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【トピック】
<南ア暗殺>ANCと深い関係の実業家が殺害

 南アフリカの政権党アフリカ民族会議(ANC)と深い関係を持つ実業家が26日夜、ヨハネスブルク市内で射殺体で発見された。6月に収賄疑惑で更迭されたズマ前副大統領らANC高官の有力後援者で、株の不正取引など疑惑の渦中にいたことから、メディアは「口封じ」など暗殺の可能性を指摘。事件は「政財界の闇」に対する国民の関心を呼んでいる。
 殺害されたのはヨハネスブルク在住のブレット・ケベル氏(41)。26日夜、高級住宅街の路上に止まった車の運転席で血まみれになって死んでいるのが見つかった。遺体には6発の銃弾が打ち込まれていた。
 ケベル氏は最近まで、南アで最も古い歴史を持つ鉱山企業など3社の社長を兼任。白人でありながら、アパルトヘイト(人種隔離政策)廃止後の南アで黒人企業家の育成に尽力。ANC若手政治家でつくる「ANC青年同盟」の大スポンサーとしても知られたが、株の不正取引や脱税などの疑惑が浮上し、社長を先月辞任した。
 警察は「通り魔強盗」も視野に入れていると発表したが、遺族らはケベル氏の立場や現場の状況から「暗殺」を主張、メディアは事件の報道一色となっている。


○上の写真は27日に発見されたブレット・ケベル氏の乗用車。ケベル氏は26日火曜に夕食に出かける途中で射殺されたものと思われている。背後関係からほぼ暗殺に間違いあるまいが、警察としては単なる通り魔による偶発事件として処理してしまいたいだろう。南アの警察がどれほど腐敗しているかは映画「遠い夜明け」に詳しい。
殺害された
Brett Kebble氏

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