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「亡霊の怒り」作戦、04/11/09
【トピック】
米軍などファルージャ中心部に迫る 武装勢力各地で攻撃

 米軍とイラク軍は9日、武装勢力の一掃を狙って総攻撃を続けているイラク中部ファルージャの市内中心部へ迫った。米軍は市内の電気を切断し、診療所を攻撃。地元医師らによると8日に少なくとも市民15人が死亡したというが、電話が切断されるなど正確な被害状況の把握は難しくなっている。一方、イラク各地で武装勢力の攻撃が相次ぎ、中部バクバでは警察署が襲撃されイラク人警官ら多数が死傷した。

 イラク暫定政府のアラウィ首相は9日、バグダッドと郊外に同日午後10時半(日本時間10日午前4時半)から翌日午前4時までの夜間外出禁止令を出した。いつまで続くかは明らかでない。ファルージャに総攻撃をかけている間に、首都の治安がさらに不安定化するのを防ぐためとみられる。

 ロイター通信やAP通信などによると、米軍とイラク軍はファルージャへの進攻を始めた8日夜から約1キロ前進。北東部のアスカリ地区と北西部のジョラン地区では、海兵隊員らが次々と家宅捜索をしている。市内で米軍ヘリが墜落したという情報があるが、米軍側は否定している。

 AFP通信によると、米軍はファルージャの中心部まで1キロ以内に迫った。また、米海兵隊当局者は同通信に対し、同市の北側3分の1を制圧したと語った。

 AP通信はファルージャ内外の戦闘で米軍側の3人が死亡、14人が負傷したと伝えた。武装勢力側の激しい抵抗が続いているという。米軍は市中心部の診療所を攻撃<死傷者が出ている模様だ。多くの民家が破壊されたという情報もある。

 また、市内では電気と水道を切断され、食料品店などは数日前から閉店したままだといい、残っている市民数万人の健康状態が懸念される。

 一方、各地で武装勢力の攻撃が相次いでいる。AP通信によると、ファルージャと同様にイスラム教スンニ派の影響が強い中部バクバ周辺では9日、警察署2カ所が襲撃され、十数人が負傷した。ロイター通信は警官ら45人が死亡と報じている。北部キルクークでは国家警備隊の基地付近で自動車爆弾が爆発し、3人が死亡。首都バグダッドでは米軍管理区域グリーンゾーン周辺で4発の迫撃砲攻撃があった。

 また、AFP通信によると、すでに夜間外出禁止令が出されたラマディでは、武装勢力が中心部を占拠したという情報がある。

イラク
アメリカ合衆国

ファルージャの駅が空爆される
「包囲作戦開始,バグダードは憤慨」ダール・ジャマイル

昨日,いわゆる暫定政権首相のアヤド・アラウィからのゴーサインを得て,ファルージャ総包囲戦が開始された。アラウィはご主人様,すなわちブッシュと同じレトリックを用い,ファルージャに正義をもたらす,テロリストを殺す,などなどなどなどと,こちらがいやになるほど喋っていた。

昨日,イラク全土に(クルド人の支配する北部を除外して)戒厳令が敷かれたが,今日アラウィは,彼の「治安法」を施行するための6段階を提示した。これは必然的に,
夕方6時からのファルージャでの夜間外出禁止や,
緊急車両や政府の車両を除いてはハイウェーを通行禁止とする措置,
公共施設の閉鎖,
ファルージャにおけるすべての武器の禁止,
シリアおよびヨルダンとの国境を,
食料輸送トラックやそのほかの必需品を輸送する車両以外はすべて通行禁止とする措置,
そしてバグダード国際空港の48時間の閉鎖を含むものである。
これがこんにち,解放されたイラクにおける自由とデモクラシーがどのように見えるか,である。

アブ・モハメドはあるモスクで話をする法律家だ。「第一に優先すべきは,法律をつくる人間が,法によって権威を与えられるようにすることです。ここバグダードでは戒厳令とは,侵略に反対するイラクのレジスタンスに対するジェノサイドです。法の目的は,レジスタンスを殺すこと,そして人々に考えることすらさせないようにすることです。イラク人がどのように考えるかを制限することができると思われますか? インシャラー(神のご意志で=未来について用いる成句表現),そんなことはできません。私たちは私たちの宗教を守らねばならない。レジスタンスは合法的なものです。レジスタンスは自分たちの仕事をして,私たちから侵略者を取り除いてくれるでしょう,インシャラー。」

ずっと,市全体で銃撃戦が行なわれて,いくつかの強い爆発が続いている。私はいわゆるグリーンゾーンからそう遠くないホテルに滞在している。アラウィの記者会見のほんの少し前に,グリーンゾーンの近くでは大規模な銃撃戦が発生していた。

。町にはまだ3万から10万の市民たちが残っていると言われている。主流メディアでは「退去を拒否した」と説明されている人々だ。
「ファルージャには,貧しいので町を離れられない人たちが大勢いるんです。バグダードの土地や家はとても高い。お金がなさすぎて出ていけないひとたちが,ほんとにたくさんいるんですよ」とアジズは諦めたように言う。「アメリカ人は前回と同じことをしています――大病院を制圧して,病院や診療所や救急車を機能させないでおく。アメリカ人は一般市民を殺している。それも前回と同じです。」

軍はファルージャに2000ポンド爆弾を何発も落としている。ジェット戦闘機がここ数日バグダードの上空を飛んでファルージャに向かっている。4月のやり方と同様に,米軍はファルージャ総合病院を襲い,病院を町から切り離した。4月と同じように,彼らは医療サービスを断ち切った。またひとつ,戦争犯罪を犯したのだ。
今回は,ファルージャの死者は800人とか1200人ではないだろう。もっと多くなることが予想されている。そして,米兵の犠牲者も,130人ではなく,もっと多くなることが予想されている。この先数日で起きるというわけではない。最初の殺戮のあとは,じわじわとした流血が続くのではないかと思っている。

Falluja, April 2004 - the bookより【全文

【私的めもらんだむ】
9時
 ファルージャ関連の写真を掻き集めながら、イラク庶民の側から撮った写真が極端に少ないことに気付いた。唯一それと思われる映像を数枚見つけたが(右)、それはファルージャではなくバグダッドの、それもキリスト教会がレジスタンスに爆破された現場のものだった。これは何を意味しているのだろうか?アメリカ政府の報道管制が敷かれているか、欧米メディアが自粛しているか、そのどちらかしか考えようがない。そんなことを考えていたら「Falluja, April 2004 - the book 」サイトが「何て写真だ。。。(流血などにあらず。風景)」と題して皮肉っている写真に出合った。この写真は私も発見していた。ファルージャの惨状を目前にしながら、こんな写真しか撮れないとしたらまさしくカメラマンは狂っているとしか思えない。わざわざ高い旅費を払ってイラクまでやってきて撮った写真が、これだったのか?と・・・大手メディアの怠慢の背後にある巨大な影を感じた。

14時
 手がけている仕事の最終段階、細かくチェックして見つけた僅かなトラブル。再仕上げをやるべきかどうか?迷う。完璧な仕事は不可能でも、完璧に近づけるのがプロの仕事ではないか。それで報酬を得ているならやるべきだと・・・で結果、完璧に仕上げたはずの平面にくっきりと分かる垂れが・・・ああ!
 これ以上手直しをすれば塗膜が厚くなり、あとで割れが生じてしまう。乾燥を待ってコンパウンドで磨くしか手はない。いつもこの手のトラブルの繰り返しだ。終える頃にはくたくたになる。それもいつものことだ。やり直せば済むこと、取りかえしのつかないことは何もない。昨日は二度も材料を足で引っ掛けてこぼし、気分直しにと自販機でドリンクを買った帰りに自転車ごとひっくり返った。それもこれも不幸中の幸いと、念仏のように唱えながら奮起している。

【視聴予定】
21時
15-00 その時歴史が動いた 秘録・幻の明治新政府将軍が新政府へ?維新を変えた最終抗争▽鳥羽伏見 -NHK総合テレビ

 慶応四(一八六八)年一月、「鳥羽伏見の戦い」で京都に錦の御旗が揚がった瞬間にスポットを当てる。幕末のクライマックス、王政復古から鳥羽伏見で錦旗が揚がるまでの二十七日間に、幻の新政府構想がついえていく経過を描く。 徳川勢力が薩摩・長州軍中心の官軍に敗北し、政権から追放された「鳥羽伏見の戦い」。実はその直前まで、元将軍・徳川慶喜を中枢に迎え天皇・旧幕府・諸大名が一致協力する、知られざる「もうひとつの新政府」が成立しようとしていた。戦争でそれを覆そうとする薩摩の大久保利通・西郷隆盛と、戦いを阻止し、言論で慶喜の政権入りを目指す前・越前藩藩主の松平春嶽。日本の運命を大きく変えた戊辰戦争の陰で、どのような政治抗争が繰り広げられたのか。



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