|
|
★家賃滞納のマンションで母子2人が餓死か さいたま市
さいたま市大宮区三橋2丁目のワンルームマンションで1月30日午後、「家賃を滞納している人がいて、窓から見たら様子がおかしい」とマンション管理会社から大宮西署に通報があった。署員が駆け付けたところ、部屋の中で2人の遺体が見つかった。30〜40歳ぐらいの女性と3〜5歳の男児で、外傷はなく、死因は栄養不足による低温症だった。餓死したとみて調べている。
調べでは、2人は約7畳の部屋に倒れており、男児は布団の中にTシャツ姿。女性は普段着姿で、男児の脇に倒れていた。ともに死後数週間たっているとみられる。
部屋の賃貸契約の名義人は30代半ばの男性で、行方が分からないといい、同署が捜している。部屋は今年に入ってから人の出入りがなかったという。
★3人は病死と餓死 東大阪の3人変死事件 05/01/20付
|

|
★女性と貧困 女性2000年会議、日本NGOレポート
社会保障、居住、労働状況と女性の貧困
日本には社会保障制度があるが、女性にとって不十分なため新たな差別と貧 困を生み出している。 所得保障である公的年金制度の中で、賃金と加入期間をベースに受給額が決
まる厚生年金では、女性の賃金が低いために女性の受給額は男性の約半分。ま た、賃金、税、年金、社会保障のシステムが男性が世帯主で稼ぎ手、女性は被
扶養の立場である世帯を前提としているため女性が離婚した場合など、貧困に
さらされる。
社会福祉制度の中で生活保護制度は、生活に困った人が無差別平等で受けら れるという理念を掲げてはいるが実際は資産調査・稼働能力判定・扶養義務者 照会などの幾つものハードルがあり、捕捉率は3分の1以下で、受給資格があ
っても大半の人が受給していない。(96年東京で高齢母子家庭が生活保護を申請せず餓死していた)。 また、外国人非正規在留者は受給資格がないため門前払
いの状況だ。 施設福祉サービスとしては、「母子生活支援施設」(98年まで母子寮)、「婦人
保護施設」、「更生施設」のほか、各都道府県に設置された「婦人相談所」など
がある。いずれも絶対数が少ない。 また外国人の受け入れを拒んでいる施設も
ある。 居住権については、日本で部屋を借りる場合、契約時の手続きが煩雑で、か つ、母子・外国人・障害者、高齢者、生活保護受給者などが断られる場合もあ る。
労働の分野では、バブル経済崩壊後、グローバル化がすすみ、国際競争力を
手に入れるために企業が賃金破壊をすすめている。女性たちが低賃金・不安定 雇用へと追いやられている。高等職業技術専門校の縮小など、公的な職業訓練
教育にアクセスしにくい。 また、中年男性に多いリストラ(解雇)が、妻の立場の女性たちにも影響を
与えている。
母子家庭の貧困
死別、離婚、非婚、別居など日本の母子家庭(20歳未満の子どものいる母子 家庭)の総数は789,000世帯で、近年離婚件数は増大している。平均年収は215 万円(1993年)と一般世帯の三分の一に過ぎず、貧困状態で生きている母子家 庭が多い。日本の母子家庭の母は87%が働いているが、正規雇用は50%で、パ
ートが30%と多い。また養育費を支払っている父親は約15%と低く、また離婚
の場合の財産分与も不十分で持ち家率も低い。
現在日本は不況で、労働市場で不利な立場の母子家庭は突然の解雇、倒産、
あるいは、非正規雇用への転換、職場でのいじめ、セクシュアルハラスメント
などにさらされている。 ある母子家庭は15万円の給料のうち8万円を狭い1DKの民間アパートの家賃に費やし、残りを食費と教育費・水光熱費・雑費にあて、ぎりぎりの生活 をしている。 日本には死別母子家庭には遺族年金が支給され、生別母子家庭には児童扶養
手当の支給など所得保障がある(遺族基礎年金の金額は児童扶養手当の約2倍)。
1998年財政構造改革の名のもとに、児童扶養手当の所得制限は407万円から300万円へと大幅に切り下げられ74000人がうち切られた。さらにこれは各地方自治
体の施策(母子家庭への医療費無料など)の所得制限と連動したため、喘息な
ど慢性の病気を抱える家庭が困窮した。 日本政府が児童扶養手当における非婚の母子への差別的な扱いを一部是正し
たことが唯一評価されるが、児童扶養手当の所得制限を緩和し、より一層の母
子家庭の就業援助対策が望まれる。
★AIGアジア留学生支援の会 栗原さんのお話
「アジアからの留学生の生活窮状に対し何かしらご援助を、と日ごろ考えていた折、昨今マスコミに大きく取り上げられ死者を出すまでにいたったとはと、残念な気持ちと何もしてあげられなかった後悔でいっぱいになりました。
何かしてあげたいという気持ちから会社の賛同者の協力を得て、ここに2万1千円集まりました。少しでも留学生の皆様のお力になりたいと願っております。
月によって金額に変更があると思いますが、今後毎月幾らかでもお送りし役立てて頂きたいと願っております…」
1988年、当協会が私費留学生を支援するために「留学生草の根奨学金」への参加を広く呼びかけたところ、上述のようなお便りが届きました。これを寄せて下さいました栗原静子さんは、お勤め先のAIU保険会社に「AIUアジア留学生支援の会」(後に「AIGアジア留学生支援の会」に改称。AIGはAIUやアリコの親会社)を組織して、以来15年間支援を続けて下さいました。この度、退社されて中国でのご活躍を考えておられるとのことでしたので、編集部でお話を伺いました。
15年位前に、バングラデシュの留学生が餓死した事件(注)がありましたね。あれが本当にショックで、この飽食の日本でなんということだろうと思い、何らかの形で行動を起こさなければと決心しました。それから、秘書仲間とか役員さんたちとか、グループ会社の友人・知人に声をかけて奨学金運動を始めました。
1987年10月12日、バングラデシュから来日し、都内の日本語学校へ入学準備中だったムニール・シャリフさんが、折からの円高の中での生活苦から餓死した事件。
★道路公団サービス残業“告発”「助けてください」 (しんぶん赤旗)
残業時間の上限が決められ、それ以上はいくらやってもサービス残業のうえ、長時間労働がまかり通っている――。特殊法人で、今年十月から「小泉改革」の目玉として民営化される道路公団の本社職員が、日本共産党へこうした「訴え」の手紙を送ってきました。
社員が共産党に手紙
午後11時でも窓の明かりが消えない道路公団本社=東京・千代田区霞が関
「このままでは死んでしまいます」との「訴え」(別項)があったのは、昨年のこと。手紙をもとに、本紙が取材すると、公団の各部署で、広くサービス残業と長時間労働が行われていることが浮き彫りになりました。「訴え」は、「どれだけ時間外をしても四十時間という枠でカットされます」と糾弾しています。実際、本社経理課の職員は、「四十時間の枠があります」とのべ、別の職員も、「上限はあります。残業代の全部は出ない」と証言しています。
上限あるが…
別の部署の職員も「上限はあります」と話しています。
関東地方のある部署の職員は、「一カ月十五時間の枠がある。その三倍は最低、残業している」とサービス残業がまん延しているといいます。別の部署の五十代職員も、「三カ月で四十五時間の枠がある。何十年来つづいてきた」と、長期間にわたるものであるとのべています。事実、ある部署の昨年四―六月までの三カ月を見てみると、九割以上の職員がぴったり四十五時間の枠に納まっています。四十五時間の数字合わせとしか考えられないものです。関東地方で働くある職員は、昨年二月に約八十時間の残業をしているのに、付けられたのは十時間程度で、三月は百五十時間以上しているのに、付けられたのは約三十時間にすぎない、といいます。
徹夜で残業も
この職員の三月の残業は年度末で忙しく、翌日の出勤時間までの完全徹夜(十数時間)の残業を数回も行い、深夜三時すぎまでの残業も数回あった、といいます。こうした実態は、現在もつづいており、昨年十一月は六十時間程度残業したのに、付けられたのは約二十時間にすぎません。別の職員は、昨年、八カ月間で約六百時間の残業をしたといいます。年間、千時間に迫るテンポです。
また、本社でも年間千時間を超える残業をする職員がいるなど、長時間労働がまかり通っています。
◇道路公団の中根正治人事課長の話 サービス残業はあってはならないし、残業の一律カットはしていない。
道路公団の本社職員が日本共産党へ訴えてきた手紙(要旨)
お願いです! このままでは死んでしまいます。このままだといつ倒れてもおかしくありません。労働基準局に手紙を出したのですが、取り上げていただけず、厳しい、苦しい日々が続いております。最近の私の様子を見て家族も心配しています。もう家庭は崩壊しております。暗いときに出社し、陽が上がるころに退社することもざらにあります。組合は当てにならず、私たちを救えるのはもう、あなた方しかいません。お願いします。助けてください、本当にノイローゼになりそうです。
どれだけ時間外をしても四十時間という枠でカットされます。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-02-01/05_01.html
---投稿者 愚民党 「阿修羅掲示板」より
|
|
★我等何をなすべきか
昭和二年一月二十日発行「平民新聞雲南附録・青年運動」より
加 藤 一 郎
親愛なる青年諸君。
青年は世の光であると云われています。詰らない因襲に左右されることなく、最も良心の鋭敏に働くのは青年時代であると云われています。
私たちはこの、今の社会に対して鋭い批判と良心を抱いておられる青年諸君に話しかけてみたいのです。
思うに今の時代ほど不合理に満ち矛盾に満ち、 随って苦悩に充ちた世も少ないでありませう。試みに毎日の新聞紙を手にとって御覧なさい。少しでも心のある人間であるならば涙なくして読むことの出来ないやうな記事が何とまあ少なからぬ事でせう。あるお爺さんは生活苦の為に自殺しました。敢て自殺をしなくても死期の近ずいている老人が、自殺しなければならなくなったのはよくよくの事であると云はなければなりません。ある失業労働者は生活に困った末、僅かばかりの盗みをして直ちに警察へ送られて仕舞います。餓死するか盗みをするかと言ふ場合、誰が盗みをしないと保證し得ませう。
其他あらゆる悲劇、犯罪、兇行、これ等は一体何に原因しているのでありましょうか。言うまでもありません。それは貧しいが故にです。貧乏だからです。貧しくなくって生活に苦しむ必要がなかったなら、誰が好んで自分を殺すことをしませう。私どもは、あらゆる悲劇の殆ど全部が経済的な事情を原因にしていることを認めない譯にはゆきません。
では此の貧乏と言ふ人類の大敵から、我々は逃れる事が出来ないでありませうか。
此頃上は内務省のお役人から、小学校の先生に到る迄、しきりに消費節約と言ふ事を強調されます。一寸聞くと却々よさそうですけれど、実は我々の生活を知らない偉いお役人の頭で創り出した空想に過ぎません。考へても御覧なさい。およそ世界中で一番よく働くといはれる日本の百姓の生活状態はどうでありますか。一年中真黒になって働いて、白い御飯すら食べられない状態ではありませんか。一年中米を作る為に働いている百姓が米を食べる事すら出来ないとは何たる皮肉でありませう。しかもこれは偽りのない現在の事実であります。
こんな生活、こんな惨めな生活の無産者に、誰が消費節約を説く事が出来ませう。節約する金があるなら、お役人を煩はさずとも、とうの昔に節約して金持にでもなって居ります。
して見ると、我々は貧乏といふこと、貧乏といふものを遂に我々の社会から駆逐する事は出来得ないのでありませうか。
否、否。それは出来得ない事ではありません。それは我々の決心如何によっては、寧ろ容易にすら出来る事であるのです。
ではどうしたら、どうしたら、このあらゆる悪の根源であるところの貧乏、即ち経済的欠乏から逃れることができるでありませうか。
方法、それは実に簡単です。即ちこの不合理な社会組織を改革して、健全で合理的な社会を建設すること、是れです。
一体、今の社会組織の特色は、その個人主義的、弱肉強食的なる点にあります。他人が飢えて自殺しようが俺はかまはん、俺に責任はない、とかういう風な考へ方が資本主義社会の特徴であります。
ところで、世にこれほど間違った考へも余り少ない。たとへ、彼の不幸が自分の責任でないにしても、是を助けるは人情の自然であります。まして、我々の社会にあっては、無産階級の不幸は必然的に有産階級の責任であります。この事は有産階級やその提燈持の御用学者が極力拒否するにかかはらず、動かす事の出来ない一大真理であることを否まれないのであります。
では、何故に無産階級の不幸は有産階級の責任であるか、それはかうです。
無産階級、それは生産階級という事を意味する。有産階級、即ちブルジョアジーの食膳に上がる山海の珍味も、輝やかしい着物も、壮麗な邸宅でも、実にプロレタリアの血と汗と涙の結晶でないものはありません。一日でも全プロレタリアがその尊い労働を中止したならば、忽ちに、我地球は生色を失ひ、食ふ事も、着ることも、まして文化とか称するものはそれこそ夢の様にけし飛んでしまふでありませう。
これほど尊い生産階級プロレタリアを遇するに、ブルジョアは何の恩賞を以って答へたか。
貧乏と言ふ十字架、餓死といふ鉄鎖、無智という恩典、これが彼等の恩賞のすべてであります。
此事実を知って、尚何等の義憤を感じない人間は、人間として、人間に非ずといはねばなりません。
御用学者は申します。資本家は資本を提供し労働者は労働を提供して世の中はやってのけるのだ。資本家の生活はその資本の当然の報償である。と。これが、我々が先祖代々から欺かれてきたブルジョア哲学の御本尊であります。
私共は答へる。それは実に美しい詭辯である。そもそも資本家の資本といふものは何によって得たものか。略奪と搾取、これをおいて何處に資本の出處があるか。彼等の生活は実に他人の命を掠め、血を搾った結果に外ならぬのであります。
かく言へばとて、私共は必ずしもブルジョアジーを憎むものではない、ただ、同胞の不幸に対する無関心と、制度の悪に対する無感覚と、更に不正な自分の立場についての無智を憎むのであります。寧ろ憐れに思ふのであります。
さて、私共は既に我等の生活の不幸の原因を知り、この不幸の責任が何處にあるかを明瞭にした。そして不合理な社会を改革して合理的な社会を建設すべきであることを知った。
では如何にして此事をなしうるのであるか。これが私が諸君に語りたい最も重要な問題なのです。ブルジョア萬能の今の社会ではあらゆる権力、つまり法律も教育も警察力も、すべてがブルジョアの、○○○○なのであります。彼等は現状を維持しやうとしている、要するに彼等の欲するものは正しい社会でなくして、彼等のみの利益を擁護する社会なのであります。
これに対抗すべき我がプロレタリアの陣営はどうであるか。長い被搾取生活の結果、我等の兄弟は疲労しきって居ります。加ふるに無智であります。更に、我等は一切の権力を持たないのであります。けれども諸君、私共は絶望する必要はない。人類の大半は被搾取階級であります。搾られ奪はれている階級であります。この共通の利害、共通の感情を持っている兄弟が、お互の為に人類の為に、固く手を握り、団結して立ったならば、世に為し得ない事がありませうか。
萬国の労働者団結せよ、とは敢てマルクスを待たずとも、我々の解放運動の唯一最大の信絛であらねばなりません。
我等何をなすべきか。
起って、我等の為に人類の為に、戦ふべきである!』
|
|