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【トピック】
キルギス 議会選不正疑惑で南北対立鮮明

首都に治安部隊、野党デモ強制排除
 【モスクワ=内藤泰朗】議会選の不正疑惑をめぐる中央アジア・キルギスの政情緊迫で、アカエフ大統領は二十三日、北部の首都ビシケク中心部に波及した野党支持者らの抗議行動を治安部隊を投入して強制排除し、国の南部を支配する野党勢力と対決姿勢を鮮明にした。同じ旧ソ連圏で劇的な政権交代を招いたウクライナ、グルジアとは異なり、米露両国はキルギス情勢への関与を当面控える構えで、内戦の懸念を含め混迷は一段と深まっている。
 アカエフ大統領は二十三日、先月の議会選以来続く混乱の責任を取らせて、スバンベコフ内相とアブドゥルダエフ検事総長を解任し、代わりに強硬派でビシケク市警察長官のドゥシェバエフ氏を新内相に任命した。
 ビシケクでは、街頭に集まった「キルギス国民運動」など野党支持者ら約千人の一部が政府庁舎に乱入しようとしたが、出動した内務省特殊部隊と衝突し二十数人が逮捕された。新内相は、デモに対し実力行使を辞さないと警告した。
 大統領は二十二日、国民向けテレビ演説で、南部を掌握した野党勢力の辞任要求を、「国民だけが決められる問題だ」と拒絶。先の議会選で当選した議員による新議会でも、南部での抗議行動を「危険な破壊行為だ」と非難した。中央選管は議会選の結果を有効と認定し、野党側の選挙やり直し要求も退けた。
 大統領は、内戦を招きかねない非常事態宣言は当面避けたいとしているが、今後のデモ隊の動向によってはそれも予断を許さない情勢だ。
 一方の野党側はすでに南部のオシジャラルアバドなどの主要都市のほか、西部のタラスなど、天山山脈で隔てられた南西部を実効支配して独自の州知事選出を進め、首都にも反政権運動を広めようと動いてきた。
 南部で反政権の火の手があがった背景には、ソ連時代からモスクワの援助を受けて経済的に繁栄した産業地域の北部と、農業が中心で貧しくイスラム原理主義が浸透した南部の歴史的対立がある。ソ連共産党は、こうした対立感情の先鋭化を避けて南北の出身者を交互に指導者に当てていた。
 しかし、北部出身の大統領はソ連崩壊以来、約十四年間にわたり権力を独占し、今年十月に予定される大統領選挙で自派の後継者に権力を譲る構えを強めたことで、南部の不満が爆発した。
 米国務省は二十二日、キルギスの与野党双方に暴力の自制と対話による問題解決を呼びかけたが、野党勢力の一部が暴徒化している実態を「表現の自由とは政府庁舎を破壊する自由ではない」と批判。ロシア側も同じくキルギス情勢に距離を置く姿勢を示している。
 反テロ戦争を理由にビシケクに軍事基地を持つ両国にとって、隣接するウズベキスタンのイスラム原理主義勢力の影響を受けたキルギス南部の反政権勢力の台頭に危険を感じていることも、両国の消極姿勢の背景にあるものとみられる。
(産経新聞) - 3月24日

★野党が南部を掌握、二重権力に=「チューリップ革命」が始動−キルギス

 【モスクワ21日時事】議会選挙での与党勝利を不正と反発する中央アジア・キルギスの野党勢力は21日、同国第2の都市で「南部の首都」とされるオシの州政府庁舎を占拠した。野党側はオシに近いジャラルアバドなど南部一帯を掌握、二重権力状態が出現しつつある。
 アカエフ大統領はこれを受けて、騒乱が起きている選挙区の集計結果を見直すよう中央選管に指示、一定の譲歩姿勢を示した。キルギスに軍事基地を置く米国は、双方に対話を促している。
 ロシア紙イズベスチヤは、グルジアの「バラ革命」、ウクライナの「オレンジ革命」に続く旧ソ連圏の民衆革命「チューリップ革命がキルギスで始まったと伝えた。 
(時事通信) - 3月21日

アカーエフ, アスカル・アカーエヴィッチ大統領
Askar Akayev
オシの州政府庁舎を占拠した野党支持勢力
占拠した大統領執務室の野党党首Shambetov

【視聴予定】
19時
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