★自由求め泳いで台湾に 中国活動家が密出国
【台北4日共同】中央通信によると、対中国政策を主管する台湾の行政院(内閣)大陸委員会は4日、中国山東省の民主活動家、燕鵬氏が2日、福建省アモイに近い台湾・金門地区の大胆島に泳ぎ着いたことを明らかにした。
4日付台湾紙、台湾日報がニューヨークに拠点を置く人権団体の情報として、燕氏の入国を報じていた。
同紙などによると、燕氏は2001年7月に拘束され、02年8月に国家政権転覆扇動罪で懲役1年6月の判決を受けた。刑期を終えた後も警察当局の監視下に置かれたことに耐えきれず、自由を求めてアモイから約4キロ離れた大胆島に泳いで渡ったという。
ニューヨークの人権団体は台湾当局に対し、燕氏の台湾居住を認めるか第三国に亡命させるよう要求。大陸委員会は燕氏本人に間違いないかどうか調べた後、本人の希望と国際慣例に従って対処するとした。(共同通信)
★天安門事件九周年を前に活動家拘束相次ぐ 98/05/27
各通信社の報道を総合すると、天安門事件九周年を前に国内では活動家の拘束が相次いでいる。
香港の人権擁護団体「中国人権民主化運動ニュースセンター」から二十八日、北京に届いた情報によると、天安門事件九周年を前に、山東省青島市で、七九年の民主化運動「民主の壁」に加わった陳増祥氏が二十三日に、同じく活動家の李協林氏と燕鵬氏が二十七日にそれぞれ拘束され、李氏は「政府転覆陰謀罪」を告げられたという。
上海では、九周年記念活動を計画した民主活動家の戴学忠氏ら二人が一時拘束された。今年三月の全国人民代表大会の際、天安門で「共産党よ、私に人権を与えよ」との横断幕を掲げた深せんの活動家は、自宅から出ないよう公安当局に指示されたという。
一方、「中国人権民主化運動ニュースセンター」が二十七日発表したところによると、一九八九年の天安門事件の際、人民解放軍の北京市街地入りを阻止して反革命罪(放火)で懲役十四年の刑を受けていた陸洪沢氏(40)が四月二十三日に脳出血のため、北京第二刑務所で死亡した。
陸氏はここ数年、激しい頭痛を訴えることが多く、病院での検査や治療のための仮釈放を求めていたが、拒否された。
香港では、天安門事件後に国外へ亡命した厳家其・元中国社会科学院政治学研究所所長(55)=米国在住=が五月二十五日午後、訪問先のマカオから定期船で香港に入ろうとしたが、香港到着後に香港当局から入境を拒否され、マカオに送り返された。
香港当局は、返還前から香港で活動している民主活動家に、返還後も居留ビザを認めてきた。厳氏は、趙紫陽・前中国総書記の元ブレーン。マカオでは、海外在住の民主活動家による討論会に参加していた。
【関連内部】
★天安門事件、関連年表
★スタンレー・ホー関連
03/02/25-マカオのカジノ王、資金流用で訴えられる シンガポール
03/02/26-同上つづき
03/02/27-同上つづき
★李嘉誠関連
00/03/11-<PCCW>ケーブル・アンド・ワイヤレスHKTを買収、中国政府による支援はなかった?
【関連外部】
★中国まるごと事典、中国・国家機構
民主活動家の脱出が相次いだ1998年、その中に反体制派として知られた映画監督がいた。彼は脱出先のマカオでポルトガル海軍安全部士官、フランス外交官、イギリス特別部局員ジョン・トープら3人の出迎えを受けた。そこで彼は一見矛盾したような話をして3人の出迎えの高官を唖然とさせている。脱出ルートを設定したのは何と中国の国家安全部だと云うのだ。天安門事件には「王子様」と呼ばれる共産党幹部や政府高官の子息や娘が多数参加していた。つまり、親が子を助けたわけだ。
特にフランスは「イエロー・バード作戦」として、ミッテラン大統領の承認のもと他国に先駆けて支援体勢をしいた。香港では民主活動家たちが脱出を待っていた。支援者は多岐に渡り、映画プロデューサー岑建勲、カンフー映画ヒーロー陳龍、歌手の梅艶芳から、果てはその芸能界を影で支配する三合会まで及んだ。特に某大物映画プロデューサーの協力は大きかった。なんとなれば彼の父親は三合会で最も強力な6万人の構成員を抱える「新義安」の初代首領「向前」だったからだ。それに加え、マカオのカジノ王スタンレー・ホーも李嘉誠からの脱出要請を受諾、実力者たちの支援も広がっていく。そして・・・これらの脱出作戦の情報はなぜか大手メディアから流されることはなかった。
【私的めもらんだむ】
1時
燕鵬氏の拘束は2001年とされているが、それだと後の記事「天安門事件九周年を前に活動家拘束相次ぐ」の天安門事件九周年と辻褄が合わなくなる。天安門事件(正確には第二次)が起きたのは1989年だから、九周年なら1998年になる。この三年の違いは公式発表との差だと思われる。
雨が本降りになってきた。肌寒い。
【視聴予定】
22時
00 ETV特集「もっと知りたい中東」 イスラム世界を読み解くキーワード▽中東を理解するための基礎知識を分かりやすく解説▽小杉泰・臼杵陽・勝又郁子・森田美由紀=NHK教育
ますます混迷を深める中東問題。現在の中東を理解するための基本的な”キーワード”を取り上げ、それぞれの分野の専門家たちの解説を基に分かりやすく読み解く。 今の流動的なイラク情勢の鍵を握るといわれる、イスラム・シーア派、スンニ派とはどのような宗派なのだろうか。
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