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【トピック】
イラク香田さん人質事件、進展なく「撤退期限」 

 【バグダッド28日共同】イラク日本人人質事件は28日、香田証生さん(24)=福岡県直方市出身=の殺害を予告したイスラム過激派が陸上自衛隊の撤退期限とした同日夜(日本時間29日未明)を前に、有力イスラム聖職者組織が仲介協力を事実上断念。犯人側との交渉が実現せず解放に向けた動きのないまま、事件は重大局面を迎えた。日本政府は緊迫感を募らせ、米軍などによる救出作戦も視野に、香田さんの所在確認に全力を注いだ。
 政府はイラク暫定政府と緊密に連絡を取り合っているが、小泉純一郎首相は28日夜、記者団に「まだ(拘束)場所などは分かっていない」と難航ぶりを認めた。
 香田さんの母節子さん(50)と兄真生さん(26)は同日、中東の衛星テレビ、アルジャジーラで解放を訴えるため上京し取材を受けた。町村信孝外相も同テレビに出演、解放を訴えた。

ビデオ「48時間が期限」 「ザルカウィ組織」声明 対米、活動を活発化

 【カイロ=加納洋人】イラクで日本人、香田証生さんとみられる男性を拉致し、「イラクから自衛隊を四十八時間以内に撤退させなければ、(香田さんを)斬首する」としているザルカウィ容疑者率いる「イラク・アルカーイダ聖戦機構」。同組織は、拉致した外国人を相次いで殺害、テレビやインターネットを通じて斬首場面を公開したり、自爆テロを行うなどの残虐な手口で、活動を活発化させている。
 米軍は、イラク中部ファルージャに潜伏しているとみられるザルカウィ容疑者に対する攻撃を繰り返し行っているが、これまでのところは同容疑者の殺害・捕捉には成功していない状況だ。
 ザルカウィ容疑者は昨年のイラク戦争前から同国内に滞在。サダム・フセイン旧政権とのつながりは不透明だが、今月に入ってからは、国際テロ組織アルカーイダを率いる「ウサマ・ビンラーディン氏に忠誠を誓う」との声明を発表、組織の名前も変えてアルカーイダの関連組織としての路線を強化したばかりだった。
 同容疑者の組織は、外国人を拘束した際、極めて対応が難しい解放条件を突きつけることが多く、多くの人質は殺害される結果に終わっている。九月米国人二人と英国人一人をバグダッド市内で拉致し、イラク人の全女性囚人釈放を要求した際には、最初に米国人二人が殺害された後、残った一人について英国政府が水面下で解放工作を行ったが不調に終わり、この人質も斬首された。
 また、今月二十四日には、イラク暫定政府の管轄下にある国家保安隊の新入隊員約五十人が非武装で帰隊する際、警察を装って呼び止めて後頭部からの銃撃で「処刑」したことを認めるなど、テロ行為の対象はイラク人にも広がりつつある。
 ザルカウィ容疑者の組織の勢力は不明だが、イラク各地で自爆テロや拉致を頻繁に繰り返していることから、相当程度の組織力を維持しているとみられる。バグダッド中心部の米軍管理区域(グリーン・ゾーン)内で今月十四日起きた爆弾テロでも「自爆攻撃」を認め、米軍中枢部まで攻撃可能なことを示した。

イラク香田さん人質事件の経緯-2004/10/27-28

イラク日本人拘束 人質解放 手詰まり感 説得困難な相手-神浦軍事最新情報
 香田さんは今年1月に日本を離れ、ニュージーランドに向かったと聞いた。ちょうどその頃は、自衛隊の先遣隊がサマワに出発した時である。そのころ政府はイラクは安全と国民にと説き続けていた。政府がイラクは安全と言い続けたから、奥参事官と井ノ上書記官は武装した護衛が着けられないで殺された。私は今も奥参事官と井ノ上書記官は小泉首相が殺したと思っている。
 外務省は「退避勧告」を出しているから、今回の拉致事件は責任がないと言うのだろうか。本人の問題で済むのだろうか。
 日本人は正常な感覚を取り戻して欲しい。何か最近は、日本人の気持ちの中に無関心、無感動が広がっていないか。私は香田さんを救出する難しさは認めるが、犯人の要求に屈しないといって、みすみす香田さんが殺されるのを見過ごすことはできない。日本人にテロと闘えということは、香田さんのような事件が次々に起きても、それでも動揺しないで済ますことではないはずだ。
 もし香田さんが殺害されれば、自衛隊の戦闘部隊イラク派遣が次のテーマになる可能性がある。軍事の世界では常に危機を求めているからだ。

イラク
日本
香田証生さん
Zargawi
【私的めもらんだむ】
8時
 香田さんが拘束されたと伝えられたその日に、小泉首相は「イラクからの自衛隊撤退はしない」と言明。その一方では「人質の救出に全力を尽くす」と云っている。武装グループが「自衛隊が撤退しないと人質を殺す」と云っているのだから、小泉首相の「救出」は甚だ矛盾してしまう。まるで「殺されても救出する」と云っているようなものだ。二枚舌もいいところだ。むしろ多重人格者ではないかとさえ思えてくる。この人には人間の温かみが全く感じられない。吐く言葉にも信用がおけない、ぞっとする冷徹さを感じる。外見はどこかピノキオに似ている。それでもピノキオは人間の心を求めたが、コイズミは心などサラサラ必要としないでも生きていられるようだ。彼に一億国民の命を預けてしまったことへの後悔は大きい。そして、そこには「取り返しのつかない」未来が待っているだけだ。

10時
<タイ>南部のイスラム住民大量死で情勢緊迫

 【バンコク藤田悟】タイ南部で拘束されたイスラム系住民が移送中に大量死した事件をめぐり、南部最大の分離主義グループであるパタニ解放連合組織は28日、報復を宣言する声明を発表した。同日夜、南部ナラティワート県で爆弾が爆発して少なくとも1人が死亡し、20人以上が負傷した。イスラム系住民が多い南部3県では事件に対する反発が強まり、緊迫した状況だ。
 地元警察などによると、爆発事件は同県スンガイコロク地区の繁華街で起きた。オートバイに乗った2人組の男性が商店の前に置き去りにした包みが爆発したという。
 ナラティワート県で25日起きた住民と警察・軍との衝突では、人が死亡し、約300人が拘束された。その後、拘束された住民がトラックに詰め込まれて軍の収容施設へ運ばれた際、78人の死者が出た。
 政府は「78人は窒息死した」と説明しているが、国内では「移送中に多数の死者が出るのはあまりにも異常だ」と政府への批判が高まり、野党や人権団体は事件の真相を解明する調査委員会の設置を求めている。
 イスラム教徒が多いタイ南部では、イスラム武装勢力と軍・警察との衝突事件が続発。今年に入って400人以上が死亡している。
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 こうした流血事件の背後には、それを操る扇動者がいて、高邁な教えを説きながら殉教を強いる宗教屋がいるんだろうなぁ。それに政治や利権が絡まって、何の関係もない庶民が巻き添えになって殺されていく。
 朝の僅かな日溜りに集まって体を寄せ合う猫たちを眺めながら、人間社会の矛盾と殺し合いに至るまで憎悪をつのらせる人間とは何だろう?と・・・やりきれない気持ちでこれを書いている。
 さっき電話の強引な勧誘に抗議したら、逆切れされた。それに怒り心頭に達する私もまた、憎しみの連鎖から逃れられない下等人間でしかない。人を憎むほどの暇があるのかと?と自問、自戒している。


タイ

【視聴予定】
23時
15-00 にんげんドキュメント 知床ヒグマの森出没500件ゆれる地元秘境の自然 NHK総合テレビ
 クマの出没が年間五百件も報告されながら、三十年で人身事故がわずか一件だけという奇跡的な場所がある。北海道・知床だ。世界でも有数のヒグマの密集地帯でのこの成果は、地元・斜里町のヒグマ対策チームの活躍がある。クマと人が共に生きる在り方を目指して模索する、ヒグマ対策チームの活動を追う。 チームはクマ目撃の知らせがセンターに入ると直ちに現場に行き、ヒグマを追い払う。さらに、クマを人里に寄せ付けないようごみの管理を住民や観光客に呼び掛ける。休日返上での取り組みの成果だ。ところがここ数年、「新世代ベアーズ」と呼ばれる人を恐れないヒグマが増えるという異変が起きていた。




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