04/07/08 (木)
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ハリバートン傘下KBRが提示する命の値段
 斬首された韓国の金鮮一(キムソニル)氏、のちに脱出したトーマス・アミル氏、行方不明のブラッド・レイ氏など・・・去年4月からのイラクでの人質事件および行方不明者およそ100人、うち半数に近い41人がKBR(ケロッグ・ブラウン・アンド・ルート)の従業員だった。彼らはKBRのお膝元テキサスのトラック運転手募集に応じ、半ば危険を承知でイラク行きを決意していた。KBRが提示したアメリカ国内よりおよそ倍の給料は、生活苦に喘ぐ彼らにとって選択の余地はなかったのかも知れない。
基本給41万円(3800ドル)
危険手当23万円(2090ドル)
計64万円(5890ドル)
事故死亡時支給額270万円(2万5000ドル)
 これがKBRで働く彼らの全てであり、命の値段である。KBRを傘下におくハリバートンの膨大な獲得予算と比較すれば、いかに微々たるものであるか・・・こうした現実は日本の今の現状とダブってくるが、それは同時に日本の近未来になるだろうことを暗示させてくれる。
(参考、テレビ番組「バンキシャ」)

暗いニュースリンクより】
ハリバートン(KBR)提供の食料は最悪
食料を製造しているKBRのキッチンは「床は血だらけ」「汚れたフライパン」「汚れたグリル」「汚いサラダバー」「腐った肉と野菜」という有様。同社はこんな状態で、11万人の兵士の食料を一日一人当たり28ドルの(高額な)費用で賄っている。「傲慢な契約を締結させるハリバートンは契約条件すら守っていない」と米議会で非難されている。ブッシュ大統領が感謝祭で訪れた基地の兵士は、腐った食料を食べさせられていたわけだ。
チェイニー副大統領から民主党議員へ:「Go fuck yourself!」
2002年10月25日ポール・ウェルストーン氏と妻、娘と三人のスタッフを乗せた飛行機は、離陸直後に突然飛行コースを変え、ミネソタ州の森林に墜落。
飛行機事故で死亡する数日前、ミネソタ州ウィルマー郡で行われた退役軍人会に出席したウェルストーン氏は、イラク侵攻に反対票を投じた際に、チェイニー氏から罵られた言葉を聴衆に聞かせている。ウェルストーン氏によれば、チェイニー副大統領は以下のように話したという。
もしイラク戦争に反対票を入れたりしたら、ブッシュ政権は貴様を潰すためにどんなことでもするだろう。ミネソタ州に対しても深刻な影響があるかもしれないぞ

【阿修羅掲示板より】
新たなる合衆国ー英国の石油帝国主義
2001年春に、ハリバートン(ディック・チェイニー副大統領の会社)は主要な契約をカスピ海で海底採掘油工事を支持するために6000年の平方メートルの海洋のベースを発展させるアゼルバイジャンの州Oil社と結びました。
パキスタン人も人質 ハリバートン子会社の社員(CNN)
男性の服には、米エネルギー大手ハリバートンの子会社ケロッグ・ブラウン&ルート(KBR)の社名と「アムジッド・ユセフ」という名前が縫いつけられていた。
KBRはイラク油田復興関連事業などを多く米政府から受注しており、これまでにも同社のタンクローリー車列が襲撃され、複数の運転手が殺害されたほか、米国人運転手が拘束され自力脱出している。KBRの親会社ハリバートンは、チェイニー米副大統領が元最高経営責任者(CEO)だった。
米軍がイラク復興事業からハリバートン以外の企業を排除する汚い手口
「実質的に米軍御用達の工兵・技術者軍団」と言われているハリバートンの技術・建設部門のKBRは、すでに3月の段階からイラク入りして、輸送人員の派遣、ロジスティック関連物資、占領軍のインフラ全般の大半を請け負い、さらに油田火災の消火作業を始めとして、どんどん復興事業を始めている。
 一方、工兵隊の入札スケジュールに従うライバル企業は10月15日からスタートすれば、年内に事業を始めることさえ危ういのだ。要するに、復興事業の85%は自動的にハリバートンの子会社の手に落ち、残りの15%をライバル企業が奪い合うという実にアンフェアな構図になっているわけ。

【新じねん「日々雑感」より】
2004/5/6-ナイジェリア、部族衝突で300人死亡のもよう
油田開発会社ハリバートンの子会社が参加する合弁会社が1990年代にナイジェリアでの天然ガスプラントの契約を取り付ける際、1.8億ドルの裏金が支払われた可能性があるとしてフランスの予審判事が調査を行っている。事件当時はディック・チェイニー米副大統領がハリバートンの代表を務めており、予審判事は副大統領がこの件に関与していたかどうか関心を抱いているという。
2003/10/9-チェイニーの飽くなき野望
2002年2月、元ガボン大使ジョセフ・ウィルソンは、ブッシュ演説草稿にイラクのウラン購入という捏造案を注進したのはチェイニーだと証言している。
2003/07/17- 王政腐敗で没落するサウジ 元CIA要員が暴露
米国としては、サウジ王政との関係を断つことができない。石油価格の安定だけではない。サウジは数兆ドルを米国の銀行や株式市場に投資している。政界の実力者には、儲かる事業チャンスを提供している。チェイニー副大統領が会長であったハリバートン社は、01年末にサウジで1億4000万ドルの新しい油田開発契約を結んだ。ホワイトハウスのライス安保補佐官は、サウジの石油会社であるサウジ・アラムコ社と協力関係にある米石油会社シェブロンテキサコ社の理事を務めている。

【私的めもらんだむ】
10時
 ハリバートンとKBR関連を調べていて最も気になっているのがおよそ2年前の「ポール・ウェルストーン氏とその家族の飛行機墜落」の件だ。事故数日前のチェイニーの恫喝暴露発言と、墜落事故を結びつけて考える時、その必然性における確立頻度は限りなく大きい。むしろ偶然と考えるほうが不自然だ。離陸直前になぜパイロットは急に方向転換したのか?それは飛行機に何らかの異常を察しての方向転換ではなかったか?それとも方向舵関連の故障で否応なく方向転換させられてしまったのか?そのことへの現場検証は詳細に成されたのか?ただはっきり云えることは「邪魔者が都合の良い事故にあって消えてくれた」ということである。その時のチェイニーの高笑いが目に浮かぶようではないか。敏腕な刑事なら恫喝と事故とを結び付け、推定容疑者が軍事関係筋に太いコネと権力をもつ黒幕的人物であることを含めて、即座に捜査を推し進めるはずだ。しかし、この事件に関する捜査の厳密な痕跡もなければ、メディアの追跡取材の動きもないのは実に奇妙なことである。チェイニーの恫喝発言はそのまま権力者の奢りであり、愛国心を煽りながら戦争を正当化しつつ、国民を虐殺共犯者へと誘い込む謀略に他ならないのではないか。そうしておいて彼らは平然と言い放つのだ。

独立宣言が生んだ自由の精神は世界を変える力がある。イラクやアフガニスタンで我々は独裁からの解放と主権の回復、民主主義への道を提供することを約束した。そしてそれを実行している。我々は建国の父たちを尊敬するが、彼らもまた、米国が自由擁護の旗手となり、暴力に立ち向かっていることを知るだろう。(ブッシュ大統領の独立記念日演説)

 おお、「暴力に立ち向かう」に「それ以上の暴力」をもって「自由擁護の旗手」とする偽善に彩られた指導者よ、あなたたちの云う「独裁からの解放と主権の回復」は、そのまま真の平和に目覚めた人々によって投げ返されるであろう。我々はもう騙されはしない。本当の独裁者とは、いま独裁者を名指ししている当の人物であったと、権力の弾圧を恐れることなく堂々と云える日がきっと訪れることを・・・信じよう。信じたい。信じたいがために今を、少なくとも戦争が正当化されることのないよう、自分の心の内の葛藤を通じて平和の砦を構築していきたいと・・・
 
【視聴予定】
19時
30-00 クローズアップ現代 イスラムは今・進む政治参加
来月5日に史上初の直接選挙が行われるインドネシアの大統領選挙。その行方を左右するキーワードとして注目を集めているのが「イスラム教」である。直前にメッカへの巡礼を行って敬虔なイスラム教徒としてのイメージを強調したり、副大統領候補に有力イスラム団体の幹部を抜擢し組織票を取り込もうと各候補がしのぎを削っている。
背景にはこれまで穏健とされてきたインドネシアのイスラム教徒が中東情勢の影響を受け、自分達の声を政治に反映させようとしている事実がある。国民の期待を一身に担って登場したメガワティ大統領が結局暮らしを豊かにしてくれなかった失望が、より政治的なイスラムへの支持へとつながっていったのだ。
これまでインドネシアにはなかったイスラム原理主義的な綱領を掲げる政党も登場、反米デモを繰り広げるなど急速に支持を集め始めている。変わり始めたインドネシアのイスラムの姿を、大統領選をとおして描く。
(NO.1943)

スタジオゲスト : 白石 隆さん
     (京都大学東南アジアセンター教授)

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