★F22戦闘機を初実戦配備 ステルス性、グアム展開も
【ワシントン15日共同】米空軍は15日、最新鋭のステルス戦闘機F22ラプターについて、バージニア州のラングレー基地にある第1戦闘航空団に初めて実戦配備を完了したと発表した。
F22はF15戦闘機などの後継として開発され、レーダーに捕捉されにくいステルス性や超音速での高い運動性、地上への攻撃能力を持つ。ロイター通信は、キース大将の話として、来年にも演習などでグアムを含む太平洋に展開する可能性があると伝えた。
米空軍は、今回の配備に関し「世界中での実戦に対応が可能になった」と説明。キース大将は「仮に明日戦争に行くとすれば、ラプターも一緒に行く」と述べた。 |

ロッキード・マーチンF-22ラプター
初飛行は1990年9月30日。F-15の後継機となる21世紀の制空戦闘機。F-15と異なる点はアファタバーナを使わずに音速の壁を超え、超音速巡航ができる。最大速度はマッハ1.7。
ステルス性も重視され、機体表面はなめらかで、火器は内蔵される。またエンジンは空気取入れ口のはるか奥に引っ込んでいる。排気口は、格闘戦にそなえて推力変向も可能。
米空軍はF/A-22として339機の調達を予定している。機体価格は抜きんでて高く、1機9,900万ドル。
|
▲F/A-22 (戦闘機)---ウィキペディア(Wikipedia)より
F/A-22は、F-15の後継機としてロッキード・マーティン社が開発し、アメリカ合衆国空軍(USAF)
に制式採用された多用途戦術戦闘機(航空支配戦闘機とも呼ばれる)。愛称はラプター(Raptor//猛禽類の意)。初飛行は1997年。(YF-22の初飛行は1990年)
1981年に米国でATF(Advanced Tactical Fighter//先進戦術戦闘機)と呼ばれる計画が始まった。空軍の要求の元に、ロッキードのYF-22とノースロップのYF-23の競争試作となった。それにあたって両社ともに試作機を2機ずつ作り、1機にはP&W(プラット&ホイットニー)社製のYF119エンジンを、もう1機にはGE(ゼネラル・エレクトリック)社製のYF120エンジンを搭載し試験を行うこととなった。
その結果1991年にP&W社製のYF119を搭載したYF-22の正式採用が決定した。YF-22が採用された理由としては、YF-23にくらべステルス性やスーパークルーズ性能では劣っていたが機動性が優れていたためといわれる。
-YF:試作戦闘機のこと
-競争試作:要求にあった兵器を複数の企業に開発させ、そのうちで最終的に総合的な性能の一番高いものを採用する制度
F/A-22はF-15の後継に恥じない高性能機となっているが、開発の遅れもあって製造コストも大きくなっている。
また、冷戦の終結によってここまでの高性能は必要ないともされ、予定されていた750機から生産予定数を減らされてきている。2005年現在では179機が生産される予定である。現状の生産予定数ではすべてのF-15を代替できないため、米空軍はイーグルとラプターをともに第一線で運用していく予定である。
なお、2005年8月より航空自衛隊のF-4EJ改の更新機種の一つとして検討されはじめている。
ロッキード・マーティン社 【翻訳】
|
|

|