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【トピック】
米軍、「7割掌握」 ファルージャ総攻撃

 イラク・ファルージャ総攻撃3日目の10日、米海兵隊の報道官は「ファルージャの7割を掌握した」とAP通信などに語った。市中心部にある市庁舎と警察署を占拠したという。一方、イラク第3の都市、北部モスルで武装勢力が警察官などを襲い、外出禁止令が出された。イラク暫定政府のアラウィ首相はバグダッド国際空港の閉鎖を24時間延長すると発表した。

 米軍とイラク軍は、ファルージャ市内を東西に貫く幹線道路まで部隊を進めた。武装勢力はゲリラ的な抵抗を続け、市南部から激しい砲撃を繰り返しているという。

 中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、地元からの報告として「米軍は市内の4割を掌握。中心部では一進一退の攻防が続いている」と伝えた。米軍はこれまでに、武装勢力70人以上を殺害したとしている。米兵の死者は11人に増えた。

 AFP通信によると、イラク軍幹部は「武装勢力が人質を殺していた家が見つかった。黒い服や数百枚のCD、人質の記録が残っている」と述べた。

 北部モスルの襲撃は、武装勢力が市内数カ所でほぼ同時に警察署や米軍車両を攻撃したもので、AFP通信によると、少なくとも警察官ら5人が死亡。地元州政府は午後4時から外出禁止令を出した。

 北部バイジでも外出禁止令が出た。武装勢力が9日、市中心部でイラク部隊や米軍と銃撃戦を展開し、病院関係者の話では女性を含む市民ら10人が死亡したという。

 赤十字国際委員会(ICRC)は10日、ファルージャ住民の健康状態に強い懸念を表明した。

 昨夜もファルージャ関連の写真を検索したが、何処にもイラク市民の犠牲者が見当たらない。少なくとも米英軍兵士よりは遥かに犠牲があっただろうに、載っているのは米英兵士の犠牲者の写真だけだ。これは明らかに報道規制がかかっている証拠だ。
イラク
アメリカ合衆国
燃えるファルージャ郊外の石油パイプライン
モスル北部でバズーガ砲を発射するレジスタンス
空爆を受けるファルージャ市街

★米軍、シミュレーションゲームで市街戦を研究

 『Urban Resolve』は米国防総省の統合軍司令部(JFCom)が19万5000ドルの予算を投じて開発した大規模な戦闘シミュレーションだ。2つの敵対する兵士グループが登場し、包囲された都市の支配権をめぐって互いに戦うことになる。ゲーム内では、100万近い構成要素(スクリーンショット)――兵士、民間人、一般車両、戦車など、このような武力衝突の現場に存在しそうなものが揃っている――の行動をモデリングできる。
 『Urban Resolve』ほどの大規模な試みは例がないとブランク氏は言う。なにしろ、統合軍司令部が現在テスト中のシミュレーションでは、建物は6万5000もあり、敵勢力(「赤チーム」)は最大3000人の工作員をこれらの建物のどこにでも潜伏させておけるし、自軍の「青チーム」側も300人もの諜報員を擁していて、さまざまなツールを使って敵を追跡させたりできるのだ。
 こうした要素すべてを滞りなく動かすため、プログラムの稼働にはリナックスベースのスーパーコンピューター2台が使われている。1台はハワイにあるマウイ高性能計算センター、もう1台はオハイオ州ライト・パターソン空軍基地にある。さらに、人工知能の研究に使われている概念がいくつか取り入れられており、人物の大部分は、人の手で何か入力してやらなくても、自力で決定を下せる。このため、統合軍司令部がシミュレーションを実施するのに、生身のプレイヤーは一度につき30人程度で事足りる。プレイヤーを務めるのは、主に退役した元司令官と、国防総省と請負契約を結んでいるコンサルタントたちだ。
 ISIの研究チームは軍の依頼を受けたテストに専念している。 「これはこの国の防衛にとって有益なことだ。これによってわが国の兵力を最適なかたちで使えるようになり、わが国の若者たちを無駄に死なせずにすむ。われわれは若者たちの命を救っているのだ」と、デイビス氏は語る。
 統合軍司令部では、現在進行中の一連のテストを10月22日(米国時間)までに終了させる予定だ。今回のテストの主な目的は、軍事行動において情報収集の役割を担うもの――米中央情報局(CIA)の諜報員、偵察機、盗聴器など――のうち、現代の市街地に潜む敵の勢力を追跡するのにどれが最適かを判断する際に、司令官たちを支援するというもの。
 さらに今後も2段階のテストが予定されている。2005年に予定されているテストでは敵の勢力を都市の一部地域に封じ込める方法、2006年のテストでは敵と直接対決する方法についてシミュレーションが行なわれる予定だ。

(WIRED NEWSより---【全文】)

 この『Urban Resolve』はすでに今回のファルージャ総攻撃もシュミレートしていたのではないか?昨夜のニュースで放映された米軍兵士「アドレナリン出まくりさ!楽しいよ」の歓喜の言葉がそれを疑わせている。まるでゲームのようにイラク市民を殺し狂喜する兵士をして「自国兵士の命を救っている」と嘯く神経が信じられない。他人の家に土足で侵入してはその家族もろとも撃ち殺し、それを正当化するような戦争に、ゲーム感覚がより人間性を欠落させているようだ。彼らにとっては単なる人間狩りゲームでしかないのか?!冗談じゃないぜ、楽しんで殺されるイラク人の身にもなってみろ!おまえらが殺しているイラク人は、おまえら自身なんだよ。同じ人間の心を持つゆえに、おまえら自身が映る鏡なんだ。それに気付いた時、その鏡に向けた銃口に、そのまま自分に向けられた銃口を見るだろう。さあ、そうして自分に引き金を引いてみろ!



【私的めもらんだむ】
9時
 人間の根源的な罪とは、肉体的な痛みを分かち合えないということにある、のではないか?と思う時がある。家族であれ、親や恋人であれ、どんなに愛する人であっても・・・だ。変なことを考えるものだと思われる向きもあろうが、つまりは人間は一人なのだと・・・生まれてくる時も一人ならば、死んでいく時もたった一人で死んで行かねばならない。人間は何も持たずに素っ裸で生まれ、そしてこの世の未練の一切は断ち切って死んでいく。虚しくなるような人間流転の人生のようだが、実はそこに大事なものがあるのではないか?と・・・虚しくあっても無意味だとは限らない、ちょうど漆黒の宇宙空間に在って、何か得体の知れないものに包まれている感覚・・・自分が宇宙そのものなんだと、またはその一部だったと気付くときのような云え知れぬ充実感・・・それは何なのだろうか?と、とりとめのないことを考えている。
 私の母は末期ガンで死んだ。痛み止めのモルヒネで意識が薄れる中、ただ呼吸をしているだけの母の、その頭髪をひたすら撫でながら、看病していた深夜に・・・それでも私は母の苦しみを共有していない自分に気付いていた。母はこんなに苦しんでいるのに、母の肉体的な苦痛は伝わらない。母が死んでから数年間というもの、私は喪失感に囚われていた。何に対しても心が動かない、反応しない。「それがどうしたのだ?」と・・・ただ虚しいだけの日々を送っていた。
 ファルージャの人々もそんな日常的な喪失感に包まれているのではなかろうか?愛する人々が次々と殺されていく中で、今度は自分が殺されるかも知れない・・・たとえ肉体的な痛みは伝わらないにしても、せめて心だけは共有できるのではないか、と・・・遠く南南西のイラクに心を寄せて、その悲痛を、喪失感を、自分の体験とダブらせている。

23時
 添付付きメールなど英文メールが際限なく送られてくる。「あなたの日」や「メール配達」の差し障りのないようなタイトルだが、セキュリティで開封注意が促される。むろん開封せずゴミ箱に捨てているが・・・それにしてもシツコイ。最近では30分置きぐらいに送られてくるが、日を追うごとに送る間隔が縮まっている。その都度名前も変えてある。バカじゃなかろか、正体を明かしているようなものだ。今送ってきた奴は「近所のバカ」と、自分でバカを名乗っている。卑怯な奴が暇を持て余しているようだ。というわけで、メールアドレスを変えるべく、検討中。ホームページでメアドを公表するのも止めたほうがいいだろう。別に悪戯に屈したわけではない、ハエのように煩わしいだけだ。


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