★ダルフール、引き続き1万人の難民が食糧不足に
[リヤド難民キャンプ(スーダン) 26日 ロイター] スーダン西部ダルフール地方では、雨期が終了して草が茂り、ロバやウシが草をはむ光景がみられはじめている。
しかし、難民キャンプでは、引き続き1万人の難民が食糧不足の状態にあり、空腹を訴え、しゃがみこんで支援を待つ状況が続いている。ある難民は、「国連軍が来るのを待っている。もし来なければ、チャドに行く」と語った。しかし、国連はスーダンには平和維持部隊を派遣する姿勢にはない。当地では、約150万人が難民となり、20万人がチャドの難民キャンプに逃れている。
★アフリカ危機、イラク問題の影に隠れている=世銀総裁
[ロンドン 24日 ロイター] 世界銀行のウルフェンソン総裁は、24日付の英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、イラク戦争後の同国での治安悪化問題で、急務とされるアフリカの貧困対策などに関心が及ばなくっている、との認識を示した。
総裁は「世界が国防費に9000億ドルを支出している現状で、これらの問題に人々の関心を向けさせるのは困難だ」と指摘した。
来月開く世銀・国際通貨基金(IMF)総会ではイラクとテロ問題が中心議題になる、と述べた。
総裁は、「イラクやアフガニスタンのほかテロ問題に短期的に専念する必要があるという事実を人々に認識させることが重要だ」と述べた。
しかし、「貧困や開発など中長期的な問題も見逃すことができない」と述べ、スーダンのダルフール紛争やエイズ問題などの解決も急務との認識を示した。
★スーダンに石油禁輸警告 安保理が新決議
【ニューヨーク18日共同】「史上最悪の人道危機」として深刻化しているスーダン西部ダルフール地域の紛争解決を目指し、国連安全保障理事会は18日午後(日本時間19日午前)、スーダン政府に対し、制裁措置として、同国の主要産品である石油の輸出禁止を警告するなどの新たな決議案を賛成多数で採択した。採決は、安保理理事国15カ国のうち賛成11カ国で反対はゼロ。中国やパキスタンなど4カ国は棄権して反対の意思を表明した。米国と欧州諸国が共同提出した新決議案は、昨年2月以来、5万人以上を虐殺したとされるアラブ系民兵の武装解除をスーダン政府が行わないなど、7月の安保理決議を完全に順守していないと非難し、さらに強い国際的圧力をかけるものだ。
★半年で5万人死亡 スーダン西部でWHO調査
【ジュネーブ14日共同】世界保健機関(WHO)当局者は13日、紛争が続くスーダン西部ダルフール地域で過去半年の間に5万人が死亡したとの見解を示した。
WHOは8月からダルフール地域の国内避難民約120万人のうち、9000人を対象に聞き取り調査を行い、避難民の死亡率を推計。最も状況が悪いダルフール西部は1万人当たり1日2・9人で、アフリカ各国の通常の死亡率の約6倍となった。
劣悪な飲料水や衛生状態による下痢が主な死因だが、北部では20%、西部では12%が暴力や外傷により死亡した。
当局者は「調査の結果、5万人が死亡したとの推計が間違っているとは言えない」と述べたが、パウエル米国務長官が「認定」した民族大量虐殺が起きているかについては「WHOとしてはコメントする立場にない」と述べるにとどまった。
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スーダン大統領
Omer Hassan Ahmed El-Bashir |
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南スーダン反政府指導者
Daniel Deng Mondyit |
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スーダン人民解放軍(SPLA)指導者
John Garang |
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