンのロドリゲスサア暫定大統領辞任(18:57)
アフガンから密輸とみられる大量の武器押収 パキスタン(10:39)
▼01/12/30 (日) ▲
今夜のテレビ番組日本テレビ系列 「時空警察…捜査一課歴史の闇に挑む男たち世界5大ミステリー」▽ケネディを殺した真犯人は誰!?▽本能寺の変の真相▽ヒトラー生存説究明。は、私の興味ある課題ばかりが揃っている。ほか『タイタニックは沈められた!?』も興味津々である。権威ある歴史家からは一笑に伏されるような内容ばかりだが、私からすれば根拠とする証拠の信憑性があれば検証する価値は十分にあると思うのだ。ということで、今夜は早速録画しながら自分なりに検証するつもりだ。それに付随して新たな資料で肉付けしながら真相に迫っていきたい。私はけっこう凝り性なので、正月休みはその作業に費やすことになるかも知れない。
特にケネディ大統領暗殺については思い入れもあり、これまでの私がまとめた「JFK暗殺資料」を参照にしていきたい。明智光秀に関する本能寺の変の真相でも「かごめかごめ」に託された光秀の秘技」が参考になると思う。別の参考本としては埼玉大学教授の岩辺晃三著「天海・光秀の謎」税務経理協会発行を推薦したい。サブタイトルが「会計と文化」という変わった本で、日本における会計の歴史的見地から光秀の謎に迫っている。さらに高藤晴俊著「日光東照宮の謎」講談社現代新書を参考とすれば、推理の過程で豪華絢爛たるイメージが広がっていく。ヒトラーの生存説についてはバチカンを調べ、タイタニック沈没に関しては乗船していた大富豪を調べるというふうに、関連づけしていくと面白い展開が期待できるだろう。
見終わったけど、こんなもんだろうなぁ・・・録画するまでもなく、殆どすでに知っていたことばかりであった。初めて知る人にとっては少しは興味も湧くことだろうが、それにしても演出に工夫が足りない不満が残った。得てしてNHKの大河ドラマのように歴史ものをドラマ化すると、学芸会のような陳腐なものになりやすい。若干の例外を除いて参考にもならぬ。ということで、正月休みに時間を費やすこともなくなった。時間がもったいない。
気になるニュース
01/12/30 (日)独首相は歓迎、仏蔵相はスト警戒 元旦からユーロ流通(22:12)
パキスタンからタージマハール守れ、迷彩服作戦進行中(20:56)
「ユーロの成功は英国の国益」英首相が新年メッセージ(20:44)
米大統領、アルゼンチンに経済計画策定を要請(18:49)
ネパール、非常事態宣言一月で反政府勢力ら450人死亡(18:46)
高利、厳しい取り立て 韓国で消費者金融が社会問題化(21:08)
郵政公社の国債売買に歯止め 急落防止へ首相検討(10:48)
自民幹事長、海自・海保連係の領域警備法の必要性強調(19:51)
母子家庭の児童手当、満額支給の要件厳しく 厚労省案(10:54)
「交戦ならあらゆる行動」インドが強硬姿勢(読売新聞)
インド政府、戦争になれば全政党が団結へ(ロイター)
パキスタン、アフガン国境の部隊を一部移動(ロイター)
▼01/12/29 (土) ▲
印パ戦闘状態について、アメリカのパウエル国務長官はイギリスとロシアの両外相と対応し始めたようである。(参照、印パ緊張で米国務長官が英ロ外相と電話で対応協議) その骨子は「印パ対峙の緊張感によって、アフガンでのテロ掃討作戦に支障が出る」という手前勝手の理屈なのだが、こうした印パ対立を助長してきたのがアメリカではなかったか。昨日の日誌に書いたように、アメリカは印パ双方に兵器を送り込んで戦争を煽ってきた張本人である。対応協議の相手国イギリスやロシアも、これまたその共犯であった。そもそも印パ分割の仕掛け人こそイギリスであったはずであり、今日の深刻な印パ対峙の責任の一端はイギリスにもあるのだ。インドの植民地当時、大英帝国は植民地政策の弊害でインド経営が困難となり、無謀にもヒンドゥー教徒とイスラム教徒という住み分けを強化してインドを独立させようとした。これでインドは大騒乱となり、1947年のインド独立で英領時代の藩王国のマハラジャが帰属を表明、これにカシミールのイスラム教徒住民が反対し、マハラジャがインドに支援を求めて「第一次印パ戦争」が勃発した。次の「第二次印パ戦争」は昨日の日誌に書いたように、中国進出の防護策としてインドがパキスタンのカシミール全土を併合しようとして起こっている。そして「第三次印パ戦争」は、西パキスタンに支配されることを嫌った東パキスタンが独立を宣言、西パキスタンの弾圧からベンガル人がインドに逃げるなど内戦状態となり、これを収拾しようとしてインド政府は旧ソ連と手を組んで東西パキスタンに進撃して起こったものだ。その後旧ソ連はインドの核開発に技術協力し、インドはさらにイギリス系企業の支援を受けながらアグニ型ミサイルの性能強化をはかり、クルージング・ミサイルの製造にもとりかかっている。対するパキスタンは中国からM11ミサイルの技術改良を受け射程150キロから1000キロメートルの拡張に成功、印パ両国はついに核兵器を完成させていく。インドはシーク教徒の聖地アムリッツァに陸軍第11部隊を配置、ジャムカシミールのスリナガル基地と共に射程250キロメートルのプリトヴィ・ミサイルでカシミール地方に標準を合わせている。それに対してパキスタンは、サルゴダ空軍基地にやはり射程250キロメートルの中国製M11ミサイルを配備し、カシミール地方をしっかり狙っている。実は、これら印パ両国の核ミサイル開発にIAEA(国際原子力機関)が関わったことがある。以下、3年前の日誌から抜粋する。
1987年10月、科学技術庁主催の国際放射線廃棄物会議が日本で開催された。この時、壇上で演説したのがIAEA議長のスイス人ルドルフ・ロメッチであった。ロメッチはチェルノブイリ事故が起きると被害者少数のデマ報告を世界に流し、その成果(?)を評価した日本の科学技術庁によって招かれたのであった。しかしロメッチは翌年、原爆用ウランをドイツからパキスタンに密輸、パキスタンの核兵器開発に多大な貢献をして、逮捕された。こうしてパキスタンも中国のみならず何とIAEA議長からも支援を受けていた。インドとパキスタンはいつ核戦争が勃発してもおかしくはない状況にある。そこで思い出すのがやはりこの日記で書いた次のようなものである。1993年11月初頭、ロシアのグラチェフ国防省は26ページからなる新戦略を作成し、ホワイトハウスにも報告された。ここに驚くべきことが明記されている。「核拡散防止協定を批准しない国々に対しては、核攻撃を行う権利がある」というのだ。つまり中国やイラク、パキスタンなど、核拡散防止協定に賛同しない国にはいつでも核攻撃してもかまわないと宣言しているのだ。「軍事騒動が勃発する国々に対しては核兵器をもって対処する」のが新戦略の骨子なのだ。米ロのこうした取り決めは、とりもなおさず米ロの軍事同盟を示すものである。何とバカげた世界であろうか。しかしこれが現実である。核拡散防止条約などと、いかにも先進諸国は平和に向けて努力しているようなスタイルをとりながら、実際には核戦争の脅威を増加させてきたのだ。今、アジアは彼らの姑息な謀略によって一触即発の事態に追い込まれている。
【参照】印パ紛争地図
気になるニュース
01/12/29 (土)海保長官、装置強化の法改正には慎重姿勢(21:46)
単一民族発言の尾身北方相が回答書、ウタリ協会は反発(20:59)
不審船事件の2遺体、司法解剖で「死因は水死」(20:46)
手術ミス、遺族に隠す、診療記録改ざん 東女医大病院(20:41)
松島産生ガキ、食中毒検査を改ざんして出荷 宮城県漁連(19:49)
パキスタン大統領、インドとの対話の用意表明(22:08)
議会の建物に乱入・放火、暫定政権に抗議 アルゼンチン(20:55)
米大統領、印パ情勢沈静化に向け調停も(19:39)
EU、「ETA」など13組織をテロ集団と認定(13:54)
賃上げより雇用確保、産別ベア要求見送り続出(19:14)
加藤紘一氏、失業率6%台に言及(21:17)
アフガン地雷除去、NGO支援と自衛隊OBで 政府(07:34)
▼01/12/28 (金) ▲ テレビでは年末の特別番組が目白押しで、すでに正月気分が盛り上がっているニッポンにおいて「インドとパキスタンが3日以内に戦闘状態に突入する準備に入った」というニュースも意味をなさないようである。こうした印パ対峙の極度に緊迫した状況とは裏腹に、日本は未曾有の失業時代という背景にもお祭騒ぎだけは忘れないようだ。一週間前のブッシュ大統領が何を言っていたか?彼は「来年は戦争の年になる」と言ってのけたのだ。報復テロを口実にタリバンを叩き始めた頃から、ブッシュ大統領にはある目算があったはずだ。タリバンを叩けばパキスタン内のイスラム教徒が立ち上がり、義勇軍としてアフガン戦争に参戦するだろうことも・・・ブッシュの本当の狙いは、アフガン戦争が終結した後での新たな展開のことだろう。これまでにもカシミール地方では中国も交えての印パ対峙による小競り合いが続いてきた。それが報復テロによるアフガン戦争が起きたことで、さらにカシミール一帯はきな臭い武力衝突の懸念が深まっていた。いつ紛争から戦争になっても不思議はない火薬庫に、アメリカは隣国アフガンから点火したのだ。その導火線は明らかにカシミールへと続いている。ブッシュが確信をもって来年を戦争の年と宣言した裏には、新年の幕開けが印パ戦争によって始まることを想定していた節がある。
1965年8月、パキスタン軍の越境事件を口実にインドは「第二次印パ戦争」を発動した。これにはカラコルムを越えて進出しようとする中国を阻止するというインド政府の狙いもあった。そのためには一日も早くカシミールを占領しなければならない。地上戦ではパキスタンのパットン戦車がインドのシャーマン戦車と激しい戦闘を繰り返すという、印パ両軍ともにアメリカの兵器を使用しての戦争だった。つまり、アメリカはこれ幸いに対峙する印パ双方に兵器を提供して戦火を煽っていたのだ。これがアメリカのやり方である。このことは元駐印アメリカ大使ケネス・ガルブレイスも「アメリカが提供した兵器が戦争の直接の原因であり、アメリカが兵器を提供しなければ戦争は起こらなかった」と語っている。その後、アメリカ連邦議会は第三世界への兵器禁輸処置を決定するが、アメリカ軍産複合体と政府首脳の懲りない面々によって兵器の密輸が続けられていた。西ドイツはイラン向けにF86セイバージェット戦闘機90機を輸出したが、実際にはイランを経由してパキスタンに運ばれていたのだ。取引は西ドイツの武器仲買人ゲルハルト・メルティンスの指揮で行われた。彼は有名な武器商人サム・カミングズの仲間で、西ドイツ秘密情報部にコネをもっていた。そのコネを通じてメルティンスはアメリカ・ペンタゴンと密約を交わしていた。つまり、アメリカ政府がセイバー戦闘機の販売許可をメルティンスに与えていればこその兵器密輸であった。
今回の印パ対峙での戦闘体制の状況はかなり深刻な事態に陥る可能性を含んでいる。今から45年前、当時のブット外相は「インドが原爆を製造すれば、パキスタンは草を食んでも原爆をつくる」と予告していたが、パキスタンはインドに遅れること14年にして密かに核爆発を伴わないコールド・ラブラトリーの状態で核実験を成功させている。その後の印パ双方の核開発は急激な展開をみせ、双方共に核保有国になっていることは衆知の通りであろう。世界で今もっとも核戦争が勃発する危険がある国としても、印パ両国の動向には目が離せないものとなる。来年2002年の幕開けが悲惨な戦争で始まらないよう、平和を祈る心こそ全人類に求められていることではないだろうか。祈って何になると言う人もいるだろう。しかし、忘れてはならない。戦争も憎悪という心から発展してきたことを、してみれば平和もまたそれを祈る心から始まるではないか。生きることが決して無意味ではないことの証しとして、一人の人間の平和への真摯な祈りにはきっと意味があるのだと思う。
気になるニュース
01/12/28 (金)厚木基地でのデモ飛行、「今後も行わない」と米軍表明(23:20)
不審船事件の2遺体は水死の可能性が大 司法解剖実施(20:54)
韓国産の生食用カキが赤痢菌汚染 厚労省が輸入禁止に(20:28)
過労死不認定から認定に見直す決定 長野・伊那労基署長(19:48)
LPガス用自動切替調整器にガス漏れのおそれ 経産省(19:36)
ユダヤ人・パレスチナ人の合同で平和行進 エルサレム(23:05)
特別軍事法廷の死刑評決は判事団の全員一致で 米紙報道(21:17)
印パ緊張で米国務長官が英ロ外相と電話で対応協議(20:49)
田中外相発言に台湾南部でも抗議の動き(19:41)
市中で年越すお札は69兆円、121億4000万枚(21:01)
幅広い緊急事態に拡大の方針 有事法制で小泉首相(22:02)
中韓の情報産業担当相に定期会合を呼びかけ 片山総務相(19:53)
今日はマレーネ・ディートリッヒの生誕100年にあたるそうだが、その彼女の死因が自殺だったというニュースが流れている。奇しくも最近、NHKテレビの「夢物語」で彼女が紹介されたばかりだった。晩年のディートリッヒはラスベガスで舞台を踏んでいたらしいが、その生涯は恋多き女優として有名でもあった。彼女がハリウッドから身を引いた直接の原因は、映画界で人気が出てきたエリザベス・テーラーの存在があったと伝えられている。ディートリッヒ最後の著名な恋人は「西部戦線異常なし」の原作者レマルクだったとも言われている。その「西部戦線異常なし」はルイス・マイルストン監督によって映画化され、アカデミー第三回作品賞を受賞した。私も映画は見ているが、主人公のドイツ兵少年が塹壕の中から蝶に手を伸ばそうとして、狙撃兵に撃たれる最後のシーンが心に焼き付いている。西部戦線というのは第一次大戦中にドイツとフランス軍が対峙したフランス東北部の国境地帯のことである。原作者レマルクはディートリッヒの恋人と言われながら、実際には彼女がレマルクを愛していたのはその才能だけで、ディートリッヒが彼のドアを閉じると次には新しい恋人たちが待っていて逢瀬をつづけていた。それ以前には、かの有名な彼女の主演作「嘆きの天使」の監督ジョゼフ・フォン・スタンバーグの愛人だったが、それより前にはルドルフ・ジーバー(Rudolf Sieber)という助監督と結婚していた。この時の結婚式の後、女優エヴァ・マイ(Eva May 1901-1924)が謎の自殺を遂げたが、実は彼女は助監督ルドルフ・ジーバーと婚約していたのだった。彼女の本名はEva Mandel といい、父親Julius Otte Mandel は映画「春のいざない」の監督ヨーイ・マイ(Joe May 1880-1954)であった。自尊心の高いエヴァ・マイは婚約者がディートリッヒに鞍替えしたことで深く傷ついたのであろう。というわけでディートリッヒの恋人を羅列するには、彼女と共演した男優や監督の名前をあげるだけで分かろうというものだ。マレーネ・ディートリッヒ(Marlene Dietrich 1901-1992)の本名はMaria Magdalena Dietrich といい、1901年12月27日にベルリンで生まれている。マレーネという彼女の芸名の由来は、最初の三文字Marとミドルネームlenaを結びつけたものである。女優として有名になる以前には、母親の再婚相手であるプロシア警察エドワルド・フォン・ロシュ大佐の「フォン・ロシェ」を名乗っている。若い頃は類い稀なる脚線美で多くの男たちを惹きつけてきた彼女も、過度の飲酒によってその足がふらつくまで舞台に立ちつづけたという。彼女についてはもっと多くの恋物語があるが、その末路が脳出血という病気を苦にしての自殺だったとは哀れというほかはない。
気になるニュース
01/12/27 (木)新たに2患者の提訴 薬害ヤコブ病訴訟(00:04)
国が和解受け入れ回答、成立は越年 ハンセン病訴訟(20:46)
中国外務省「留意している」 田中外相の中台統一発言(23:11)
米、2組織をテロ組織に指定 パキスタンに圧力(22:57)
台湾住民が田中外相に謝罪求める(22:47)
インド軍、「3日以内」に戦闘態勢へ 印パ関係緊迫(22:19)
パキスタン経由で出国試みたアフガン人43人を逮捕(21:46)
3カ月連続で前年割れ 11月の新設住宅着工戸数(22:20)
「領域警備」の法制化を 野田保守党首(23:38)
▼01/12/26 (水) ▲
放射性廃棄物の投棄情報もらしたとしてロシア太平洋艦隊の軍事法廷は、被告の記者に職権乱用罪で禁固4年の実刑判決を言い渡したとのこと・・・内容からして被告が罪に問われる理由はどこにもないと思われる。当初、検察側は国家反逆罪の禁固刑12年を求刑していたというから驚かされる。国益に叶わないことは何でも国家反逆罪になってしまう恐ろしい世の中である。そもそも反逆罪とは何だろう?それは権力を手にした独裁者ゆえの自己保身にすぎないのではないか。本来の反逆罪とは国民への背信行為をもって適用すべき法律であろう。放射能廃棄物という人命にかかわる有害物質は、それが国家管理上の機密であれ、大多数の国民はそれを知る権利がある。国民の健康を害するような物質を、国家機密の元に隠蔽するなどはもってのほかであって、ロシア国民はそれを知る権利と共に国民への背信行為としてロシア政府を逆に訴えてもおかしくはない。こんなことを言うと必ず冷笑する人がいる。理想と現実は違うのだと、平然としていられる心を私は理解できない。理解しようとも思わない。人の命を危険に晒すあらゆるものを必要悪だとして、それが現実だと諦めてしまう心に、私なぞは恐ろしいほどの危機感を抱いている。大袈裟な、と思われるかも知れないが、これからの本当の恐怖は目には見えないかたちでやってくるだろう。放射能しかり、ウィルスしかり、そして何より見えない人の心を、見えないから蔑ろにしてしまうことの危険を感じている。
今回軍事法廷が開かれたウラジオストクにはロシア太平洋艦隊司令部があり、その北のバブロフスコエはSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)基地として知られている。むろん核弾道ミサイルも搭載可能で、数年前までは6隻の「デルタT」が配備されていた。さらにその北にはハバロフスクには極東軍管区司令部があり、リバチー海軍基地(デルタT=1隻、デルタV=9隻)、ウクライアンカ空軍基地、マルタ細菌兵器貯蔵施設などを統括している。それにしても細菌兵器貯蔵施設のある場所がマルタとは何と皮肉な符合であろうか。ご存知のように日本が戦時中に行った731部隊(別名、石井部隊)による人体実験の対象者をマルタ(丸太)と呼んでいた。忌まわしいことだが、この日本細菌戦部隊はロシア人や中国人の捕虜約三千人をマルタと称して非人道的な人体実験を繰り返し、その多くを死亡させてきた。
もっとも潜水艦が集結しているのがバレンツ海で、「ここでは水槽の中の金魚のようにソビエトの潜水艦が動き回っている」と言われていた。米ソの冷戦対立が終結したと言われてから、原子力潜水艦などの解体も進み、そのためロシア寄りのバレンツ海では放射能汚染が深刻になっているらしい。バレンツ海に関連して三年前の日誌にロシア軍の欠陥のため偶発的核戦争の危機高まる というのを発見した。その解説のところでバレンツ海が出てくる。自分で書いていながら、その殆どの記憶をなくしている。あの頃はけっこう熱があったなぁ、と思うことしきり。反省の意味で。
つい昨日、我が小泉総理は靖国神社参拝の違憲確認などを求めた訴訟に関して、「おかしい人」発言で在韓遺族6人を含む45人の原告から名誉毀損で提訴されている。むろん「おかしい人」とは面白い人という意味ではなく、多分に精神構造の異質性を指した差別用語であろう。数ヶ月前にはホームレスの人々に対しての「こじき」発言で問題になったばかりではなかったか。中には「いちいち言葉尻をとらえて問題にすることもないだろう」という向きもあろうが、一国の最高権力者としての言葉はそう軽いものではないだろう。本人は軽い気持ちで言ったつもりでも、最高権力者という後光は多大な影響力を放つのである。私が一個の石を拾う間に、総理が国民に呼びかければ一億個の石が拾うことができる。石を言葉に例えれば、総理が投げかけた言葉が相手に当たる度合いは相当なものになる。言葉はそれを口にする人間の心から出てくる。しかも見えないまま、直接相手の心に響いていく。時に権力者の言葉は原爆のような威力をもち、放射能のように取り返しのつかない汚染をもたらす。極小レベルでの原子物理が全人類を死滅させることの現代の恐怖も、心の作用と酷似するという点では権力者の言葉は危険このうえない側面がある。小泉総理にして一人の平凡な人間としてみる時には「おかしい人」発言も笑って済ませることも出来よう。しかしながら、幸か不幸か小泉氏が総理にまで上り詰めてしまった現在、いちいち言葉づかいを注意されるのが嫌なら、まずは国民を命の心ある存在として向き合うことから始めるべきだ。改革の痛みを国民に強いる前に、その痛みを総理、あなたは共有できるのでしょうか?それならば失業して収入がなくなった国民と同じく、総理もまたゼロから出発していただきたい。
気になるニュース
01/12/26 (水)新たに白い木片などを回収 不審船の海上捜索(23:36)
裏金でマージャン卓やカラオケ 外務省元課長補佐が証言(22:24)
教員のわいせつ行為と体罰、過去最多(21:21)
中国、27日に報復関税撤廃(23:45)
印パ緊張高まる インドがさらなる外交措置も検討(22:03)
台湾外交部が田中外相発言に抗議(21:31)
関西電力、プルサーマル凍結 MOX燃料「不合格」で(00:31)
未達成企業が過去最多 障害者の法定雇用(23:38)
石原行革担当相の「クマ発言」削除(01:03)
坂口厚労相がヤコブ病訴訟の原告を見舞う(22:24)
ハンセン病補償問題全面和解へ 遺族も対象(22:07)
マレーネ・ディートリヒは「自殺」だった?
▼01/12/25 (火) ▲
不審船追撃事件を振り返っている。マスコミで報道されているように、これは北朝鮮の工作船にほぼ間違いはないだろう。漁船を装ったこうした工作船は以前から問題になっていて、その内部構造まで予想図として公開されていた。今回の不審船の逃走航路を辿ると、明らかに中国に向かっていることが分かる。そこには中国の東海艦隊司令部があり、東シナ海(東海)一帯の中国沿岸部の広範囲な海軍基地を統括する。1994年9月中旬、上海沖舟山列島周辺での「東海4号演習」が行われたが、艦艇40隻、兵員1万人という最大規模の演習だった。これは台湾を視野に置いた大演習で、中国寄りの東シナ海は常備警戒態勢が敷かれている危険な区域でもある。ここに今回の不審船が逃げ込もうとして、日中中間線を越えたところで沈没したわけであるから、非常にデリケートな問題になってくる。日本政府は沈没船を吊り上げるために中国政府に要請するつもりらしいが、技術的には可能でも外交上は難しいのではないか。不審船の乗組員たちは自爆死したものと思われ、命をかけても軍事機密を守ろうとする必死の覚悟が感じられる。この場合、工作船そのものが軍事機密であったろう。不審船乗組員の肉体は一見して鍛え上げられたものと分かるほどであり、射撃の腕前もプロ級だとされている。まさに戦時中の決死隊を思わせるような事件である。この事件によって日本政府は武器使用緩和の方向に動き出しているらしいが、いつものことながら有事以前の対策段階を素通りしてしまっている。
気になるニュース
01/12/25 (火)小泉首相の「おかしい人たち」発言は、名誉棄損と提訴(21:54)
西アフリカ・シエラレオネ東部で暴動、13人が死亡(23:19)
イスラエルで銃撃戦、4人死傷 ヨルダン側から侵入?(22:50)
紛争憂い、隣人愛説く ローマ法王が聖夜のメッセージ(19:24)
放射性廃棄物の投棄情報もらした記者に禁固4年の判決(13:37)
アルゼンチン、対外債務返済、正式に停止(11:17)
日本の「国富」は3年連続減少 00年度の国民経済計算(21:48)
不審船の写真電送手間取り、防衛庁判断遅れる(23:19)
有事法制の制定、包括的整備目指す 小泉首相(23:04)
海保職員の武器使用基準緩和を示唆 自民幹事長(21:25)
横路氏を会長にグループ旗揚げ 巨泉氏らが世話人に(21:12)
政府、不審船引き揚げ慎重に検討 対中関係への配慮も(20:30)
▼01/12/24 (月) ▲
今日はクリスマス・イブ
浮かれて騒いでいる日本の様子をテレビで見ながら
今夜はワインの一本でも開けて酔いしれるか
と
飲み始まって、すぐ眠ってしまった
朦朧として目覚めた深夜に
なぜか
二日前に自殺したというジャック・マイヨールのことを考えた
ヨガや禅を通じて東洋思想に造詣の深かった彼が
なぜ
自殺しなければならなかったのか?
潜水記録に挑みながら
心身の鍛練に余念のなかった彼が
その果てに選んだのが
自殺であったとは信じられない
信じたくない自分がいる
この底なし不況にも
すでに何人かの知人が自殺してしまった
自殺するには絶望が必要だ
本当の戦争は心の内にあって
自分で自分を殺していいほどに
深く絶望していなければならないのだから
その絶望とやらを吐き出せばいいんだ
生きていてもいいんですか?
と
生きていて何が悪いのだ!
と
心の闇との葛藤のあとに射し込む朝の光もあるんだ
まるで待っていたかのように
そんな光に希望を託して
メリー・クリスマス!
ほら、サンタがやってくるよ
あなたの欲しいものは何ですか?
本当のサンタは形あるプレゼントは持っていないのです
ただ、あなたのハートに
希望という心のプレゼントを
そっと置いていくだけなんだ【関連】ジャック・マイヨール&映画「グラン・ブルー」モデル、マイヨール氏自殺
気になるニュース
01/12/24 (月)国労が分裂 脱退の600人が新労組の結成大会開く(18:23)
カルザイ首相、ドスタム将軍を「国防次官」に任命(22:08)
映画「グラン・ブルー」モデル、マイヨール氏自殺(19:46)
不況下の緊縮予算、財政再建優先で景気の底上げは期待薄(21:46)
不良債権膨らむ恐れ アルゼンチン債務返済中断宣言(23:39)
不審船対応、首相が法整備検討指示 武器使用緩和が視野(19:32)
緊縮予算が最大の争点に 02年度予算政府案閣議決定(17:32)
不審船事件、緊急時の武器使用緩和論議再燃も(17:12)
羽田再拡張、都にも負担要請へ 国交省(03:01)
クリスマス・イブも迫った年の暮れに、一国を預かる権力者が「来年は戦争の年になる」と宣言する。あたかも国民の戦意を煽るかのように・・・その戦争を正当化するために、各国首脳に同意を求めるという周到さには恐れ入る。世界に冠たるアメリカ大統領ブッシュは、そうして人類を挑発しながら力の誇示を片時も忘れない。「戦争になる」という彼の予言めいた言葉は、実際には「戦争にする」と言い換えるべきかも知れない。「ならず者」自爆テロへの報復戦争も、彼にはJ・M・スミス博士のESS理論状況ゲームよろしく実に利己的な雰囲気が漂っている。ハイテク技術の進歩を空爆のピンポイント爆撃で証明しようと、結果的には多くのアフガン非戦闘員を巻き込み、その誤爆を知りながらも続けてきたアフガン戦争はアメリカ自体をテロ国家と見間違わせるに十分な結果となっている。アフガンでの空爆による民間人の犠牲者は10月末日だけで約1500人とされ、カブールだけで400人以上の犠牲者が出ている。10月31日の記者会見ではザイーフ駐パキスタン大使が「アメリカは殺傷力の強いクラスター(集束)爆弾を食糧貯蔵庫などに投下している」と非難していた。ペンタゴンでは食糧貯蔵庫も軍事施設扱いで攻撃対象としていたのであろうか。その二日前には、北部同盟が支配する首都カブール北東の人口約500人のガニヒル村に3機のF18戦闘機が飛来し、うち1機の翼からミサイルが発射されて10人の死傷者が出、うち子供2人が即死している。子供を失った親は「味方のはずのアメリカが、なぜ?」と悲しみと怒りに打ち震えていたという。アメリカは「「(市民が)軍事に関係している場合は命を落とすことがあり、空爆に伴う犠牲者が出ることはやむを得ない」としているが、味方まで誤爆していて何が「やむを得ない」のか?中には誤爆としながら確信犯的な空爆もあるようだ。写真はボスニアに駐留するアメリカ軍の風景だが、サンタが装甲車に乗ってやってきては子供も喜べまい。
気になるニュース
01/12/23 (日)なぞ抱え不審船沈没 北朝鮮工作船の見方強まる(22:51)
米空母キティホーク、アフガニスタンから帰港(22:35)
2遺体収容、救命胴衣にハングル 不審船事件(22:25)
天皇誕生日の一般参賀に1万6000人 皇居・宮殿前(18:32)
やっぱりコワイ? 暴力団の郵便、特別の封筒に 大阪(15:54)
アルゼンチン暫定大統領、対外債務の一時支払い停止宣言(22:37)
ザイーフ前大使が亡命申請 「帰国時期ではない」(22:07)
天皇陛下の「韓国とゆかり」発言、韓国各紙が1面掲載(21:48)
トラボラ地区の洞くつに大量の弾薬(21:33)
郵貯、簡保、政府系金融機関を検査へ 金融庁(22:33)
在日韓国系破たん4信組の受け皿、「ドラゴン銀」困難に(10:28)
「結論は1年以内に」 政府系金融改革で石原行革相(21:24)
恐ろしい事故が起こったものである。昨日の国立大蔵病院で作業員が年間限度の1000倍を被ばくした事故のことである。夜7時のNHKニュースでも1分に満たない扱い方をしていたが、これもアフガン戦争の方が重要というマスコミの意思表示であろうか。人間が一般人の年間線量限度(1ミリシーベルト)の1000倍の放射線量を浴びてしまったというだけでも一大事だと思うのだが、どういうわけか各マスコミは嘔吐など身体的な症状はないとして済ませている。今後、被ばくした作業員は徐々に倦怠感を自覚することになるはずだ。今度の事故の場合、放射線宿酔といわれる急性障害が出てくるのはむろんだが、その症状の出方が遅いからといっても事故の重大さは変わらないし、これから深刻な放射線障害が長期間に渡ってさりげなく進行していくことだろう。
なにより天井に向けてX線の照射テストをしたということ自体、それが病院側の慣例となっていたのではないか?と疑わせるに十分な問題がある。衆知のようにX線はレントゲン線とも呼ばれ、軽い原子からなる人体の筋肉などは透過し、重い原子からなる骨などのカルシウムは透過しにくい。波長の短いX線は電磁波であり、α線やβ線などのように電場や磁場で曲げられることなく、重い原子の鉛などで遮ることがない限りどこまでも真っ直ぐ透過していく。X線はγ(ガンマ)線に次いで波長が短いとされているが、一般的に電気的に発生させたγ線をX線としている。波長が短ければ短いほど透過率は大きく、それを硬X線と呼び、透過率の小さい軟X線と区別されている。こうしたX線の性質上、天井に照射されたX線は難なく天井を突き抜け、そこで作業をしていた人間をも透過していったことになる。天井板に使われる材料が何であれ、厚さ5ミリ程度の天井はX線をいとも容易く透過させたであろう。東芝メディカルの社員はまさか天井裏に人間がいるなどとは考えもせずに照射したのだろうが、こういう場所でのテストでは鉛板に照射することぐらいのことは考えつくはずだ。
現場の状況は分からないので推測するしかないが、事故があった国立大蔵病院の見取り図から放射線科を特定してみた。原発事故同様、今度も初歩的なミスが事故を引き起こしたのだが、これはむしろ怠慢と言うべきである。東海村で起こった致命的な被ばく事故がここでも教訓になっていない。【参照、JCO東海村事故・関連リスト】 なにより恐いのは事故の深刻さより、それを忘れて同じ過ちを繰り返し起こしてしまう人間の心であるのかも知れない。
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01/12/22 (土)48年ぶり船体射撃 不審船追跡の海保(22:48)
都市公団工事を丸投げの疑い、三和建物など処分へ(15:15)
アフガン暫定政権が発足 カルザイ氏が融和訴え(19:50)
「来年は戦争の年」 米大統領、各国に言行一致迫る(13:02)
9月末の含み損、半年前の1.6倍 郵貯・簡保運用委託(13:53)
「法律に基づく正当行為」 不審船沈没で首相周辺(23:15)
来年度予算案、24日に閣議決定(21:04)
来年度の国家公務員削減数は過去最高の9271人(20:26)読み込みに多少時間がかかります
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カシミールで5人の娘が殺害される
今年の有明ノリ(海苔)は一部色落ちものの、去年ほどの被害は出なかったようだ。農水省の第三者委員会は色落ちの原因として、大型プランクトン「リゾソレニア」の異常繁殖をあげている。有明海に注ぎ込む河川からの栄養分が、日照時間が長期間に及ぶにつれて光合成が活発化し、大繁殖するらしい。それに加えて潮流が弱いとリゾソレニアは更に繁殖の度合いを深め、ノリの色落ちを加速させていく。これには、ギロチンこと全長7キロの諫早の潮受け防波堤が大きく影響していることは疑いないだろう。第三委員会はこうした有明ノリ不作対策として、三段階に分けて調査を行うことを提示している。【参照、<有明ノリ不作>3段階で開門調査実施を提言】 いずれにせよ開門調査が長期化すれば、有明海の潮流変化や淡水化など生態系が再び変化することは容易に予想されよう。どうやら開門すれば有明ノリの色落ちは解決するといった単純なことでは済みそうもなさそうだ。つまり、自然はそう簡単に元には戻せないということだ。潮流の弱さが潮受け防波堤が原因だとしても、開門すれば海の底に溜まったリゾソレニアを含む汚泥は濁流となって有明海を潮流に乗って駆け巡るかも知れない。そうなれば再び有明ノリの色落ちが起きてしまうことになる。間接的には熊本県の川辺川ダム建設が着工されれば、有明海はさらに汚染されることも予想できる。長崎、佐賀、福岡、熊本県と、漁業に直接従事していない隣県であろうと、それぞれの山々から河川を通じて有明海に注ぎ込む水がどれほど安全なものか?という枠を広げた問題にもなってくる。そんな中で、元凶となっている諫早の潮受け堤防は農水省の言うように防災効果があるのか、本当に必要なものだったのかどうか・・・1986年には1350億円だった総事業費が、11年後の1997年には2370億円にも膨れ上がったことへの疑問と、怒りを禁じ得なくなってくる。地元住民や国民にこれほどの経済負担をかけておきながら、今度はそれが取り返しのつかない自然破壊となって生活が脅かされるとあれば、もう我慢も限界というものであろう。諫早の干潟のムツゴロウ、シギやチドリたちの生息地を奪った人間たちの仕打ちは、巡り巡って今度は人間自身の生存を危うくするはめになっていく。これを因果応報という。
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01/12/21 (金)国側が回答保留 ハンセン病非入所・遺族訴訟(23:46)
作業員が年間限度の1000倍被ばく 国立大蔵病院(23:43)
元幹部ら3300万円着服 自治労裏金問題(22:41)
世界経済に新たな火種 アルゼンチン大統領辞任(23:49)
暫定政権が22日発足 各国外相がカブール入り(23:45)
パレスチナ過激派ハマスが自爆テロ停止を発表(23:10)
国際治安部隊の第1陣の英軍がカブール入り(23:00)
PKO協力法の再改正に言及 防衛庁首脳(22:26)
「まず武器捨てて」映画カンダハールのニルファーさん
法務省 死刑文書を廃棄 情報公開施行前に 永久保存、10年に変更
【インドシナ】ミャンマー、アヘン生産世界一に
いん石から糖、生命の宇宙起源説を補強
米特殊部隊がハンセンに訓練施設を計画
先頃、ESS理論(進化的に安定な戦略)の提唱者ジョン・メナード・スミス氏(進化生物学者)が来日、九州大学教授の巌佐庸氏(数理生物学者)がインタビューした番組がNHK教育テレビで放映された。これまで生物の適応の基本は「種」であり、同じ「種」同士の闘いは儀式的なものにとどまる、としてきたローレンス理論に、J・スミス氏はESS理論をもって反論してきた。生命群における自然淘汰は「種の淘汰」であるというローレンス理論に、スミス氏は自然淘汰は「個の淘汰」であり、固体が利己的にふるまうことで一定の平衡状態が生まれるとする。これは集団におけるたった一つの固体の挙動によっても状況が変化しかねない、ゲーム的状況が大きく関わってくることを示唆している。対立する二つの固体が、一方の挙動の仕方によって相手の対応も変化していく、これが自然淘汰の基本なのだと提唱する。。なにも生物は「種」を存続させるためだけに戦うのではなく、ライオンやチンパンジーの間では自分の子供を産ませたいという利己的な理由だけで子殺しも起こっているのだというのだ。
これは17世紀以降のアメリカ大陸での白人による土地奪取と、先住民であるところのインディアン(Indian)との対立に類似する。インディアンという呼称の由来は、当時アジア諸国全般をインディアス(Indias)と呼称した西欧諸国が、コロンブスのアメリカ大陸発見でもアジアと見間違えて、インディアスとしてスペイン王に報告したためと伝えられている。ESS理論に基づくゲーム的状況でいえば、土地を奪取して先住民のインディアンを追い出す白人の闘争性は、まさに動物の利己的な行為であり、自然淘汰そのものなのだろう。いまやアメリカ大陸を制覇した彼らは、世界のならず者を許さじとテロ報復戦争を展開しながら、利己的な自然淘汰という動物の本能を維持し続けているかのようでもある。しかしながら私には、こうした人間社会の利己的な闘争本能と、生物社会での自然淘汰が全く同じだとは言い切れないと思えるのだ。なぜなら、他の生物たちは人間ほどに他種を絶滅に追いやることは滅多にないからである。スミス氏は有性と無性にも言及しているが、これをESS理論に当て嵌めることには異議を唱える学者も多い。生命論の根源的なところで矛盾が出てきてしまうのだ。生命全般を利己的なものとみなす考えは、孟子の性善説に対する荀子の性悪説のようで、どうも偏りすぎているような気がする。人間社会においては、悪を善と言い含める戦争肯定論者のように、もっとも悪知恵の進化した生物ということでは人間は非常に稀有な「種」ではなかろうか。
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01/12/20 (木)痴ほう老人の拘束禁止、秋田・鷹巣町が高齢者安心条例
ビンラディン氏捕そく作戦、パキスタンでも展開 米軍(22:51)
タリバーン兵に豪州人さらに2人(20:07)
アルゼンチン経財相が辞任、デフォルトの恐れも(19:43)
景気低迷の中、00年の個人献金1割減(22:56)
アフガン周辺国支援に15億円の無償資金協力(22:51)
外務省の機密費4割減、初の削減 02年予算財務省原案(22:48)
首相、自民幹事長にペイオフ再延期を重ねて否定(20:41)
三笠宮寛仁さまの長女、彬子さま、20歳に
02年度予算案に早くも黄信号=与野党党首が難色−アルゼンチン
<ヒトゲノム>20番染色体の解読完了 日米欧プロジェクト
<有明ノリ不作>3段階で開門調査実施を提言 農水省第三者委
昨日、国交省(国土交通省)は熊本県の川辺川ダム建設着工に必要な漁業権収用の申請に踏み切った。その六日前には同省の小幡政人事務次官が「強制収用はしたくない」として、周辺住民の理解を求める姿勢を示していた。その前日には、熊本・坂本村議会において強制収用への反対意見書が可決されたばかりだった。これを国交省は単なる手続き論としか受け止めていないのが気になっていた。今回、国交省が強制収用の意志をはっきり示したことで、より反対派住民の反発を招くことは確かだろう。ダムを建設しても水質には殆ど影響はないとする国交省だが、むしろ自然への被害は甚大なものになる恐れがある。選択取水設備をもってダムに溜まった泥流などは排出できるとの考えのようだが、それこそが水質汚染の最たるものになるはずだ。定期的に流される汚泥がかえって水質を汚染し、下流へ、そして海へと流れ込めば今度は海が汚染されることは言うまでもない。川辺川が誇る尺アユはむろん、絶滅寸前のクマタカも生存は困難になる。それを無視してもなお強引にダム建設を推し進めようとする理由は何なのだろう?
今から10年前、茨城県の緒川をめぐるダム建設計画では予定地が梶山静六の地元であった。その前置きでも生臭い利権の匂いがしてくるようだが、事実、翌年には三井建設から梶山に1000万円が流れたことが発覚している。ダム建設の受注合戦が繰り広げられている最中、梶山が三井建設に便宜をはかるよう画策していたことを、茨城県元知事の竹内藤男が供述していた。竹内自身、これらゼネコンと深く関わりあいながら7億円を越える不正蓄財で物議をかもしたことは衆知の事実であろう。今月8日の日誌には「談合の総元締め」と言われる植良祐政(すけまさ)について書いているが、1994年には植良祐政が竹内知事への1000万円贈賄罪で有罪判決を受けた。長くなりそうなのでここでの詳細は省くが、川辺川ダム建設においてもこのような不正が行われていないと言い切れるのかどうか・・・過去の腐れ縁をゼネコンが断ち切れるほどに健全になったとは到底思えない。
当初、川辺川ダム建設の事業費は350億円と見積もられていたのが、現在では2650億円に膨らみ、関連事業費を含めると4100億円にもなるという。本当にダムが必要なのか?いったい何のための、誰のためのダムなのだろう・・・これら莫大な事業費を我々国民の血税でまかなうことになるのであれば、我々一般国民がもっと関心を抱きながら、その資金の流れを把握しておくべきではないだろうか。川辺川ダムに関する治水、利水、発電、自然破壊などの問題を分かりやすくまとめたHPに「清流川辺川を守る県民の会」がある。
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01/12/19 (水)諌早水門の長期開放必要 農水省の第三者委が提言(21:51)
成立したての反テロ法で外国人多数拘束 英警察(22:04)
商店で略奪も 経済危機で混乱のアルゼンチン(21:44)
インド首相、国会襲撃事件でパキスタンに強い警告発する(21:06)
1.7%減の81兆2300億円 一般会計の骨格発表(21:49)
02年度予算案に早くも黄信号=与野党党首が難色−アルゼンチン
トラボラ洞窟「予想より大規模」捜索が長期化か
今年の平均気温、史上2番目の高さ=温暖化とラニーニャ終息で−WMO
13000人もの食中毒患者を出した「雪印乳業」の食中毒事件の初公判が大阪地裁で始まっている。雪印側では過失を全面的に認めているものの、死亡した女性については因果関係がはっきりしないとして争う姿勢を示しているようだ。事件当時は大手メーカーの怠慢が問題となっていたが、今それらは改善されたのだろうか?傲慢な殿様商売が招いたともいえるこの事件は、事件以後の反省が改善に結びついているかどうかも肝心な点であろう。何より信頼できる牛乳の品質をもって、顧客も安心して牛乳を飲むことが出来るのだし、そういう意味では牛乳の精製過程よりも生産現場の実態も知っておくべきかも知れない。安価で大量の牛乳生産を推進する大規模酪農の破綻が、いま深刻な問題となっていることも忘れてはならない。国家主導の政策という安心感から酪農家は次々と規模拡大に乗じ、設備投資に莫大な借金をしてきたわけだが、ここにきて生産過剰による価格の低迷が酪農家の生活を脅かすに至っている。そこに降って湧いたような雪印の食中毒事件がさらに酪農家の立場を窮地においやったことも、大手メーカーたる雪印の反省としなければならぬところだろう。精製過程でのミスが起こした中毒事件であるにも関わらず、何ら責任があるわけではない生産者たる酪農家もまた被害を受けてしまう。一時期のストップとはいえ、毎日のように出る牛乳を牛がストップ出来るはずもない。それらのことも雪印は配慮して、酪農家の生活を保証してきただろうか?大量の牛乳を必要とされるあまり、その生産コストに適応させようとしてきた弊害が乳牛の健康を損なわせてもいる。
私が去年要約した「斉藤牧場の奇跡」から少し抜粋する。
「牛には四つの胃があり、食道に近い第一胃(ルーメン)はドラム缶ほどの大きさで1兆もの微生物と共生している。このルーメン微生物が植物のセルロースを分解して牛乳を生成する過程に大きな役割を果たしている。通常の牛の胃液に含まれるセルロース分解菌が5000に対し、斉藤牧場の牛はその170倍の860000に達していることも分かってきた。濃厚飼料を食べさせられている一般畜農家の牛が病気がちなのに比べ、斉藤牧場の牛は健康で寿命も長い」
今年72歳の高齢になる斉藤老人だが、その斉藤翁が深夜に放映される「ドキュメント01」シリーズに登場していた。この日のタイトルは「頑固オヤジと7人の子供たち」、岩手県の日野畑村で乳牛の自然放牧をしている吉塚公雄氏一家の五年に渡るドキュメントである。その長男・公太郎くんが高校を卒業して、父親の後継者となるべく斉藤老人の元で酪農を実習しているのだ。牛を誘導する以外は全て自然に任せる、という斉藤翁のやり方は一見無責任のようだが、その徹底した放任主義が上述のような健康な牛を育て、かつ最も安全な牛乳を生産しているのである。これが奇跡でなくて何だろう。そこへ公太郎くんが来てくれたことで、日本の酪農にも希望が期待できるというものではないか。皮肉なもので、国の政策に背を向けることでしか本物の牛乳が出来ない、このことの意味は大きい。採算優先の安易な国の対策が全ての元凶なのだが、これからは酪農家自身が消費者の安全を考えて本物の牛乳をつくるべき時であろう。一昨日書いた止揚学園の園長・福井達雨氏は、ある日、刈っても刈っても繁殖する雑草に辟易しつい「雑草は嫌やなあ、刈っても刈ってもまた出てきよる。悪い雑草なんてこの世からなくなってしまえばいいんや」と愚痴をこぼしたそうだ。するとそれを聞いていた障害者が「雑草どんどん伸びる。セリア元気になる。ありがとう、やろ」と言って、福井氏を驚かせた。セリアとは学園で飼っている馬の子供で、彼は雑草を好んで食べている馬の様子を見ていたらしい。自然の中では人間社会での善悪の観念はないのだと、福井園長はそのことに気付かされたのである。斉藤牧場の乳牛も雑草を食べているため、人間が雑草を刈ることはない。「みんな牛がやってくれる。この牧場は牛がつくったんだ」という斉藤老人の牛を見る目のやさしさが印象的だった。
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01/12/18(火)あっせん手数料徴収案を保留 臓器移植ネットワーク(21:30)
元社長ら7人起訴 大和都市管財巨額詐欺事件(21:21)
「違法な回収」と興銀に81億円支払い命令 最高裁(21:12)
アフガン人の退去強制令書、異例の取り消し(20:13)
漁業権収用のための裁決申請 川辺川ダム計画で国交省(20:08)
「盗聴や尾行された」と政府に抗議 英のイスラム議員(21:55)
「賃上げなし」企業、過去最高 厚労省調査(21:55)
本四公団への国からの無利子融資を1800億円に増額(23:22)
地方財政計画、1.9%減の87兆5700億円規模に(23:17)
特殊法人 合理化計画決定
雪印食中毒事件初公判
今夜はまた残業になってしまった。二つばかり、明日引き渡すことになっている。今日は午後から元従業員が突然やってきたので仕事を中断、技術的なアドバイスを受ける傍らやはり不景気の話になる。彼が帰ってから再び仕事にかかる。もう少しで完成するのだが、納得のいかない仕上がりに足踏みしている。ここは自分で納得いくまで時間を延長してやるしかない。猫たちが時々工場内に入り、作業中の私に擦り寄ってくる。猫の毛一本でも製品に付着すればやり直しになるので気が気ではない。時折、採算のとれない仕事を投げ出したくなる。短気を起こしたらそれまでだ。孤軍奮闘の中で心はいつも揺れ動いている。仕事に集中するためにも迷いは断ち切らなければならない。この前もそうだったが、こういう時に限ってアクシデントがある。今夜も仕上げにかかった段階から予想外のトラブルが発生、なんでこうなるの?と思わず床に座り込んでしまった。それらを修復しながら何とか仕上げたつもりだが、夜間作業では影になって見えないところもあり、明日の朝を待って最終的な駄目直しをすることになる。本当に解放される引渡しの瞬間まで気が抜けない。
映画「ターミネーター」の最後のほうで、シュワルツネッガー扮するターミネーターがタンクローリーの爆発と共に燃えてしまうシーンがあった。何処までも追ってくるターミネーターが燃えてしまったことで、観客はホッと安堵の胸をなでおろす。ところが炎の中からターミネーターが骸骨(この場合、ロボットと言うべきか?)となって再び追ってくるに及んで、観客の恐怖心もまた再び沸き起こりハラハラドキドキするわけである。もういいだろうと思っていると、とんでもない。これが繰り返されて最後のクライマックスへと向かう、人間の心理を巧みに掴んだ効果的な映画である。映画でのターミネーターは組み込まれた命令を果たすことだけを目的に作られている。だから目的を果たすためには死ぬまで(ターミネーターが死ぬということはないのだが・・・壊れると言うべきか)追いかけることになる。これは何となく仕事に似ている。仕事は完璧を求めながら、それに従事する人間を何処までも追い詰めていく。これでいいだろうと思っていると、とんでもない。最後には人間の良心とやらに浸入し、反省を促し、さらに仕事を続行させていく。これは悪夢である。そんな悪夢から解放されるのは会社が倒産した瞬間だったりして・・・恐ろしいほどリアルな、これも悪夢には違いない。
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01/12/17 (月)東京都「ホテル税」に不満や戸惑い 宿泊客や業界(23:29)
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アラファト議長に「数日の猶予を」 イスラエル外相(23:20)
アルカイダにフランス人兵士 仏紙報道(18:51)
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グリーンピース原発占拠
印国会襲撃 パ関与と非難
全世界をカバーする3D地形図、一般公開に国防総省が難色(上)(WIRED)
夜中に救急車のサイレンが聞こえるたびに目を覚ましている。まさか相棒ではないか?と胸騒ぎがするのである。彼は先天的に知能が未発達の障害者でもあった。その彼に仕事を教えるのは至難の業であったが、長い歳月の間にいつしか仕事も覚え、会社には必要な人材となっていった。その彼を家族のものが引き取ることになったのは八年前のことであった。何度も大手術するぐらい体の弱い彼は、いま狭い市営アパートでの一人暮らしを強いられている。時々訪ねては安否を確認している私だが、その暮らし向きは極貧を極めたものであり、私にはどう考えても打ち捨てられたようにしか思えないのだった。世間から、家族から、全ての社会属性から切り離され、そして隔離されたような状況で、彼はそれでもニコニコと笑って私を迎えてくれる。私にとって彼は天使のようにさえ見えてくるのだ。
かつて日本における障害者の立場は、それこそ天井裏や座敷牢に閉じ込める、といった差別社会の只中にあったようだ。ある少年は牛小屋の土間に掘られた穴の中に隔離されていた。それを見た正義感の強い青年が「なんて酷いことをするんや!」と母親を怒鳴りつけたという。母親は「息子を外に出せば石を投げつけられる。道路に出ては車に向かって突進する。そんな息子を誰も引きとめてはくれない。こうするしかないんです、福井さん」と涙を流しながら、その青年に訴えた。福井と呼ばれた青年は「鬼の福井」と地元から恐れられていた気性の激しい持ち主で、その正義感から少年を引き取ることを決意すると、同じような境遇の障害者三人を含めて施設をつくり、一緒に生活を始めた。その青年とは、今は止揚(しよう)学園の園長・福井達雨(たつう)氏のことである。
今日の教育テレビ「こころの時代」は、そんな福井達雨氏が自分のエピソードをまじえて止揚学園の理想とするところを語っていた。クリスチャンでもある彼は学園内に納骨堂を設置し、障害者の一生を通じて共に歩む方針を立てている。したがって止揚学園には卒業という制度はない。社会復帰が叶わない障害者ゆえに、それなら一般社会から羨ましがられる学園づくりを目指そうと、夢と希望に溢れた人生を障害者と共に歩むことを決意したという。何となく顔も性格も私に似ているような園長だが、その生き方は遠く及ぶものではなく、私なぞはただただ敬服するばかりである。愛を説く人は多いが、愛を実践する人は少ない。福井達雨氏は、持ち前の正義感から愛に目覚めたとして、その愛に到達することがなかったら自分は正義を振りかざすだけの高慢な人間のままであったかも知れないと自戒する。
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01/12/16 (日)海岸に訓練用機雷漂着、爆発の恐れなし 石川・羽咋(19:43)
角川春樹元社長を医療刑務所に収監(19:10)
議会テロに「パキスタン軍機関関与」 インド警察が見解(23:11)
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アルカイダ基地から大量の物質 生物兵器との関連調査(20:31)
「雇用維持型」のワークシェアリングに否定的 厚労相(22:15)
政府系金融「即時廃止は問題」 自民総務会長(21:15)
アフガン復興費テコに、外務省ODA予算確保に四苦八苦(10:16)
亀井郁夫氏と静香氏の母、静枝さん死去
金総書記長男 帰国せず?
寒さが一段と増してきた。そのための暖房ベストであったが、なんとスイッチを入れたとたんに発火した。ベスト内にガスが充満、それに引火したのである。一瞬炎が見え、急いで消し止めたがベストの一部が溶けてしまった。不幸中の幸いで、ベストを着用せずに取り外していたので炎を確認することが出来た。着用していれば、発熱部は背中にあって炎は見えないことになる。カチカチ山ではないが、背中が燃え上がっていたかも知れない。思わず、浜岡原発の水素爆発を連想した。炎が出た時には一瞬何が起きたのか呆然としていたが、原発の突発事故でも同じようなものではないだろうか。事故が起きるとは想像もしていない時には、目の前で起きている事故すら信じられなくなる。最悪の場面をいつも想定しながら、その対応策を練っておけば慌てずに済む。それよりも、事故を想定する以前に原因を取り除くべきであろう。さっそく暖房ベストの購入先にメールで報告、返ってきたのはやはり「信じられない」という驚きのメールであった。とにかく早急に対処すべく、発火当時の詳細な状況を知らせてほしいとの事であった。販売中止も考慮しているというこの会社に誠意を感じ、少し恐縮している。発火の原因だが、カートリッジからベスト内に液体ガスが漏れ、スイッチを入れた時の発熱部が発火点となって引火したと思われる。以前からガス爆発に似たボンという軽い音がしていたが、その頃からガスは漏れていたのだろう。解説書では、触媒方式なので炎は一切出ないことになっている。しかし、発熱部はかなり高熱になっており、私は購入した当初から何となく危険を感じていた。発熱部に触ると熱すぎて思わず手を引っ込めるぐらいだった。それもガス・カートリッジと同じ場所に隔たりなく収納されている。メーカーではこの暖房ベスト発売のすぐ後に、発熱部とベストが切り離せるものを売り出したが、今にして思えばメーカー側は当初から発火のトラブルを知っていたようなふしがある。有名メーカーとあって販売元では信頼しており、今度の件では厳しい受け取り方をしているようだ。とにかく寒い現場での仕事に暖房ベストは必需品でもあり、今度は代替え品としてベストと発熱部が分離できるものを催促した。
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01/12/15 (土)代理出産の禁止を 日本産科婦人科学会審議会が答申(20:14)
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イスラエル軍がガザ自治区北部を占領 住民に外出禁止令(23:01)
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15日にラマダン終了 恩赦に各国警戒(19:20)
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ゼネコンの負債減らず 帝国データバンク調べ(17:53)
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02年度の実質成長率、0%に決まる 政府経済見通し(03:15)
「出会い系」開設者逮捕へ
11月の倒産件数 戦後最悪
国債発行額 100兆円超に
浜岡原発の配管破断事故について、経済産業省原子力安全・保安院が「水素爆発の可能性高い」ことを報告、昨日のニュースにもなっている。こういった毎度の原発事故のニュースが報道されるたびに「またか」という諦めにも似た思いにかられてしまう。そんな諦めがもっとも恐いような気がする。今回の事故は単なるウオーターハンマー(水と水蒸気がふれて衝撃波を生む)現象ではなく、水素の急激な燃焼の可能性が高いことが問題となったわけだが・・・水素爆発といえば即座に思い出されるのがスリーマイル島での事故であろう。ここでは給水ポンプの故障が原因で原子炉内が空焚きとなり、水素ガスが発生して爆発が起きた。幸いにして小さな爆発で済んだが、あと2%水素ガスが多ければ格納容器が爆発して大惨事になっただろうと言われている。今回の浜岡原発の場合、別系統の配管で46%もの高濃度の水素ガスが配管に残っていたというから、破断した配管も同程度の水素ガスで爆発したものと思われている。スリーマイル島事故では原子炉内に水素ガスが発生するという致命的なものだったが、浜岡原発でも配管に高濃度の水素ガスが溜まるぐらいだから大事故につながる要素は多分にあったわけである。致命的な原発事故というのはガス爆発による大破壊でもあるのですが、チェルノブイリ原発事故もまさしくこのガス大爆発で天井が吹っ飛び、200種以上の放射性物質を大量に全世界にまき散らしてしまった。実はこの時、チェルノブイリ原発内ではさらに深刻な大事故が起ころうとしていた。ロシア政府は高熱で溶けるようなメルトダウンは起こらなかったと報告しているが、その一方では、燃料の一部が階下まで溶け落ちていたとの報告もあった。つまりコンクリート床を溶かすような高熱燃料が階下に落下したというのですから、これはメルトダウンしか考えられない。さらにこの階下には巨大プールがあり、ダイバーが潜って栓を抜いたという。プールに溶けた燃料が落下すれば大規模な水蒸気爆発が発生する。前述したウオーターハンマーの大規模にしたような致命的な事故が待っていた。まさに一触即発だったわけである。今回の浜岡原発の配管破断事故を含め、これら一連の事故を教訓としない原発従事者の危機意識は麻痺してしまったのだろうか?だとすれば、我々一般人が原発の基礎知識を学びながら、頻発する事故のニュースを読み解くしかない。
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01/12/14 (金)自治労北海道本部が歴代委員長から聴取 裏金問題で(21:50)
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維摩経のサンスクリット原典写本見つかる 中国・ラサ
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浜岡事故 水素が自然発火
がん抑制遺伝子の機能解明
ミノムシが絶滅寸前
結局のところ昨夜の作業は翌日に持ち越しとなってしまった。いったん作業を終えて寝床に入ったのだが、自分で納得のできない製品を納めるわけにはいかない、という気持ちを抑えることが出来ずに再度チェックしてみた。薄暗い夜間作業とあって、やはり細かい傷を数ヶ所発見、そのまま作業に入る。恐れていたことだが、その過程で新たなトラブルが続出、全て完了したのが深夜1時過ぎになってしまった。それでも以前よりは完成度がアップしたと自分を納得させる。今日の朝、その製品は元請会社に運ばれていったが、この時点で私はまた松葉杖をついていた。夜間作業で再び足を悪化させてしまったのだ。無理の出来ない体になっている自分をあらためて自覚する。若い頃はある程度無理がきいた。多少の無理は仕方ないにしても、無茶は時として取り返しのつかない自滅につながる。同業の従兄はそのため全身が麻痺してしまった。過度の疲労が重なって屋根の作業中に脳幹が破裂してしまったのだ。現場ではレスキュー隊が出動して屋根から吊り降ろす騒ぎになった。その後従兄は絶望的と医師に宣告されながらも一命をとりとめ、全身麻痺をリハビリで克服、何とか歩けるようにまで回復して医師を驚かせている。しかし、従兄は再び仕事をすることが出来ない体になってしまった。疲れには必ず予兆がある。疲れたら休む、ごく当たり前のことをやるかやらないかだけの話であろう。というわけで私は今日一日動かないことにした。かりに仕事をしても、痛い足を引きずっての作業がはかどるはずもない。明日にでも出来ることは明日にすればいい。今日できるにしても、である。
ところで昨日「北朝鮮で朝鮮総連への強制捜査に対する抗議行動広がる」といったニュースが流れたが、これは9日に書いた「朝銀への血税投入と献金疑惑」とも関連する。肝心の資金流用疑惑には触れていないことで、これらの抗議行動が北朝鮮政府の主導で行われていることを証明してしまっている。この国ではまずもって民意が反映されることはなきに等しいことを窺わせてくれる。9日に放映されたサンデープロジェクトでは、元財務副局長・韓光煕(ハンガンヒ)が証言、献金の具体的な流れも暴露していた。これより遡る一年前、「北朝鮮送金疑惑」の著者・野村旗守氏がもっと具体的なレポートを書いている。ここでは朝鮮総連財政局の元幹部X氏から聞いた全容となっているが、このX氏とは前述した元財務副局長・韓光煕氏と思われる。それによると、これらの不正流用金は核ミサイルなどの軍事開発目的に使われている懸念があるのだという。9日のサンデープロジェクトでは「北朝鮮から日本献金担当の姜周一(カンジュイル)が定期船・万景峰(マンギョンボン)号に乗って朝鮮総連新潟本部に現れ、ここに集められている各朝銀や商工人からの献金を受け取る。この献金を分散しながら再度、万景峰号に乗船して平壌(ピョンヤン)へと引き返す」ところまで公表されていた。北朝鮮への献金というのは、具体的には金正日総書記からの「献金指令」を指し、指令を受けた各朝銀の理事長たちが裏口座から要請された金額を引き出し、中央本部本部財政局まで運ぶ。そこから財政局職員がボディガードに現物を引き渡し朝鮮総連新潟本部まで流れていく。億単位と思われる現物はここで2000〜3000万円ずつ小分けされ、紙袋に詰められていく。一般の在日朝鮮人による祖国訪問を装った運び人たちはそれぞれに紙袋をもって万景峰号に乗船、平壌(ピョンヤン)へと向かう。まさかそんな紙袋に大金が納まっていようなどとは他の乗船客は思いもよらないだろう。証言した韓光煕氏自身、300億という現ナマが北朝鮮へと運ばれていくのを見たという。300億円が3000万円ずつ小分けされていく様子は、それを想像しただけで壮観さが伝わってくるような話である。一方では飢餓に苦しむ北朝鮮の多くの国民がいる・・・権力者と民衆のこのあまりの格差をどう解釈していいのか・・・
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01/12/13 (木)水素爆発の可能性高い 浜岡原発配管破断(20:51)
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花粉症 国民の5人に1人
火星に“水の痕跡”、探査機が水素データを観測
仕事が入ってきたのはいいが、予定変更で明日の正午に製品を取りにいくとの緊急電話がきた。思わず電話口で「え〜!?明日までですかぁ?」と聞き返した。いま船が待機しているのだという。私の手がけた製品は、海を渡ってはるかアジア方面に運ばれていくのだ。仕上げの時点では触っただけで傷がついてしまうので、引き渡す以前に仕事は終えてなくてはならない。その間、最低7時間は必要だ。ということは今日中に仕上げなくてはならないということになる。作業は夜までつづいた。そして今、やっと仕上げの段階を終えた。20時30分、足が痺れている。完成はしたものの、急ぎの仕事に不安が残っている。再度手を加えたい気持ちもあるが、かえって仕上げを悪くする場合もあり、ここで作業を完了させることにした。明日には製品は元請会社に運ばれ、そこで他のパーツと組み合わて完成品となる。私が半日早く仕上げたことで余裕も出てくるはずだ。要は検査でバスするかどうか?である。バスすれば待機中の船も早めに出航できる。今回は急ぎの仕事なので単価に上乗せするとも言っていたが、それよりも仕事の達成感のほうが私には大事だ。上乗せするといっても、せいぜい二千円程度だろう。細かいことでいえば、今日は急遽照明器具を購入したり、夜間作業のための出費がかさんでいる。これまでのどんな仕事でも私は材料費をケチったことがない。多少あまる程度に材料を準備し、余裕をもって仕事に臨む。ところが業者の中には利益を優先し、見かけだけの手を抜いた仕事をする者も少なくない。そんな現場からは私は黙って帰ってくる。そのことで何かと私は嘲笑されてきたが、いいかげんな仕事で会社を発展させて平気でいられるほうがおかしいのだと思う。こういうのを厚顔無恥というのだ。詐欺師と言ってもいい。
仕事中に友人から電話があった。私の会社を心配してくれている。変人の私を少しでも理解しようと気遣う友のこと、ありがたいことである。「今日は珍しく多忙で猫の手を借りたいと思ったが、わが猫族たちは貸してくれなかったよ。毎日キャットフード用意してやっているのに奴らは恩知らずだ」・・・私の冗談に電話口で大笑いしている友の声を聞きながら、ふと自殺した同級生のことを思い出していた。バブル景気華やかし頃の拡張した会社を引き継いだ彼は、その後の底なし不景気で会社が傾き、莫大な借金に押し潰されて自殺した。その数週間前に「銀行が急に貸し渋ってきた」と怒りをあらわにしていたっけ・・・「おい、この前のニュースで俺たちの世代がもっとも自殺者が多いんだって言ってけど、おまえ、大丈夫か?」そうだってな、いまオレも自殺のこと考えてたんだ。「そん時はロープ持っていくからな、気兼ねなく言ってくれ」ロープじゃ駄目だっての、オレの体重じゃぶち切れるぞ。「じゃワイヤーだな、重機で吊り上げてやるよ」ありがとう。こんなことおまえにしか頼めないものな。持つべきものは友達だなあ。「感謝されるとオレも嬉しいよ。」・・・こんなきつい冗談が延々とつづく。いつものことである。奴はかつて重機を運転していたから本当に私を吊ってくれるかも知れない。こんな御時世、きつい冗談で笑ってなければ窒息してしまう。今日は東京の弟からも電話があった。パソコンが直ったと言ってたから、ここも覗いているかも知れない。私の近況はここで分かろうというものである。電話代もったいないから、ここに来るといい・・・私こと兄貴は何とか生きておるぞよ。明日は知らない。友達が重機に乗ってやってくるかも知れない。
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01/12/12冬柴公明幹事長の控訴棄却 創価学会批判記事の訴訟(23:10)
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救急車サイレンで信号青に
<エボラ出血熱>アフリカで症例 大量発生懸念 WHO
ここのところ立て続けに体の不調が起きている。昨日は突然右わき腹にキリキリと締め付けられる激痛が走り、あわや盲腸ではないか?と疑わせるに十分な症状であった。盲腸手術を体験した者が一様に笑って言うのが、手術前の陰毛剃りである。盲腸がアソコに近いための準備処置なのだが、激痛の中で何故かそのことを思い出し、とてもじゃないが手術はごめんだと応急処置を決意する。まず痛みを堪えながら、こうなるには何か原因や予兆があったはずだ、と記憶を辿ってみた。そして真っ先に思い出したのが、排便時での固い大便のことであった。俗にいう糞詰まり、である。急ぎ大根おろしをつくり汁だけを飲む。同時に胃腸薬をぬるま湯で胃袋に流し込み、腹部マッサージを続ける。便意をもよおしたところで排泄開始、固い便がスポッと抜けるように落下するのを確認・・・ここで痛みが引ければ単なる糞詰まりだと、様子をみることにした。幸いなことに段々痛みが薄れ、1時間後には痛みも全く消えていた。その後、なるべく固形物の食事は避け、ヨーグルトや野菜スープで食事を済ませた。
これを機会に少し盲腸のことを知りたくなった。あのまま救急車で病院に運ばれていれば、また違った展開になっていたのではないか。患部は盲腸付近にほぼ間違いはない。盲腸からは8センチぐらいの虫垂という突起物が出ている。昔の人はその形状から、虫が垂れているようなものに見えたのだろう。だからといって、そのままの名前をつけることもなかっただろうに、とも思ってみる。盲腸手術が一般的なっていることからも分かるように、これまで盲腸(厳密にいえば虫垂)は何の役割も果たさないと切って捨てられてきた。それが最近になって重要な役割があることが分かり、盲腸の外科手術を行わない病院も多くなっているらしい。これはテレビで知ったことで、どんな役割があるのかは忘れてしまった。盲腸の壁にはリンパ節が束になって集合しているところもあるらしい。一般に急性盲腸のことを虫垂炎というらしいが、素人の私には紛らわしいだけである。だから少なくとも盲腸と虫垂の判別ぐらいはしておきたいと思うのだ。調べてみると、腹部の痛みというだけで救急医療室ではあらゆる病気を想定して検査するものなのだと、お医者様の苦労のほどにただただ敬服するばかりである。【参照・急性腹症プロトコール】今日、次の仕事が入った。例の如く、儲けの薄い安価な仕事ではあるが、職人として自分で納得のいく仕事をつづけるだけである。一心不乱に仕事に打ち込めるだけの集中力が試されている。作業中のちょっとした油断が、即、対象物に目に見えるかたちで現れてしまう。気が抜けない。それでいて神経ばかりを張り詰めていると総体的なところでミスを犯しやすくなる。全体と部分、ポイントをしっかり押さえて作業を進行させていくだけだ。これは人生そのものにも当てはまる。良い仕事をする人間は、それだけで信頼される人格者なのだと、未熟な自分を反省する。この前は松葉杖をつきながら仕事をしていて、思うように進まぬ仕事に苛立ち、ついヤケを起こして松葉杖を放り捨ててしまった。そして、憤怒しながら工場を出たが、「あれ?オレ、歩ってるじゃん」・・・と、松葉杖なしで歩く自分に驚いたものだった。今では、そのまま松葉杖は使用せずに歩いている。松葉杖に頼っているうちは、自分で自分を歩けなくしているようなところがあったのではないか。誰にも頼らない、何にもこだわらない、「あなたは誰?」と問われて名前を言うことより「ただの人間です」と答えられる・・・日本人である前に、男である以前に・・・全ての属性をかなぐり捨てた命そのものの自分を見詰めること・・・全ては試練だと、全ての障害を避けることなく受け入れていく。誰に認められようが認められまいが、自分の心にだけ向き合うようにして生きていきたい。
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01/12/11富士フイルム専務殺害で元暴力団組長の上告棄却(23:15)
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有害農薬3680トン、土中に
肝幹細胞、膵臓や小腸にも
昨日9日のニュースで茨城の大洗原研(日本原子力研究所)の制御棒が落下するという事故が報道された。いつもながら原発側は「原子炉は自動停止したので放射能漏れはなく外部への影響はない」として、原発の安全神話を付け加えることだけは決して忘れない。かつての原発事故の多くがそんな安全神話とは裏腹に、初期トラブルを見逃したゆえに発生していることは矛盾極まるものであろう。安全神話を付け加えるのを忘れないほどに、かつての原発事故を忘れないでくれていたら、今回のような事故も起こることはなかったはずだ。教訓という言葉がここでは死語となっているようである。今回の事故原因は制御棒を支える電磁石が錆び付いていたためとしているが、電磁石が錆びれば釘でも付かなくなるということなど小学生でも分かることだろう。これでは最近頻繁に起きている地震の振動でも容易く制御棒が落下してしまうということになる。これまで制御棒の抜け出し事故は以前から想定されていたが、今度のような電磁石の錆による制御棒の落下という事故は聞いたことがない。これは教訓が一つ増えたことになり、原発会社はさっそくマニュアルに追加しなければならない。それらの教訓がまたもや教訓にならないという不安は、半年前にもここで制御棒の落下事故があったばかりだ、ということでも的中するだろう。制御棒は上下から入れ歯のように噛みあわせるようになっているが、この噛み合せがうまくいかなければ制御棒の抜け出し事故につながる。制御棒を構成する細管は、これまで事故が多発してきたように、横からのちょっとした圧力でも折れ曲がるという細くデリケートなものだ。何らかの突発事故で制御棒を早急に抽入しなければならない時に、もし運悪く地震でも起ころうものならほぼ間違いなく制御棒の抜け出し事故が起こるという。出力異常で制御棒を入れようとしても、出力が0.3秒でフル運転時の50倍にもなってしまうのだから間に合わなくなる。1988年1月には四国電力の伊方原発で制御棒の動きにズレがあったと報告されている。それも原発側は隠そうとして、内部告発で分かっている。この時の四国電力のコメントが「ズレがあっても問題はない」であった。これは本当でしょうか?本当に安全だと言い切れるのかどうか、かつての連綿とした電力会社の事実隠しを考慮しても信じ切れるものではないだろう。その二年ほど前の1986年には関西電力の敦賀原発1号炉の制御棒が水圧で停止するという事故が起こっていた。その翌年、1987年9月6日には美浜原発2号機の制御棒先端に割れが見つかっている。なんとまあデリケートでか弱い制御棒であろうか!我々はチェルノブイリ原発事故が単純な制御棒の操作ミスから起こったことを忘れてはならないのだと思う。【日本原発地図】
気になるニュース 社会的入院の5万人を介護保険施設に 厚労省が基本計画(23:17) 茨城の原電東海第2発電所で出力低下トラブル(21:17) 大阪市大医学部で放射性同位元素の紛失事故(20:54) 中部アフリカのガボンでエボラ出血熱確認(19:43) 来年度の国債発行総額、100兆円突破 借り換え分含め(23:05) 「今後もある程度出る」 青木建設倒産で経団連会長(18:47) 大規模テロも有事法制の対象に 中谷防衛庁長官(20:29)
朝銀への血税投入と献金疑惑
昨日は1兆7000億円もの主要ゼネコンの借金をチャラにした日本政府の債権放棄認可について書いたが、今日のテレビ朝日系サンデー・プロジェクトでは1兆円3000億円に及ぶ公的資金が各朝鮮銀行の処理に投与される件を検証していた。先月21日の衆議院財務金融委員会では上田清司議員が「朝銀(朝鮮銀行信用組合)は朝鮮総連が統括する連合体であって独立した法人ではない」として、日本国民の血税であるところの公的資金投入に疑問を呈していた。各朝銀は個別に預金保険機構に加入していることから、法律上は独立した機関とみなされている。しかし、実際には各朝銀の決定権の全てが朝鮮総連に握られ、膨大な献金が各朝銀から集められ北朝鮮へと秘密裡に送られているのだという。このことは在日朝鮮の人々の間では公然の秘密ともなっていると、朝鮮総連の元財務副局長・韓光煕(ハンガンヒ)はその実態を語る。彼自身、1989年の第13回世界青年学生祭に向けて2億円と50万ドルの現ナマを運んだと証言する。そうした北朝鮮への献金を日本で総指揮をとっているのが朝鮮総連の責任副議長・許宗萬(ホジョンマン)で、先月28日に8億円横領容疑で逮捕された朝鮮総連の元財務局長・康永官(カンヨンガン)もまた韓光煕の指令を受けて動いていたとする。これら日本国内に点在する各朝銀の献金は朝鮮総連の各県本部という組織部門によって統括され、ほか商工人と称される在日経済界からの資金を合わせて北朝鮮へと送られていく。実際には北朝鮮から日本献金担当の姜周一(カンジュイル)が定期船・万景峰号(マンギョンボン)に乗って朝鮮総連新潟本部に現れ、ここに集められている各朝銀や商工人からの献金を受け取るわけである。この献金を分散しながら再度、万景峰号に乗船して平壌(ピョンヤン)へと引き返すことになる。すでに日本政府は朝銀大阪に3102億円の公的資金を投入し、9朝銀処理に3129億円、6朝銀処理に7000億円(予想)、総額1兆3000億円の公的資金が投入決定されている。これらの膨大な公的資金の一部が献金として北朝鮮政府へと流れていくのであれば、やはり日本政府はその使い道を追って調査し、北朝鮮政府へ断固とした抗議をすべきではないのか。外交上の見栄だけで真相を曖昧にするには、1兆3000億円以上もの日本国民の血税は全くの無駄銭となってしまう。サンデー・プロジェクトでは以前にも朝鮮総連の疑惑を放映している。ここに至って朝鮮総連の逮捕者が出るに及び一気に注目されてきているが、これを機会にさらに集中的で徹底した捜査が求められるだろう。日本国民の公的資金のみならず、多くの在日朝鮮の方々の預金で成り立っている朝銀が、その銀行幹部によって不正に北朝鮮政府へと横流しされていることへの抗議の声を、今こそあげる時ではないだろうか。
気になるニュース 茨城県の原研大洗で制御棒が原子炉に落下、自動停止(01:05) 1万人超す避難民がカブールに帰還(23:47) 高濃縮ウランの密売人7人を摘発 ロシア(17:24) カシオ計算機樫尾俊雄会長の妻、雅子さん死去
6日、準大手ゼネコン「青木建設」が東京地裁に民事再生法の適用申請を行い、建設業界に大きな波紋を投げかけている。青木建設は平成11年に2049億円の債権放棄をしている。莫大な借金をチャラにする、といったゼネコンへの借金棒引き制度は日本政府の過保護のなにものでもあるまい。こんなことが一般の民間会社で通用しないのは当たり前だが、これまでの大手銀行や政治家とゼネコンの黒い癒着ぶりが偲ばれよう。青木建設には植良(うえら)雄三という副社長がいたが、この人物はかの元自民党副総裁・金丸信に闇献金していた植良祐政(すけまさ)の次男坊ではなかったか。実際にはそれ以前に植良雄三の実父・植良祐政自身が青木建設の副社長をしていたのである。植良組の創始者としての植良祐政は自分の会社を倒産させると、いつしか青木建設の副社長に迎えられ、やがては大手ゼネコン飛島建設の会長にまで登りつめていた。その飛島建設は平成9年に6400億円もの債権放棄をしているが、ここでも植良祐政は自分の長男・植良總一郎(そういちろう)を飛島建設の副社長にしている。日本政府はこれら植良親子が支配する飛島と青木の二社だけで8000億円以上の債権放棄を認めたわけだが、それらは全て日本国民の血税で尻拭いしたということになる。ほかフジタ1200億、熊谷組4300億、ハザマ1049億、長谷工コーポレーション3546億・・・主だったゼネコンだけで1兆7000億円を軽く越える借金を、日本政府はいとも容易くチャラにしてくれたのである。これらゼネコンへの過保護は、まったくもって日本国民の窮状を度外視したものであることはいうまでもない。空腹のあまりコンビニでオニギリ3個万引きして逮捕された失業者がいたが、一方では借金が返せないからと1兆円もの血税を当然のように受け取りながら、それでも会社が倒産すれば民事再生法の保護によって責任が緩和されるゼネコンとは何なのだろう?
松葉杖なしで何とか歩けるようになった。今回は比較的早く治るのではないかと思われる。かつての急斜面での作業が足首を痛め、それが痛風の引き金になったらしい。昨夜は病院で介護にたずさわる友人から電話があり、この際だから体質改善したらどうか?とのアドバイスを受けた。それは私もすでに試みている。白米から胚芽米へ、精製食塩から自然塩へ、できるだけ野菜を多く摂取しヨーグルトなどを常食とする。以前は痛風になると靴が履けないくらい腫れ上がり三ヶ月は歩けなかったのが、最近では一週間もすれば治るようになっている。これら持病の原因のひとつに抗生物質の服用もあると考えている。抗生物質を使用すると目に見えて患部が改善されるが、それは初めだけで、やがてはその抗生物質が効かなくなり、今度はリバウンドの副作用に悩まされることになる。これを完治させるには抗生物質の服用をやめることなのだが、それには数ヶ月の入院が必要になる。長年蓄積してきた抗生物質の成分が体外に出るまで、悪化する慢性的持病と闘わなくてはならない。つまり、患部の悪化するに任せてひたすら耐え忍ぶしかないのだ。これが最も苦しいのだという。私の場合は会社のこともあって長期入院ができない。ここは何とか自分で治癒能力を高めるために、食事による体質改善をつづけるしかない。抗生物質の服用はその即効性から、日本の病院では今でも一般的に使用されている。アメリカでは抗生物質の副作用を重視し、一般にはほとんど使用されることはないという。ところが、いまアメリカで大騒ぎしている炭疸菌は、その治療には今のところ抗生物質の服用によるしかないのだという。そのため、抗生物質を多用してきた日本人は炭疸菌に感染してもあまり深刻な事態にならないだろうと言われている。皮肉なものである。毒をもって毒を制するというところか。いずれにせよ抗生物質の副作用が深刻化している限り、それに代わる副作用の出ない治療法が求められていることだけは確かだ。
アフガンに本格的な冬が到来する前に、タリバンの事実上の降伏が決定したようである。昨日読み込んだ写真に、薪を積んだ荷車を押している少年の写真があった。歳の頃は11歳くらいであろうか、少年はカブール市内で荷車を引く父親の手伝いをしているという。薪の形状から、どうやら山で伐採したものではなく、戦争で廃屋となったものを切り出したものと思われる。冬の備えも万全なようだ。廃屋の持ち主はタリバン兵であったかも知れない。戦死したとすれば、その寸前まで家に帰ることを夢見ていたことだろう。写真の親子たちも、これから家に帰ってから薪を降ろし、一抱えの薪を暖炉にくべる様子が目に浮かぶ。戦争が終わってやっと家庭の温もりを感じている・・・そんな光景が想像される。食卓を囲んで口にする質素な食事も、今夜は戦争が終わったことの安堵感という御馳走になったはずだ。
こうして日誌が書けるだけ不幸中の幸いと思うしかない。一昨日の足の痛みはやはり痛風の予兆だった。現時点で、激痛のため全く歩くことが出来なくなっている。松葉杖で何とか移動できる程度で、トイレに行くにも入浴することも困難になった。まだ仕事も残っており、今日が最後の仕上げをする日でもあった。何としてでも仕事は完成させなくてはならない。この激痛は少なくとも一週間は続くだろう。今は右足だが、その後、痛みは左足に移るはずだ。それ以後は徐々に痛みが薄れていく、というのがこれまでのパターンだった。ただ、最悪の場合は三ヶ月に渡って続くこともあるから、油断は出来ない。しばらくは妹夫婦の世話になるだろう。こんな時は肉体的な苦痛より、気が滅入ってしまうという精神的な苦痛のほうが問題になる。私の場合、と付け加えるべきかも知れない。こうしてパソコンに向かって日誌を書いているだけで精神的には楽なのだ。ゆっくり休んで養生しろと言われるほうが苦痛になる。少なくとも、私の場合・・・何が起こっても淡々と受け入れていく・・・自分に降りかかる災いの全てが、本当は自分が過去に蒔いた種に過ぎないのではないか?という想いに囚われている。だから、決して他人のせいにしたり、やつ当たりしてはならないと・・・猫が暴れている。朝の餌を与えていないからヤケになっているようだ。餌を与えなければ・・・しばらくは松葉杖が手離せなくなる。
最近になってバナー広告用サイトも併用して使っているが、ここは一時ファイルが保管出来ないことに気付いた。つまり、オフラインでは再表示が出来ないようなのである。これは不便だ、ということで徐々にポップアップ用広告サイトに戻すことにした。ここもページを移動するたびヒョッコリ広告が飛び出したりするので煩わしいが、これは広告消去プログラムで解決できる。このプログラムを常駐させておけば問題はないだろう。常駐させる方法は先月の日誌に書いておいたので参考にされたい。また、これまでデータを集めてきたアフガン情勢や中東情勢だが、昨夜ウェブ巡回していて阿修羅さんの戦争掲示板でもデータが集められていることを知り、再検討することにした。同じ事をやっても意味がなく、それなら阿修羅さんなど他のサイトのデータを活かすために画像や勢力地図をリンクして役立てたいと考えたのだ。それぞれのサイトの特色を出すためにも、役割分担みたいなものが必要なのではないかと・・・こういった一連のアイデアを考えていく中で、私の脳裏に必ず浮かぶことがある。以前NHKで放映された「千年釘」のことである。そういえば去年の「どきゅめんと日誌」にも千年釘について書いていた。たとえ自分が死ぬようなことがあっても、自分の成してきた仕事は残る・・・それが千年も万年も残るような仕事であれば人間としてこれほどの達成感はあるまい。してみれば、インターネットでも同じようなことが言えまいか・・・つまり、後世に渡って利用されることを前提にサイトを構築するということである。そうなれば迂闊なことも書けないし、現在から未来へのメッセージを発信するのは宇宙旅行をしているような楽しい心持ちになる。よく学校で行われるタイムカプセルを埋めるようなものに似ている。人間の寿命を超越した夢のことを、インターネットで実現できそうな予感がするのである。
いま冷たい雨が降っている。パソコンの設置場所にはストーブがないので、よけい冷たく感じるのかも知れない。ここでは暖房ベストが役に立っている。こんなとき、野宿を余儀なくされている人々やアフガン難民の人たちはどうしているのだろうか?昨夜読み込んだ写真から彼らの苦痛が感じられてくる。
数日前の不審なメールの件だが、今日も二通届いていた。これらは全部プログラム・ファイルで、今度もファイルを開いたところ、そのファイルは消えるが別のファイルが消えることはなかった。以前に届いたファイルも別段騒ぐようなこともないものだったかも知れない。ということで、悪質メール云々の文章は削ることにした。ただ、何のためにこのようなメールを送ってくるのか分からないので気色が悪い。単なる悪戯や思いつきでメールを送るのはやめてほしいものだ。また善意で送ってくれた人も、そのファイルの内容ぐらいは書いてほしい。考えたくないことだが、今度私が開いてしまったプログラムが巧妙に仕掛けられたものと仮定すると、私のパソコンは何者かの部外者によって操作されることになるかも知れない。例えば、私がインターネットにアクセスするたびにそのプログラムが動いて、別の場所へと誘導されてデータが流れてしまうとか、追跡されてしまうとか、その可能性はないのだろうか?差出人の分からないメールを不用意に開いてしまった油断が、取り返しのつかない結果になることも考えられる。何よりファイルを開いた瞬間にプログラムが消えてしまうというのも、証拠を残さないためだとすれば、これはかなり悪質ということになる。実に厭な気分である。こういう場合は、物事を善意に取りやすい性格がかえって災いになることもある。悪意をも善意で解釈してしまえば、さらにその悪意は増長して多くの被害者を出すことにもなりかねない。ネットの落とし穴がここにある。
その後、心配になっていろいろ調べてみたが、ほぼ間違いなくメール・ウィルスに感染したようだ。もっとも感染した確立が高いのが「バッドランスB」といわれるウィルスで、ほか二通来ていたことから別のウィルスに感染した可能性もある。迂闊だった。とりあえずバッドランスBだけは駆除ソフトを使ったが、それでも駆除できたのかどうか?は自信がない。メールをやりとりしている相手から相手へと感染していくというのだから始末が悪い。私も知らず知らずのうちにウィルスをばら撒いていたのかも知れない。この件については特集を組む予定だ。
今日はどうもテレビ番組の担当者がデータ・アップするのを忘れているらしい。朝から何度もデータを呼び込んでいるが、日付しか表示されない。無料で利用させてもらっているのだから仕方ないか。私は新聞をとってないので、テレビやインターネットが唯一の情報源になっている。以前は新聞はもとより雑誌や書籍を読み、さらに衛星放送を受信して各国テレビ局のニュースを情報源としていたが、その情報の多さにかえって振り回されていたものだった。あまり情報が多いと大事な情報も見失いがちになる。現代は情報を得るというより、無駄な情報を捨てていく作業のほうが大事になってくる。不況もあって節約のため情報源こそ限られてしまったが、その分、情報の洪水に流されることはなくなった。最近ではラジオも聞いているが、これが意外と集中できる。テレビのように映像を見ないですむだけ集中して聞き耳を立てているせいだろう。昔から視力障害者が健常者より家の中の様子が手に取るように分かることから、彼らには超能力があるのではないか?と言われてきた。中には障害物を避けながら歩く人もいる。健常者からすれば、目が見えないのに障害物を識別できるわけがない、と思われがちだが、実際には彼らは音を頼りに周囲の状況を判別しているのだという。自分のいる場所の広さ狭さも分かるのである。ということは距離感を察知しているということになる。音は物に当たると反響するが、その反響音でおよその距離感が分かるのだという。これは超音波を出して飛ぶコウモリと同じであろう。映画「座頭市」シリーズで、物音をたてて座頭市を混乱させるという活劇シーンがあったのを思い出した。ふつう、我々が何気なく見ているテレビだが、数十分もしないうちに片っ端から記憶をなくしていることに気付いて唖然とすることがある。それだけ集中していなかったということになるが、それはあたかも見ようとも聞こうともしない、覚えようとしていないという記憶喪失になってしまったかのようでもある。それでも心動かされる場面は何年経っても覚えていたりする。時に現代人は自ら五感を研ぎ澄ます必要があるのかも知れない。それに最適なのは自然とのふれあいだろう。テレビなどなかった昔の人々は否応なく五感をフルに使ってきたはずだ。人は眠っているときでも完全に熟睡することはないのだという。ノンレム睡眠でも分かるように、心と体は交互に休むことはあっても同時に休息することはない。それは身に迫る危険に対し、いつでも対処できるように生きてきた大昔の記憶があるからだという。自然界に五感を研ぎ澄まして危険を回避してきた昔の人々の習性が、そのまま現代人に継続してきたとしても不思議はない。人がトカゲや蛇など爬虫類を恐れるという習性も、太古の人間が恐竜に脅かされてきたなごりかも知れない。マニアは別として・・・さてと、テレビ番組の担当者は今日のミスに気付いてくれたかな?結果はHPの番組表で一目瞭然だ。
今日は最悪だな・・・いま目眩の発作に襲われている。万が一のため手元に携帯電話を置いているが、もう少し様態をみるつもりでいる。今朝は足の痛みが再発していることにも気付き、テーピングして何とか仕事をこなしたばかりだった。持病が次々と再発するような予兆が出ているのだ。ということで、今夜は考えもまとまらないので休むことにした。少し休んで落ち着いたらアフガン情勢などのデータをまとめたい。はやく元気を取り戻したい。会社のことを含め、やることはいっぱいある。くたばってたまるか、である。
NHKふしぎ大自然の番組でオオカミ社会のしくみを何気なく観ていたが、人間社会に似通った習性が多々あって思わず身を乗り出していた。特徴的なのはその徹底した上下関係による社会性で、リーダーには体の位置から恐れの表情などをもって絶対服従のポーズを示さなくてはならないのだという。よく時代劇などで城主に謁見する場合に「畏れ多いことながら、上様にあられましては・・・」と低姿勢で話す場面が見られる。これなどオオカミ社会そのものだろう。オオカミ社会でのリーダーは父親で、トナカイなどの獲物を仕留めては食料を家族に分配する役目を担い、そのことがリーダーの資格にもなっている。よって老いて家族を養うことの出来なくなった父親はリーダーの資格を長男に譲り、家族の食い扶持を確保するために自ら去っていく。このへんは人間社会でリストラされた父親にも通じるようで、哀れになってくる。ニッポンという大家族を抱えた我らが小泉総理の場合はどうだろう?彼は果たして一億大家族の家長たるリーダーにふさわしい資格はあるだろうか?構造大改革もけっこうだが、国民にその痛みを強いるあたりは筋違いのようにも思えてくるのだが・・・野宿生活者に対して「こじき」云々の口を滑らしてしまった総理に、生活困窮者たちの悲鳴がどこまで届いているのか、甚だ疑問なのだ。番組で対象となったシロオオカミの寿命は10年たらずという。トナカイの通過する時期が遅れただけで、オオカミの子供たちが飢えて死んでしまうという悲しい場面もあった。イヌ科哺乳類のオオカミは日本では全滅しているが、かつては北海道の大きなエゾオオカミと日本以南の小さなニホンオオカミが生存していた。家畜を襲うことから、あげくは人間をも襲うという偏見で根絶やしにされた日本のオオカミも、ツンドラ地帯のシロオオカミと同じように家族思いのオオカミであったに違いない。そうした自然界の動物に対する無理解が命への無理解ともなって、今も頻繁に報道される人間社会での児童虐待など悲惨な家族喪失に連なってきているような気がしてならない。
昨日深夜、イスラエルのエルサレム繁華街でこれまでで最大規模の自爆テロが起こったという。パレスチナ過激派による犯行とみられ、約170人死傷者が出ているもよう。6人の死亡が確認されているが、今後の検証ではさらに死者の数が増えるかも知れない。犯人は二人で、すでに死亡しているという。この犯人二人組は当然ながらその遺体は原形をとどめないだろう。確かスリランカだったと記憶しているが、数年前に写真週刊誌で自爆テロの現場写真を見たことがあった。犯人はダイナマイトを胴体にくくりつけた若い女性で、血溜まりの中に生首が転がっていた。ちょうど魚の頭を骨ごと引っこ抜いたようなふうであった。今回の事件もおそらくダイナマイトを胴体にくくりつけての自爆テロと思われる。バレスチナ人の主だった抗議デモでは必ずといっていいほど模造ダイナマイトを腹に巻いた過激派が見られる。こうした自爆テロが起こるたびに私は日本の特攻隊(神風特別攻撃隊)を連想してしまう。特攻隊の由来は1944年10月のレイテ湾海戦おいて「戦局打開策には体当たり攻撃しかなし」とした第一航空艦隊司令長官・大西滝治郎中将に始まる。効果はあまりなかったが、爆弾を積んで突っ込んでくるゼロ戦に艦隊の米兵は心底恐怖したという。彼らはそうした日本の特攻機を「自殺機」として恐れたが、自らが死ぬだけにとどまらず爆弾で他者も死ぬのであるから自爆テロに似ている。かつてテロの一般概念は二つに分類され、ロシア社会革命党など左翼によるもの「赤色テロ」と、日本血盟団など右翼によるものを「白色テロ」と呼んでいた。一人一殺を唱えた井上日召の血盟団は1932年2月に小沼正が民政党の井上準之助を暗殺すると、翌3月には菱沼五郎が三井合名理事長の團琢磨を暗殺した。今年5月に亡くなった作曲家の團伊玖磨氏の祖父でもある。こうした日本における一連の暗殺がやがて5.15事件へと継続していくのだ。今度のテロがらみのアフガン戦争でもブッシュ大統領はテロ撲滅を錦の旗に、さらにアフガン以外の国へと規模を拡大するという。ためにアメリカ国民の愛国心も高まりつつあるようだが、日本でもその余波を受けて愛国心の是非が問われる傾向が出てきている。私とて愛国心はあるつもりだが、私の場合は日本の自然を愛するという意味での愛国心にほかならない。
これを書いている最中に地震があった。揺れがかなり大きく、家全体がミシミシ音をたてて揺れていた。
雅子様に女子が誕生したらしい。また皇太子の御成婚の時のように、海外のマスコミは日本のフィバーぶりに批判的な記事を書くのであろうか。当時C・W・ニコル氏は「ステキな若いカップルが結婚した、それでいいじゃないか」と言っていたが、私もそう思ったものだ。それ以上でもなければ以下でもない、とりたてて問題にすることでもあるまい。いま土曜の夜とあってビールなど飲んでテレビを見ているが、テレビ局はどこでも特集番組を組んでいる。昨日は母の命日だったので何となく不思議な気持ちがしている。
この頃、今夜のように飲酒をするとたちまち体調を崩すようになった。そんな時にはいつも野菜を煮て食べるようにしている。翌日には体調もいいので効果はあるのだろう。最近は手作りヨーグルトを食べている。ヨーグルトのビフィズ菌は、ペロリ菌など悪玉菌を除去する作用があるという。テレビでその効果のほどを実験していたが、シャーレーの中のペロリ菌が数日で消えていくのだ。ただし大腸菌にはあまり効かないようだった。以前から私は手作りヨーグルトを作っていたが、これからは毎日作って食することにした。近所のスーパーで百円均一セールというのがあるので、牛乳や野菜などはまとめて買ってある。ヨーグルトの作り方は至って簡単で、人肌より少し熱めまで牛乳を熱し、市販のヨーグルトと一緒にポットに入れておくだけである。大体一日で出来る。作ったヨーグルトを少し残しておけば、最初の要領で繰り返しヨーグルトを作ることが出来るので経済的だ。猫族たちもヨーグルトを好んで食べている。