04/05/11 (火)
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スーダン西部、政府勢力が「9割の村破壊」 解放軍会見
スーダン大統領
オマール・ハッサン・アハマド・アル・バシール
(Omer Hassan Ahmed El-Bashir)
スーダン副大統領Ali Osman Taha(右)とスーダン人民解放軍(SPLA)指導者John Garang(左)
ケニアでの南スーダン内戦の和平会談席上にて
南スーダン反政府指導者Daniel Deng Mondyit(57) スーダン人民解放軍(SPLA)指導者John Garang
2003年9月、 進撃中のSPLA 民兵襲撃後のBandago 北の Darfur 村
チャド大統領Idriss Deby
西スーダンDarfur紛争の和平会議再開に出席(チャド首都 Ndjamenaにて)
スーダン外務大臣Mustafa Osman Ismail

 スーダン政府軍の支援を受けたアラブ系民兵による黒人住民の組織的な殺害やレイプ、家屋の焼き打ちなどが行われているとされるスーダン西部の内戦で、政府軍との停戦交渉代表を務める反政府勢力スーダン解放軍」(SLA)のアダム・アリ・ショガール氏が9日、チャドの首都ヌジャメナで朝日新聞記者との会見に応じた。同氏はアラブ系民兵と政府軍の空爆を含む攻撃で「ダルフール地方の約9割の村が破壊された」と明らかにした。
 民兵は多数の女性や子どもも殺害しているとし、「西部から黒人住民を一掃し、土地をアラブ系住民に与えることを狙った組織的な民族浄化だ」と非難した。
 民兵については「政府が雇い、我々と戦わせるために軍事訓練をした。武器や弾薬、車両は政府から供給され、政府軍と連携して軍事作戦を進めている」と指摘。「政府は(米国政府が指定する)テロ支援国家というより、テロ実行国家だ。国際社会が協調し、この蛮行をやめさせるために圧力をかけるべきだ」と訴えた。
 SLAは02年、ザガワ、フールなどダルフール地方の黒人主要部族が同地方の貧困や、中央政府の権力と富の独占に反発して組織し、03年2月にチャド国境地帯で武装蜂起した。政府から奪った武器、弾薬を使い、同地方の農村部の約8割を実効支配しているという。
 ショガール氏は「ダルフール地方は56年のスーダン独立以来、開発から取り残され、黒人住民は少数派として差別されてきた。アラブ系が権力を独占している現在の抑圧的な中央政権が、自由で民主主義的なものに変わるまで抵抗を続ける」と語った

★スーダン共和国The Republic of Sudanアフリカの地図(外務省)



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