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★ウクライナでイラン・中国にミサイル密輸疑惑
【モスクワ=五十嵐弘一】キエフ発AP通信はこのほど、ウクライナから核弾頭搭載可能なミサイルがイランと中国に不正輸出され、ウクライナ当局が関係者を逮捕したと報じた。
国会議員が捜査情報を入手、ユシチェンコ大統領あてに全面捜査を求める書簡を送った。
問題のミサイルはウクライナ製の「Kh55」で、欧米では「AS15」として知られる。射程3000キロ、200キロ・トンの核弾頭を搭載でき、イランが保有するスホーイ(SU)24攻撃機から発射すればイスラエルにも到達可能という。
書簡によると、2000年にウクライナとロシアの武器商人がロシア国防省向けと偽って20基の輸出許可を取得。実際はイランと中国に6基ずつ輸出した。残り8基の行方は不明。ウクライナ当局は昨年、ウクライナ、ロシア両国の武器輸出関係者数人を逮捕した。
ウクライナは過去、フセイン政権下のイラクに様々な武器を不正輸出した疑惑が伝えられており、ユシチェンコ新政権は武器輸出の面でもクチマ政権下の不正究明を迫られている。
★ AS-15 Kent(長距離空中発射巡航ミサイル)
長距離空中発射巡航ミサイル
全長 7.1m
直径 0.51m(A)、0.77m(B)
翼幅 3.1m
発射重量 1,500kg
射程 3,000km
命中精度 150m CEP
推進装置 ターボファン
ペイロード 単弾頭
弾頭 200kT核
誘導装置 等高線照合付慣性

★ウクライナ国内ニュース 2002年3月
02/03/05
ウクライナ議会は5日、Potebenko検事総長に対し、クチマ大統領の犯罪調査を開始するよう要請した。決議によると、クチマ大統領は、「Lazarenko前首相がShcherban議員やHetman議員を暗殺するのを黙認した行動」により有罪の可能性がある。「Lazarenkoの犯罪行為を知りながら、なぜ止めなかったのか」、とクチマ大統領に回答を求めている。
02/03/06
最高会議は6日、Yelyashkevych議員の暗殺を企てた容疑でクチマ大統領を調べるよう、検察総長に要請する決議を採択した。一方、Gongadze記者暗殺を命じたとされる、クチマ大統領の録音テープに関する米国の調査状況を、Zhyr議員から報告させる決議は否定された。
02/03/07
Gongadze記者暗殺事件に関する議会暫定委員会の委員長Zhyr議員は7日、クチマ大統領が武器の不法取引に関与している証拠資料をもっていると議会で述べた。Zhyrによると、大統領の元ボディーガードMelnychenkoの録音テープにそのような情報が含まれている。
★ウクライナの動きを注視するロシア 日本:軍事研究五月号
ロシアとウクライナは軍事産業の多方面にわたって緊密な相互依存関係にあるが、ウクライナが中国やベトナムとの協力関係を深めていることに対し、矛盾した態度を示している。
まず、安全保障の戦略面では、ロシアはウクライナと中国の接近に胡散臭い目を向けている。例えば、数年前にウクライナがSS18戦略ミサイル技術を中国に輸出するという噂があった際には、強い警戒心を示した。
軍事物資の供給の観点からは、ウクライナとロシアは協力並びに競争関係にある。Su27SKとAL31Fエンジンの修理、戦車生産技術、R27空対空ミサイルは両国とも提供できるが、R27に関してはベトナムはウクライナに直接注文している。一方、多数の兵器が両国共同開発で、R77の部品の多くがロシアで生産されている。An70輸送機の技術も、両国の共同研究の成果として中国に輸出される可能性がある。
一般にロシアとウクライナの軍事貿易は補足的になりつつあり、競争より協力関係の方が比率が高いといっていい。Su27SK、ソブレメンヌイ級駆逐艦、S300、TorM1、キロ潜水艦といったものはウクライナは自力生産できないのが現状だ。
将来的には、ロシアがかつてのような経済的軍事的大国に復活すると、CIS諸国内での発言力が増し、中国との関係も再び頓挫しかねない。漢和の見解では、ロシアは依然としてウクライナを制約する力を持っており、ロシアと中国の関係が悪化すると、ウクライナにも兵器輸出差し止めの依頼をする可能性がある。エネルギー供給の9割からほぼ全部をロシアに依存しているという事情の他に、ウクライナにはロシア製武器の製造能力はあるが、経済制裁で原料を止められると動きがとれない。ウクライナにとってロシアは、過去、現在、並びに将来においても、兵器の修理・供給の最大の市場なのである。
<日本:軍事研究五月号 漢和情報センター平可夫文>
★レオニード・クチマ kuchma---ロシア人物辞典
1938年8月9日、ウクライナ・チェルニゴフ州北ノヴゴロド地区チャイキノ村に生まれる。
1960年、国立ドネプロペトロフスク大学物理技術学部を卒業。
卒業後32年間、ドネプロペトロフスクの兵器会社ユージニー機械に勤務。同社はロケットSS20などを生産していた。
1986年、ユージニー機械代表取締役に就任。
1991年8月までソビエト共産党党員。
1992年10月〜1993年9月、ウクライナ共和国首相。
1993年、ウクライナ産業人・企業家連合会長。
1994年3月、ウクライナ最高会議議員。
1994年7月10日、大統領選挙で52.14%を獲得、現職のクラヴチュク氏に勝利し大統領に就任。
1999年11月、再選。
クチマ大統領は、欧州とロシアの間に位置するウクライナの地の利を生かし、欧米から多額の支援を引き出してきた。同大統領は、EUやNATOに加盟する意向を表明し、西側に接近することでロシアを牽制し続けている。
欧米諸国も、ロシアと欧州の緩衝地帯としてのウクライナを保護してきた。欧米が強硬な態度を取れないことを知るクチマは、独裁色を強めていった。
しかし2000年末に、同大統領が反体制派ジャーナリストの暗殺を指示するテープが公開されると(クチマゲート)、西側との関係は一気に冷え込んだ。クチマはこの事件後、ロシアに歩み寄る姿勢を見せている。
趣味はサッカー。数年間ドネプロペトロフスクのドニプロというチームの社長を務めた。
妻、娘の3人家族。
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クチマ元大統領 |
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武器密輸で儲けるばかりでなく、それを暴露しようとしたジャーナリストは消すし、政敵の暗殺にも関与するは、クチマ元大統領ってのはかなりのワルだぞ。そのワルを散々利用してきたロシアにとって、そろそろクチマはお荷物になってきた感がある。彼の命運を握る録音テープがある限り、いずれ言い逃れも出来なくなる。それは彼と武器取り引きに関わってきたロシアにとっても甚だ面倒なことにもなろう。ウラを知りすぎ、賞味期限の切れたお荷物はどうなるか?考えたくもない末路が頭をよぎる。
8時
図解をつくる時にはいつも迷う。相関図においては敵と味方が曖昧なのは困るのだ。上記のクチマ元大統領の場合もそうだ。西側諸国とロシアの狭間で互いに牽制を計る悪賢いクチマなどは、秘本兵法34計「苦肉計」に当てはまる。悪事がバレそうになってもとことん策略を巡らして自らの立場を有利に運ぼうとする。苦肉計いわく「人、自ら害せず、害を受くれば必ず真なり。真を仮(いつわり)とし仮を真とせば、間をもって行うことを得ん。童蒙(どうもう)の吉とは、順にして巽(そん)なればなり」
間とは間者、つまりスパイの事。混沌矛盾のうちに、反目する対国同士に疑念を生じさせるよう仕向ける。上記の「クチマ大統領は、欧州とロシアの間に位置するウクライナの地の利を生かし、欧米から多額の支援を引き出してきた。同大統領は、EUやNATOに加盟する意向を表明し、西側に接近することでロシアを牽制し続けている」・・・などはまさにそれであろう。
それに付け加えれば「西側諸国に擦り寄ってみせてはロシアを牽制するクチマは、一方ではロシアと共謀して武器の不正取引していた」・・・ことで実際にはロシア寄りとも云えるのだ。虚々実々、一筋縄では解釈できない現代史のこと、私の提示する相関図はひとつの大筋目安として見てもらいたい。
0時
突然の懐かしい来客、私よりその年上のEに、やはり「痩せたね」と云われる。腰の低いEだが、悪友と云っていいだろう。彼に云わせると、私は豪傑なのだそうだ。自分ではナイーブな心の持ち主だと思っているのに・・・そうでもないか。今日はすぐ帰って行ったが、数日中に彼と酒盛りをすることになるだろう。昔から私を知ってる人間だけに話もし易いし、その話も尽きないことになりそうだ。彼によると同じ悪友のTBも私を訪れたことがあるらしい。そのTBともよく飲んだものだ。それが私を遠くから眺めただけで帰ってしまったらしい。容貌からして怖かったのだと・・・何ということだ。化け物じゃあるまいし、これでも昔はモテモテの時代もあったんだ。失礼な。不況の風が荒野で野ざらしにし、かつ一匹狼的な野良人間に私を変身させてしまったようだ。それしか考えようがない。ホントのところ、自分でも自分がよくわからない。分かろうともしたくない。私が自分をどう思おうと、世間様が総じて思うところの評価風評が、おそらく私なのだろうと・・・それでいけば、オレは豪傑にして危険な狼なのだ。でもな、その辺の卑怯な奴らとは一緒にしてくれるな。ああ、面倒くさい。自己評価なんてしてる暇はない。そろそろ猫に餌をやらなければ・・・
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