02/12/04 (水)
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「石岡さんの手紙は北朝鮮で知人から」 投函の男性話す
 欧州旅行中の80年、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に拉致された石岡亨さん(不明当時22)が88年、札幌市の実家に送った手紙について、男性は手紙を「石岡さんから直接受け取ってはいない」などと話した。
 男性は北朝鮮滞在中、手紙を知人から預かり、ワルシャワで投函したという。男性は「『ポーランドから手紙を送ってほしい』とだけ頼まれた。漢字の住所に加え『TO JAPAN』と書いてあった」と説明している。ほかにも多くの手紙を託されたが「日本への手紙は一通だけで珍しく、よく覚えている」という。北朝鮮は今年9月、日本政府調査団に「石岡さんはポーランド人を通じ手紙を送った」と説明した。男性は「その説明はおかしい。北朝鮮の人はあらゆる外国人との接触がスパイ活動とみなされるため、外国人とまったく接触がないのが普通だ」と反論しているという。手紙には石岡さんと、83年に失踪(しっそう)した有本恵子さん(当時23)、80年に失踪した松木薫さん(同26)の名があり、赤ちゃんの写真などが同封されていた。この報道について有本さんの父明弘さん(74)は3日、「政府には早急に手紙を仲介した北朝鮮の人を捜し出し、事情を聴いてほしい。手紙を出そうとしていたことで恵子たちがどんな目にあったか心配だ」と語った。 また松木さんの姉の斉藤文代さん(57)は「手紙が北朝鮮の人を通じて渡されたのなら、北朝鮮にも心ある人がいたということになる。善意ある人が薫を守っていてくれればいいのですが……」と話した。松木さんの弟信宏さん(30)は「全体的に見れば、信じられる内容だと思う。北朝鮮の人間がポーランド人に渡していたとは驚いた」と話した。「手紙の経緯が明らかになれば、本人にたどり着く足がかりになるかもしれない。インタビューを受けた人には、日本の捜査機関にも話してほしい」と願っている。

【参照】有本さん事件とコペンハーゲンよど号グループ安部容疑者に逮捕状 有本さん拉致の疑い有本恵子さんはモスクワ経由で北朝鮮に誘導

 有本恵子さんがコペンハーゲンで行方を断ったのが1980年、その8年後の1988年に有本さんと石岡さんが北朝鮮で一緒に暮らしているという手紙が日本に届けられた。彼は数年間北朝鮮に滞在、朝鮮労働党との関係は認めている。当初の手紙は手におさまる程度に折りたたまれていたという。渡したのは北朝鮮政府の関係者であり、その人物が何者であることは証言を拒んでいる。ということは、投函したポーランド人は北朝鮮政府ならびにその工作員とは無関係だと云いながら、実際にはある程度の真相を知り得る立場あるということになる。彼は手紙を投函するよう接触してきた北朝鮮関係者の名前を明かすことで、その関係者ならびに自分の身に危険が及ぶことも知っている。1980年のポーランドの工場労働者による賃上げストライキは全土に波及し、やがて連帯のワレサ委員長が主導権を握っていく変革の時期に入る。その過程で北朝鮮政府も社会主義を掲げる関係者をマークし、彼のような社会主義者が北朝鮮政府に取り込まれていった。手紙が投函された1988年の翌年にはポーランドの共産党一党独裁は崩壊、これを契機にポーランドと北朝鮮の国交が進む中、反面相容れない社会主義の相違点から両国の関係は急速に冷え切っていく。1988年当時、北朝鮮の社会主義思想に傾倒し金日成バッジを所持している彼は、北朝鮮と西側の国境を往き来できる稀な存在であったことは確かだ。北朝鮮政府の説明では「石岡さんが平壌でショッピングをしている際、ポーランド人を通じて手紙を送った」ということになっている。徹底した外国人への監視体制の中ではそれは不可能であり、彼自身云うように、接触は特別な位置にある彼のようなポーランド人だからこそ出来ることだった。しかし、ワルシャワから手紙を投函した1988年の翌年には前述したように共産党一党独裁は崩壊、彼は北朝鮮政府の暗部を知り得る危険オルグ人物として逆にマークされている。彼は「日本政府が望むなら会って話をしたい」としながら、死亡したとされる有本さんと石岡さんにの真偽と安否についても協力したいと申し出ている。こうした申し出に外務省はどう対処するのか・・・この拉致死亡者の真偽と安否を知る唯一の手がかりを見逃すことのないよう願いたいものである。

 北朝鮮の核ミサイル脅威を盛んに煽り立てているのがドナルド・ラムズフェルド(フォード政権下の国防長官)で、軍事シンクタンク「ランド・コーポレーション」の理事長として、これまでミサイル防衛NMD構想を推進してきた。その必要性を強調しながらNMD理論をラムズフェルドがぶち上げれば、ロッキード・マーティン社がNMDを製造するといった具合に、ランド・コーポレーションとロッキード・マーティン両社は共同歩調をとってきた。ラムズフェルドはニクソン政権下の経済局長として、彼が補佐官に選んだのがディック・チェイニー(現副大統領)だった。そして今、そのチェイニー副大統領がラムズフェルドを再び国防長官として返り咲かせている。見事な連携プレーではないか。そのチェイニーの妻リン・アン・チェイニーがロッキード・マーティン社の重役となれば仕掛けとしては万全だ。チェイニー副大統領については今月1日の日誌にも書いたとおり、エネルギー&国防産業のドンにして、石油採掘会社ハリバートンの会長でもあった。一方、相棒のラムズフェルドはランド社の会長を歴任、ロックフェラー盟友の鉄道王ハリマン・ファミリーが支配するイリノイ・セントラル鉄道、モルガン財閥支配下のシティバンク、デュポン、ロックフェラー支配下のファースト・ボストンの幹部をも歴任してきた。彼が国防長官だったフォード政権においての国務長官はヘンリー・キッシンジャーであり、当時の副大統領はネルソン・ロックフェラー(Nelson Aldrich Rockefeller 1908-1979)だった。キッシンジャーについてはロックフェー家の大番頭と云われているように、ロックフェラー家の持ち物チェース・マンハッタン銀行の顧問委員会議長、ロックフェラー兄弟基金のプロジェクト・リーダーを歴任、チェース・マンハッタン銀行会長ディビット・ロックフェラー(David Rockefeller 1915-)の秘書ナンシー・マギネスと結婚した。キッシンジャーについては4年前の日誌でも触れている。【参照】加藤幹事長がキッシンジャー氏と会談
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【視聴予定】
選別対象局→NHK総合 NHK教育 テレビ朝日 日本テレビ TBSテレビ フジテレビ
19:30-20:00 NHK総合クローズアップ現代 高速を走る”過労トラック”
21:15-22:00 NHK総合その時歴史が動いた 明治の金融危機を救った渋沢栄一▽徳川慶喜との出会い▽銀行再生の秘策
22:00-23:00 テレビ朝日ニュースステーション 拉致被害者支援法”対象範囲を広げて”訴え▽はやて開業で平行在来線は…▽
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