▲インドテロ、容疑者25人を聴取 ヒンドゥー大祭へ厳戒
ニューデリーの連続爆弾テロ事件で、警察当局は31日までに事件への関与が疑われる25人から聴取する一方、事件当時の現場付近の携帯電話通話の分析を始めるなど、捜査を本格化させた。犯人逮捕につながる情報に対して10万ルピー(約26万円)の報賞金を出すことも決めた。ヒンドゥー教最大のディワリ祭を1日に控え、治安当局は厳戒態勢を敷いている。
3カ所の現場に置かれた爆弾はいずれも同じような黒いかばんに入れられ、時限装置が付いていたことが判明。捜査当局は数人のグループによる犯行との見方を強め、3カ所の現場の犯行前後の携帯電話通話を分析している。
30日に犯行声明を出したカシミール地方のイスラム過激派「インキラブ(革命)」は96年の設立後、休眠状態だった。このため、捜査筋は同組織とつながりがあり、パキスタンに拠点を置くイスラム過激派「ラシュカレトイバ(高潔な軍隊)」が犯行の主体である可能性が高いとみている、とインド各紙は報じている。
パティル内相は30日、「情報が集まり始め、捜査は正しい方向に進んでいる」と語った。だが、犯人像についてのコメントは避けた。
ディワリに備えて、ニューデリーには厳戒態勢が敷かれた。当日は、ヒンドゥー教神の像や家を飾るためのろうそくを買い求める人びとで商店街はごった返す。PTI通信などによると、さらなるテロを防ぐため、デリー警察や中央警察予備隊など約8000人を市内各地に動員。主要な商店街や地下鉄、路線バスに武装警官を配置した。
▲死者59人に ニューデリー爆発、22人を拘束
ニューデリーで29日に起きた連続爆発事件は30日までに死者は59人、負傷者は210人にのぼった。PTI通信が警察当局のまとめとして伝えた。現地警察は22人を拘束し、治安当局はイスラム過激派がかかわった疑いもあるとして調べている。爆発があった3カ所だけでなく、ニューデリー旧市街にも爆弾が仕掛けられており、もっと大がかりなテロを計画していた可能性があるという。
新たに発見された爆弾は旧市街のチャンディチョークにあった。警察が処理して爆発を防いだという。3カ所の爆発は午後5時半過ぎ、数分間隔で起きた。
インド政府は「テロ攻撃」と断定したが、「犯人の背後関係を指摘する段階ではない」(パティル内相)としている。治安当局者の見方を一斉に伝えたインドのメディアは30日、パキスタンに拠点があるイスラム過激派「ラシュカレトイバ」の犯行の可能性を指摘した。
インドとパキスタンはこのところ急速に緊張を解き、領有権を争っているカシミール地方でも相互交流を始めるなど、関係改善がめだつ。それを嫌う過激派がテロを本格化させており、両国の関係を再び不安定にさせようとしている、との見方もある。
30日はカシミール地方で活動する「インキラブ」という過激派グループが犯行声明を出した。無名の組織で真偽は不明だが、「ラシュカレトイバ」と連携しているとの情報もある。事件があった29日、両国政府はパキスタン大地震の被災者を救援するため、カシミール地方での協力を話し合う初の公式協議をしていた。
▲ニューデリーの3カ所で爆発、50人死亡 爆弾テロか
ニューデリー中心部の3カ所で29日夕(日本時間夜)、大きな爆発が相前後して起きた。PTI通信によると、少なくとも50人が死亡、多数の負傷者が出た。捜査当局は爆弾テロの可能性が高いとみて捜査を始めた。
最初の爆発は午後5時半過ぎ、デリー旧市街のニューデリー駅に近いパハルガンジのマーケットで起きた。その数分後に、同市南部のサロジニナガールの商店街で爆発が起き、やはり南部のゴビンドプリでバスに仕掛けられたとみられる爆弾が爆発した。
ニューデリー市当局は、サロジニナガールの爆発で30人が死亡、パハルガンジで2人が死亡したと明らかにした。PTI通信は内務省の情報としてサロジニナガールで37人が死亡、パハルガンジで11人が死亡したとしている。地元テレビはゴビンドプリで3人が死亡したと伝えている。
PTI通信によると、パハルガンジでは商店の前に駐車してあったオートバイが突然爆発したらしい。テレビ映像によると、商店の壁が大きくひしゃげ、ガラスの破片があたりに散乱した。
いずれも人出が多い商業地。ヒンドゥー教の最大の祭りであるディワリ祭を11月1日に控え、買い物客でごったがえしていたという。
爆弾の種類、犯行の狙いや背景は不明。インド内務省は「パニックを引き起こさないように」と市民に平静を呼びかけた。
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カシミールのイスラム教指導者
Mirwaiz Omar Farooq |
逸早く現場に駆けつけた
インドの首相マンモハン・シン
Manmohan Singh
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○こうした爆弾事件が起こるたびにマスメディアはテロの脅威を強調するが、それがイスラム教ならびにイスラム圏の国々を示唆していることは明白だ。そうした報道の有り様は、イスラム諸国に対しての憎悪を必然的に加速させるもので、しいては我々と同じ平凡な一般人への偏重した差別意識に繋がりかねない。テロ組織と名指しされたイスラム過激派グループはあくまでも一部組織であって、彼らを非難するなら、彼らを殺人鬼にしているところの武器爆弾が「名指しする欧米諸国メディア」の、オマエらの政府が提供したものではなかったかと・・・本家本元の主犯格を逆に名指ししたい。恥も外聞もなく現代兵器のバーゲンセールを展開している欧米大国の、その国家犯罪こそ諸悪の根源ではなかったか。元はといえば武装勢力を育てたのはオマエら欧米大国の成果であって、今度のインドにおける連続爆破テロ事件も「カシミールの緊張状態を維持したい」大国の意向と見事に一致するではないか。「インドとパキスタンはこのところ急速に緊張を解き、領有権を争っているカシミール地方でも相互交流を始めるなど、関係改善がめだつ。それを嫌う過激派がテロを本格化させており、両国の関係を再び不安定にさせようとしている」とはよく言ったものである。何よりパキスタンとインドの関係改善を嫌っているのは、それを報道するメディアのお膝元にあるのだから。
ちなみに爆発の起きたハリヤナ州付近には標高8000メートル級のナンダ・デヴィ峰がある。1965年CIAはここに核爆発探査装置を設置したのだが、豪雪のために固定せず下山してしまった。この装置が壊れると原子力電池から放射能が流出し、ガンジス河源流から下流にかけて広範囲に汚染される恐れがある。その2年後、CIAはさらにナンダ・デヴィ峰の頂上に今度は対中核監視装置を設置した。そして、その下流近辺のウタルプラデシュ州にはヒンズー教徒の聖地アラハバードがあるのだ。とんでもないCIAの置き土産である。
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シン首相の人形を作って抗議のデモ行進をするヒンズー教徒 |
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