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【トピック】
1億2000万人が食料難に 温暖化、水資源に影響も

 地球温暖化で産業革命前に比べ平均気温が2度以上高くなると、発展途上国を中心に食料や水不足に悩む人の数が激増するとの研究報告を、ドイツ・ポツダム気候影響研究所のビル・ヘアー客員研究員がまとめた。3日まで英国で開かれる気候変動に関する科学者会議で報告する。
 気温上昇が3度を超えた場合、食料難に直面する人は8000万人から1億2000万人に及ぶと指摘しており、一層の温暖化対策を求める声が高まりそうだ。
 同研究員は動植物や農業、水資源に関する各国の研究報告を集め、気温上昇が農産物に与える影響などを調べた。
 気温上昇が1度までの場合、生態系や農作物への影響は局地的で比較的軽微だが、インドや中国などの大都市周辺で水不足が進行。2度近く上昇すると、北極圏の氷が解けてホッキョクグマの生息が脅かされるなど、各地で絶滅に追いやられる生物種が急増。
(共同通信)

★南極の氷溶解、予想以上の速さ=世界各地で海面上昇も−英科学者ら

 【ロンドン2日時事】南極大陸の氷は、従来予測されていたよりも速いペースで解け出している−。英南極調査局(BAS)の科学者チームがこのほど、英国内で開かれた気象変動に関する会議でこのような調査結果を発表した。地球温暖化の影響とみられ、科学者らは「事態は過小評価されている」と警告している。BBC放送が2日報じた。 
(時事通信)

★<年平均気温>昨年の日本は史上2番目の高さ 世界も4番目

 昨年の日本の年平均気温は平年より1.01度高く、90年に次いで観測史上2番目の高さだったことが、気象庁のまとめでわかった。世界全体の年平均気温も平年を0.45度上回り、98、02、03年に次ぐ4番目の高さだった。 同庁によると、地球温暖化の影響とみられる。日本の年平均気温は100年に1度の割合で上昇を続けており、90年代以降に高温の年が相次いでいる。【鯨岡秀紀】
(毎日新聞)

★地球の気温、今後20年間で危険水準まで上昇も=WWF

 [オスロ 30日 ロイター] 世界自然保護基金(WWF)の環境部門は30日、今後20年間で地球の気候が劇的に変化する危険水準まで気温が上昇する可能性があると警告した。
 特に北極圏の温暖化が最も急速で、氷が解け、原住民の生活が脅かされているほか、世紀末までにホッキョクグマなどの種が絶滅する可能性も浮上しているという。
 WWFは報告のなかで、「何の措置も講じられなければ、2026から2060年までの間に、地球の気温は工業化前の水準から2.0度上昇するとみられる」と述べた。
 WWFは2.0度の気温上昇を、海面上昇や、洪水、嵐の増加、干ばつの深刻化、一部生物の絶滅などを引き起こす「危険な」温暖化の水準としている。
 この水準に達する時期としては、今回WWFが予測したような早い時期になるとしている科学者は、これまでほとんどいない。

★温暖化「最大11度上昇」分散コンピューティングで予測

 分散コンピューティングを使った史上最大規模の気候シミュレーションで、温室効果ガスの影響による地球温暖化を予測したところ、世界の平均気温が最大で約11度上昇する可能性があるという結果が出た。従来考えられていた上昇温度の約2倍にあたる。27日付の英科学誌『ネイチャー』に掲載された。
 英自然環境研究会議(NERC)が資金提供する分散コンピューティング・プロジェクト『 http://www.climateprediction.net/ クライメット・プレディクション.net』がまとめた。同プロジェクトは、気候シミュレーションの計算を行なうクライアント・ソフトをインターネットで配布し、分散処理した結果を集計した。計算には、世界150ヵ国、9万5000人がボランティアで参加し、日本からも504人が協力した。
 シミュレーションでは、大気中の二酸化炭素濃度が産業革命前の2倍という「最悪のシナリオ」を想定した場合、平均気温は1.9〜11.5度の範囲で上昇するという結果になった。これまでの気候モデルによる予測では、「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)2〜5度としていたが、この値を大きく上回っている。

★CO2増加止めても海面上昇 350年後まで続く

 100年後に人為的な排出による大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇傾向を止めても、地球温暖化に伴う海面上昇などは歯止めがかからず、その後少なくとも350年は続くとの予測結果を、電力中央研究所が29日、発表した。
 世界最速級のスパコン「地球シミュレーター」を用いた計算結果で、同研究所の丸山康樹研究員は「温暖化の影響は長期間にわたるので、問題を先送りせず、温室効果ガスの排出削減を急ぐべきだ」と指摘している。
 同研究所は、米大気研究センター(NCAR)と共同で、今世紀末にCO2濃度を現在の約2倍(770ppm)と約1・5倍(550ppm)で安定化させた場合、どのような気候変動が起きるかを調べた。
 その結果、平均気温は23世紀末に3度と1・6度それぞれ上昇し、平均降水量も7%と4%増えた。

★チベット、気温が40年来年を追って上昇

チベット自治区気象局によると、この40年来チベットの大部分の地域の気温は著しい上昇の傾向を呈し、平均して10年間ごとに0.26度上昇している。その上昇幅は全国平均の5〜10倍となり、世界気温の上昇率よりもはるかに高いものとなっている。

チベット気象局気温センターの張核真氏によると、チベットの気候について40年間研究した結果、温暖化の趨勢に気づき、年平均気温は1960年代より0.8度も上昇している。特に1990年代以降、異常温暖現象の出現確率が明らかに増加した。ラサ市、ロカ地区の大部分、ナッチュ地区、アリ西部地区の気温上昇が最も著しい、と語っている。
チベットの温暖化はある度合いにおいて地球温暖化の影響を受けてはいるが、気温に影響を及ぼす要素はたくさんあるので、さらに検討する必要がある。
チベットは秋と冬に、気温の上昇が顕著で、年間の最低気温は普遍的に上昇の傾向を呈している。同時に海抜の高い地区は低い地区より上昇幅が大きく、標高4000b以上の地域の気温上昇が特に高い。
水分が充分にある条件の下では、気温の上昇は地元の農業生産にプラスとなる。一部の地域では一年二毛作、あるいは二年三毛作が可能となるだろう。気温上昇の要素を今後の農業生産とのかかわりで考え、特に野菜や工芸作物の栽培に役立資源を十二分に利用するように、と専門家たちは提言している。
「チャイナネット」2004/11/29

★北極海最大の氷棚が崩壊---中央日報

北極海最大のワードハント氷棚温暖化のため崩壊したと、ワシントンポストが23日、米国とカナダの科学者らの話として伝えた。
学者らは地球物理学研究会報に発表した論文で、北米大陸最北端のカナダ領ヌナブット地域にあるエルスミア島のワードハント氷棚が2つに割れ、氷の中にあった淡水がほとんど海に流出した、と明らかにした。学者らは衛星と現場訪問でこれを確認し、この地域の継続的な気温上昇が氷棚崩壊の原因だと推定した。
100年前までエルスミア島の北海岸全体を覆っていたワードハント氷棚は、80年間にわたり約90%がなくなった。 00年4月に衛星写真で初めて亀裂が発見された後、02年のヘリコプター観測では亀裂が大きく広がっているのが確認されていた。

COP10閉幕/各国のエゴ脱却が必要だ ---神戸新聞

アンデスから崩落する氷河 2002.1.1
大氷塊が湖を漂う
南極大陸から海に流れ出ている棚氷 1990.10.29


【私的めもらんだむ】
8時
 かつては毎年冬になると水道管が破裂して大騒ぎしていたのが懐かしく、昨今は年々暖かくなってきているという実感は否めない。沿岸部の魚場も北上し秋刀魚がとれなくなったと、漁師から直接話を聞いたこともある。海温も年々上がってきているのだという。たった1℃の数値差も、体感すればどれほどのものかは誰もが衆知していることだろう。してみれば分散コンピューティング・プロジェクトの世界平均気温11℃上昇という予測結果は脅威だ。日本も確実に温暖化の影響を受け、かつ亜熱帯に突入していることは間違いあるまい。人類は戦争などやっている場合ではないのだ、とつくづく思う。地球にとってはあくまでも害虫でしかない人類、その中の自分の同罪をどう考えるべきか・・・日頃の生活においてはせめてゴミを少なくするぐらいしか考えが及ばない。今のところ・・・


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