何という世界だろう・・・善人が悪党に逮捕され、その悪事を正当化する権力者がいるなんて・・・図解のSLORC=国家法秩序評議会を見よ。秩序だって?ここがやってることは国がらみの阿片貿易を守ることだ。ウー・ソー・ルーのようにそれを暴露するものは拷問され、消去される。彼は消去こそされなかったが、SLORCの内部告発者ベンジャミン・ミン元将校の次のような証言がある。
「ルーは逆さ吊りにされ、睾丸に電気ショックを当てられた。小便を顔や口に浴びせられ、殆ど窒息状態だった。チェーンの鞭が唸った。これが56日間続いた。降ろされると、瀕死の状態で捨て置かれた。内臓がひどく傷んでいたのに何の手当ても成されなかった。そこに医師がいたにもかかわらず・・・」
ルーが提供しようとした情報は、「ミャンマー政府がマフィアとの阿片貿易に関与、かつ国家経済に組み入れられている」実態を暴くものであったが、何よりSLORCと軍部がそれに関与していることを示唆したものであった。そのことがSLORC指示によるルーの不当逮捕となった。さらにルーの情報はDEAからCIAに渡るのだが、CIAはそれを却下するとまたもやSLORCが動き出してルーの再逮捕に繋がるのだ。見かねたDEA局員ホーンが「ルーを解放しなければ情報を暴露する」とティン大佐に捻じ込んで、ようやくルーは救出されるのだ。つまりはCIAも同じ穴のムジナの証明だ。そこまで奴らは腐っている。ヤンゴン爆破テロの犯行組織に渡った10万ドルの支援金は、CIAの阿片取引からの軍資金だったとしても驚くに値しない。
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