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【トピック】
シャロン首相一族が不正資金調達か…イスラエルTV

 イスラエルの民間テレビ「チャンネル10」は3日、同国警察当局が、1999年の右派政党リクードの党首選に絡み、シャロン首相の一族が300万ドルを不正に調達した疑いで捜査を行っていると報じた。

 捜査の進展次第では、リクードを離党し、新党カディマ(前進)を率いて首相が臨む3月の総選挙にも影響を与える可能性がある。

 報道によると、警察当局は、イスラエル国内にあるオーストリア人実業家の家族宅の捜索で、首相一族が実業家から不正に資金を調達したことを示す証拠を押収したという。

 首相一族を巡っては、これまでにもたびたび資金疑惑が浮上。90年代後半、イスラエルの実業家が一族所有の農場などに不正な資金提供を行ったとする事件では、検察当局が2004年6月、証拠不十分で首相の不起訴を決めた経緯がある。

イスラエル:シャロン首相に不正政治献金疑惑 総選挙に波紋 [毎日新聞]
---阿修羅掲示板より 投稿者 あっしら 2003 年 1 月 08 日
 【エルサレム海保真人】シャロン・イスラエル首相が不正な政治献金の返済に絡み知人の南アフリカの実業家から約150万ドル(約1億8000万円)を受け取っていたとの疑惑が浮上した。首相側は「合法的な貸付金で、既に返済した」と主張しているが、捜査は継続中で疑惑は解消されていない。今月28日に行われる総選挙で、首相が率いる右派政党リクードは優勢を保ってはいるが相当のイメージダウンは免れない情勢だ。

 疑惑は7日付のイスラエル紙ハーレツが報じ、他のマスコミも7日夜から8日にかけて一斉に大きく取り上げた。報道などによると、シャロン首相は99年のリクード党首選で一部企業からの政治献金が選挙法に違反しているとして、国家会計検査院に約100万ドルの返済を命じられた。しかし、昨年1月、実業家から約150万ドルの送金があり、息子2人がこの金を担保に同4月末、銀行から貸付を受けて返済に充てた。法務当局は実業家の事情聴取のため南アフリカの法務当局に捜査協力を依頼したという。

 アラド首相顧問は7日、記者会見で疑惑を否定。首相が先月、実業家に利子付きで貸付金を返済したと説明した。

 しかし、ハーレツ紙はシャロン首相と息子2人が政治献金を返済する過程で▽国有地である一家の農場を担保に銀行から貸付を受けたが、返却を求められた▽実業家からの送金がオーストリアの銀行口座から米ニューヨークの銀行を経由し複雑なルートだった▽首相本人が昨年4月の段階で警察当局の事情聴取に、実業家の存在を明かさなかった――など数々の不審点を指摘した。

 リクードはパレスチナとの衝突を背景にした世論の右傾化で、先月まで総選挙の圧倒的優位が見込まれていた。しかし、先月中旬に比例代表候補者名簿作成に絡む現職議員らの買収疑惑が発覚。支持率が徐々に落ちている。一方、劣勢の中道左派・労働党のミツナ党首は7日、シャロン首相に対し「自ら釈明できないのならば、辞任すべきだ」と要求するなど、選挙を控え、疑惑追及を本格化し始めた。労働党は治安問題でリクードと対決するより、スキャンダルを突いた方が有利と判断しているようだ。

[毎日新聞1月8日] ( 2003-01-08-21:03 )


○シャロンも一族のスキャンダルが大きくなるほどに、その役割は終盤に差し掛かったというわけか。陰の政府にとってシャロンは用済みになったのだろう。そして決定打としての次のニュース・・・

イスラエル首相、重い脳卒中に・全身麻酔で緊急手術
 【エルサレム5日共同】イスラエル放送によると、シャロン首相(77)が4日、体調不良を訴え、エルサレムの病院に搬送され緊急入院した。同病院は、首相が脳出血による重い脳卒中と診断、医師団は直ちに全身麻酔を施して人工呼吸器をつけ、緊急手術に取りかかった。

 首相は昨年12月中旬にも軽い脳卒中で入院したばかり。再び健康問題が浮上したことで、首相の政治生命は大きな危機に陥った。オルメルト首相代理が首相代行に就いた。

 ロイター通信は5日、イスラエル政府高官筋の話として、首相が脳出血から回復しないかもしれないと伝えた。

 イスラエルのメディアによると、首相はイスラエル南部にある自宅農場で気分が悪くなり、5日に心臓のカテーテル治療を受ける予定となっていたエルサレムの病院に運ばれた。


Ariel Sharon


【視聴】
殺人の追憶
(2003年韓国) ポン・ジュノ監督 ソン・ガンホ キム・サンギョンほか

1986年ソウル近郊の農村で起こった女性の猟奇的殺人事件。特別捜査本部のトゥマン刑事はソウル市警から来たテユン刑事と組んで事件に挑むが、捜査方法の異なるふたりは対立し、何度も失敗をする。しかし、ある出来事がきっかけとなり有力容疑者が浮上する。
実際に起きた未解決事件をもとに『吠える犬は噛まない』のポン・ジュノ監督が脚色&監督した韓国の傑作サスペンス。前半は田舎刑事トゥマンの強引な捜査方法や都会派テユンとのやりとりをユーモラスに描きコミカルな味わいもあるが、どしゃぶりの雨の中、畑の一本道での犯行シーンの身の毛もよだつ恐怖、有力容疑者の尋問、決定的な証拠につまづくジレンマなど、強烈なサスペンスには目が釘付けになること必至。人間描写、伏線の張り方など、ジュノ監督のパーフェクトな演出力にはうなるばかり。またトゥマン演じるソン・ガンホ、テユン演じるキム・サギョンほか役者の演技も素晴らしい。恐怖の余韻を残すラストシーンも秀逸だ。(斎藤 香)


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