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03/03/15-ジンジッチ首相の葬儀に参列する50万人の市民 |
元秘密警察長官も逮捕 セルビア首相暗殺
【ベオグラード15日共同】セルビア・モンテネグロを構成するセルビア共和国の警察当局者は14日、ジンジッチ同共和国首相暗殺事件に関与した疑いで、旧ミロシェビッチ政権のスタニシッチ元秘密警察長官と、元長官の側近とされたマトビッチ元副長官を逮捕したことを明らかにした。共和国内務省によると、事件での逮捕者は同日までに、2人を含めて計181人に上った。うち約130人が14日夜までの過去24時間に逮捕された。大半は犯罪組織の構成員かその協力者。銃器や麻薬などの薬物も大量に押収したという。元長官は、秘密警察の元幹部らによる犯罪組織「ゼムン・クラン」の黒幕的人物。当局は、元長官が事件で旧政権の残党と犯罪組織の橋渡し的な役割を果たしたとみて、背後関係などを詳しく追及する方針だ。(共同通信)
ついにジンジッチ首相暗殺の容疑者で元秘密警察長官まで逮捕された。あらかた予想はしていたが逮捕者が180人以上に膨れ上がったことで、これがセルビア犯罪組織を一網打尽にする絶好の機会となったことは云うまでもない。その背後にはすでに前述したKLA(コソボ解放軍)からイタリア・マフィアに至る一大犯罪組織の存在がある。【参照】今月13日〜14日の日誌 ベオグラードでの葬儀には15日、市民50万人が参列した。50万人という人数がどれほどのものか、上の写真をみれば一目瞭然だ。犯罪組織に敢然と立ち向かった指導者への国民の哀悼の意が、ここに全て集約されている。かと思えば、自国の若者に愛国心を煽り立て、戦場へと駆り立てる為政者もいる。その為政者を見抜く心を、我々人類はいま最も必要とされているのではないだろうか。西側諸国ではもう一つ、大騒ぎしているニュースがある。
王宮に愛人同居、オランダの王女が内部告発 告訴合戦か
オランダのベアトリックス女王のめいの王女が週刊誌やテレビに王室の内幕を暴露した。王女が王室を相手取った告訴も辞さずと言えば、政府も王女を不敬罪に問う構えを見せている。
醜聞の出どころは、女王の妹の娘マルガリータ王女(30)。2月中旬発売の地元週刊誌のインタビューで、「王室が夫を邪魔者扱いし、夫の事業に支障が出ている」と訴え、王室を相手に損害賠償訴訟の準備を進めていると明らかにした。インタビュー記事は、その後も3週にわけて掲載され、王女はその中で「王室で強い発言力を持つ女王の父ベルンハルト殿下は、愛人を王宮に住まわせていた」「父にも隠し子がいる」などと発言。3月初旬にはテレビにも出演、「政府の情報局を訪れた時に、会話が盗聴されていた」と語った。王室や政府は当初「家族の問題」として静観の構えだった。しかし激化する王女の王室批判に、バルケネンデ首相はついに、王女を名誉棄損や不敬罪に問えるかどうかの検討を当局に指示した。が、一方で首相は、王女の批判通り、国の諜報(ちょうほう)機関が王女の夫の身元調査をしていたことを認めたことから、王室による政府の私物化を疑問視する声が国会でも出始め、騒動は広がる一方だ。
ベルンハルト殿下のことは私も何度か日誌で書いてきたことがあり、こうした殿下の醜聞は公然の秘密ともなっていた。それがオランダ王室の身内から出たことで騒いでいるわけだ。【参照】ベルンハルト殿下関連(1992/02/03の日誌)&内部告発したマルガリータ王女の系図(推定)
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