03/02/06 (木)
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「世紀の恋」めぐる駆け引きの舞台裏明らかに 英国
 英国王エドワード8世(ウィンザー公)に退位を強いた“世紀の恋”の舞台裏で、政治家や公安警察が暗躍していた実態が60年余りを経て明らかになった。当事者の一人だったエリザベス皇太后が昨年死去し、機密扱いだった政府文書が公開されたためだ。
 エドワード8世は1936年、米国女性ウォーリス・シンプソン夫人との結婚を望み、ボールドウィン首相らの強い反対に遭った。結婚か王位かの選択を首相に迫られ、抵抗を試みる。公開文書によると、友人だったチャーチルの助力で、国王はラジオを通して国民に直接呼びかけて、支持を得ようとした。 国王はひそかに首相を呼び、ラジオ演説を認めるよう求める。しかし、答えは「ノー」。「国王が人妻と結婚すると宣言すれば、ご婦人方は大変なショックを受けるだろう」と反論された。1週間後、議会に退位が報告された。皇太子当時にシンプソン夫人と交際を始めて以来、2人の動向は公安警察に監視されていた。公開された資料によると、夫人は皇太子との関係を深めながら、年下の自動車セールスマンを愛人にしていたという。

 エドワード8世とシンプソン夫人の結婚についてはニュース記事「王冠を捨てた恋、影にナチス外相との恋―と英紙」に関連して、去年6月から7月にかけて「日々雑感」に詳しく書いている。
●世紀の恋、その1(2002年6月30日の日誌)
●世紀の恋、その2(2002年7月1日の日誌)
 上記の日誌のポイントは、二人の遺産が「サザビーズ社」によってオークションにかけられ、この会社の会長が世界的なダイヤモンド大手「デビアス」会長と同姓同名のジュリアン・トンプソンだったことだ。またデビアス社のジュリアン・トンプソン会長はロスチャイルド家と同族であったこと、世紀の恋と騒がれていた当時、二人に隠れ家を用意したのがオイゲン・フォン・ロスチャイルド(Eugene Daniel Rothschild 1884-1946)だったことなど、調べながら好奇心が掻き立てられたものだ。今度の記事では世紀の恋が政治的に翻弄されていった様子を想像させてくれる。当初、エドワード8世ことウィンザー公には大財閥モルガン家の令嬢セルマという愛人がいた。彼女は既婚の身だった。セルマは双子姉妹の一人で、もう一方はグロリアといい、やはり大財閥ヴァンダービルト家の御曹子レジナルドと結婚していた。そして、セルマの親友がシンプソン夫人だったのである。世紀の恋にはそれに相応しい恋の争奪戦が繰り広げられていたというわけだ。

 オカネ持ちの話をした序でに、財産にまつわる二つの記事が最新ニュースが目にとまった。「元日本臓器製薬会長の故小西甚右衛門さん、遺産は91億円」&「海運王・故オナシス氏の遺産、18歳の孫娘が継承」 これらはいずれも私が過去の日誌に書いたことのある面々だ。ファイルを探せば出てくるだろう。我々庶民とは桁違いの遺産のこと、それゆえに気苦労もあるのだろう。ご苦労なこった。
ところで4日の日誌で書いた「燃料タンクの断熱材崩落によるタイルの損傷」だが、今日のニュースではNASAも「軽い断熱材でタイルが致命的な損傷を受けたとは考えにくい」として否定的だ。またイスラエルが提示したという写真も、どうやらオービタ中央の貨物室(直径4.6m、長さ18.3m)に収納されていた実験機材であったようだ。道理で断熱タイルが貼られていないわけだ。亀裂のように見えた傷も、実際には配線の一部で、両側を透明なテープを貼って仮り止めしていたものらしい。これが傷のように見えたのだ。「一目瞭然」という言葉も、そこに「錯覚」が付随するすれば「思い違い」となってしまう。真実を見極めようとする心のフィルターを絶えず磨くことの必要性を感じた。
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