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【トピック】
米国務長官がイスラエル入り=シャロン首相、アッバス議長と会談へ

 【エルサレム21日時事】パウエル米国務長官が21日夜、空路イスラエルに到着した。22日にエルサレムでシャロン・イスラエル首相と、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区エリコでアッバス・パレスチナ解放機構(PLO)議長と会談し、和平交渉再開やアラファト自治政府議長死去に伴う来年1月9日実施予定の自治政府議長選挙について会談する。

★米国務長官 「議長選」協力を要請 イスラエル首相らと会談

 【シャルムエルシェイク(エジプト東部)=加納洋人】中東訪問中のパウエル米国務長官は二十二日、エルサレムでイスラエルのシャロン首相らと会談。続いて、ヨルダン川西岸で、パレスチナ解放機構(PLO)のアッバス議長らと会談した。長官は両者に対し、アラファト前議長の死去を受け、来年一月九日に実施される自治政府議長選の円滑な実施や、パレスチナ新和平案(ロードマップ=行程表)に基づく交渉再開を要請し米国が今後、積極的に和平交渉に関与していく姿勢を鮮明にした。
 イスラエル側との会談後、記者会見したパウエル長官は「ブッシュ米大統領は、この機会をとらえ、(和平交渉を)前進させる決意だ」と語った。そのうえで長官は、帰属問題が争点となっている東エルサレム住民を含むパレスチナ人が、議長選に支障なく参加でき、候補者が自由に選挙活動をできるよう、イスラエルにパレスチナ側との協力を要請。さらに、ロードマップに基づく交渉再開を求めたことを明らかにした。
 これに対し、会見に同席したイスラエルのシャローム外相は「議長選に関し、イスラエルはできることはすべて行う」と述べる一方、「武力攻撃が行われず、治安が維持される限りだ」と話し、パレスチナのテロ攻撃中止が前提となるとした。
 ブッシュ政権はこれまで「アラファト議長は和平交渉の相手として失格」と主張してきたが、アラファト氏死去という新たな事態を受け、ブッシュ大統領は、中東和平を推進し、大統領任期二期目にパレスチナ国家が樹立されることに強い期待を表明。さらに、自治政府議長選については「民主的な政府を作る新たなステップ」と支援する姿勢を示していた。パウエル長官は続いて同日、ヨルダン川西岸のエリコで、PLOのアッバス議長や自治政府のクレイ首相らパレスチナ側とも会談した。自治政府のシャース外相は会談後、「米国は議長選の実施とパレスチナからのイスラエル軍撤退を支援することになる」と語った。パレスチナ側は、選挙期間中のイスラエル軍の撤退などを求めたもようだ。
 パウエル長官によるイスラエル・パレスチナ訪問は約一年半ぶりで、米国の仲介が本格化した格好だ。
 パレスチナ自治政府議長選は二十日から立候補受け付けが始まったが、PLO主流派ファタハの候補者選定が遅れている。(産経新聞)
 

 和平交渉に中東を奔走するパウエルだが、その最中にもパレスチナではイスラエル兵に殺された少年二人の葬列が行われた。昨日はシャロン首相と握手したかと思えば、時を待たずにアッバスPLO議長と笑顔で握手を交わすパウエルの八方美人に、何かしら嘘っぽさを感じてしまう。現代においては平和特使が出てくる時に限って、より悲惨な流血の惨事が勃発している前例を思い出すのだ。ヤクザの手打ち式のように、新たな喧嘩の種を育てているに過ぎないのではないか?と・・・「イラク介入は正しかった」などと嘯くブッシュの意向を受けているであろうパウエルを、その大国主導の和平交渉を、信用するほど素直にはなれない。

アメリカ合衆国


Colin Powell が
Ariel Sharon と握手
Colin Powell がMahmud Abbasと握手
イスラエルに殺された15歳のAmr Banat

【私的めもらんだむ】
10時
 イスラエル兵に殺された15歳の二人の少年の葬列は21日、生まれ育ったナブルスのヨルダン川西岸地区で行われた。写真のAmr Banat同様、もう一人の少年Montaser Hadadehの葬列も行われている。彼らはBeit Ulla南部の隔壁のための建設現場で抗議する約600人群集と中に混じっていた。イスラエル軍のジープめがけて若者が投石した時に悲劇は起こった。

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