04/06/17 (木)
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「独立派」と批判され、“台湾の歌姫”中国公演中止

張恵妹 【台北=若山樹一郎】中央通信などによると、台湾の人気歌手、張恵妹(通称アーメイ)さん(31)が12日、中国杭州市で一部市民から「台湾独立派」と批判され、予定していた音楽ショーを急きょ中止した。

 中国では台湾の陳水扁総統の再選以来、インターネットに、「独立」とされる芸能人の名簿が掲載され、やり玉にあげられており、万が一を心配した警察当局がショーの取りやめを促したという。ネットを中心にした中国の「愛国主義」は過熱する一方のようだ。
 張さんが出演する予定だったのは、台湾系カップめん会社が企画したイベント。学生ら約100人が会場前で開始前から「台湾独立支持者は歓迎しない」「台湾は中国の不可分の領土」などの横断幕を掲げて抗議、張さんのファンとにらみ合った。
 張さんは、台湾東部の少数民族出身で、きゃしゃな体から出すややかすれた声で情感豊かにバラードを歌い上げる。「姉妹」などのヒット曲がある。「台湾の歌姫」として中国でも人気があるが、2000年5月、陳総統の就任式で、台湾の「国歌」を歌って中国政府からにらまれ、一時、中国での公演を禁じられていた。台北国際空港に13日戻った張さんは「私はただの歌手なのに。集まってくれたファンに申し訳ない」と言葉少なだった。
 中国では、政府が「独立派」と見なす陳総統(民進党主席)の再選後、インターネット掲示板に、張さんや若手人気グループの「F4」などを緑色芸能人」(緑は民進党のカラー、独立派の意味)と決めつける名簿が掲載された。公演の数日前には「彼女に『自分は中国人だ』と言わせよう」「(投げるための)タマゴを持って参加しよう」などの書き込みがあった。(読売新聞)
情報元http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040615-00000516-yom-int

張恵妹をめぐる両岸の駆け引き-サーチナ・中国情報局
張恵妹と呂秀蓮 今輝く台湾女性-萬晩報
【私的めもらんだむ】
8時
 張恵妹が「台湾の歌姫」なら、どうしても思い出されるのが「アジアの歌姫」と呼ばれたテレサ・テンのことだろう。本名・ケ麗(テン・リー・ユン、「」は該当漢字が表記されないため画像にした)、芸名・ケ麗君(テン・リー・チン)、1995年5月8日、タイ北部チェンマイのホテルで急死、喘息の発作が死因とされている。全裸だったらしい。このとき私は彼女の遺体写真を見たが、首にははっきりと線状の痣が映っていた。当時は絞殺痕ではないか?とも騒がれたが、病院側は「遺体保存の注射痕」と言明、なぜか取材拒否している。私には、写真を見る限り注射痕とはどうしても見えなかった。
 翌月、元国民党将軍・谷正文(グウジオンエヌ)が「テレサは台湾国家安全局のスパイだった」と暴露発言、私はふと女性工作員がらみの橋本龍太郎の一件を思い出した。有り得ることだ。彼女についてはまだまだ謎が多い。当時、中国では「中国は昼間はケ小平(老ケ)が支配し、夜はケ麗君(小ケ)が支配する」と云われたほど、テレサ・テンの中国での影響力は絶大なものがあった。
 1998年5月29日、香港では30万人もの人々が集う「天安門の学生を支援するチャリティー・コンサート」が開催されていた。そこにはテレサの昔の恋人ジャッキー・チェン(成龍)も参加していた。
ジャッキーとテレサは共に同郷の山東省出身だった(テレサの場合、母親が山東省を生地としていた)。1979年にアメリカ・ロケに加わっていた当時のジャッキーはまだ売れない俳優だった。テレサは1歳年下のそんなジャッキーの面倒をみることになり、いつしか恋愛関係となる・・・が、やがて性格の不一致から破局を迎える。ジャッキーは、いつもなら真っ先に参加するはずの「天安門学生支援コンサート」にテレサの姿が見えないことを訝しげに思っていたことだろう。しかし、テレサはやっぱり忘れてはいなかった。予告なしに現れたテレサ・テンに香港の民衆は熱狂した。彼女は中国政府が禁止している、共産党に敗北した国民党の怨歌「我的家在山的那一邉を熱唱し、熱狂した香港市民の募金は一気に二億円を超えたといわれる。そして、これは中国政府への抗議の歌でもあった。

我々の、かつて住み、馴染んだかの地は
山越えやってきた、怪物に追い払われた
彼らは墓まで暴いた
いまは安らぎの日々
だが、それは束の間の楽土、虚しい楽土
私はきっと帰ってゆく、あの故郷へ

 「台湾の歌姫」アーメイこと張恵妹が現中国政府が禁止している台湾国歌を歌ったことと、テレサ・テンの香港での熱唱がダブってくるのは私ばかりではあるまい。

【テレサ・テン関連】
1995/05/08,平成7/05/08 テレサ・テンが旅行中のタイで気管支ぜんそくの発作のため没。42歳(誕生:1953/01/29)。日本でも人気のあった台湾の歌手。
1995/05/28,平成7/05/28 台湾の台北で、テレサ・テンの葬儀が盛大に行われ、首相など政府要人が出席する。
テレサ・テンのこと有田芳生の今夜もほろ酔い
永遠の歌姫テレサ・テン現代中国ライブラリィ 
テレサ・テン、リンク集
テレサ・テンBIOGRAPHYUNIVERSAL J
テレサ・テンの世界(アルバム)ユニバーサル ミュージック
【視聴予定】
19時
30 クローズアップ現代 自衛隊員が語る3カ月イラク
先月、イラク復興支援活動に従事した陸上自衛隊第2師団などの450人の隊員が無事帰国した。かつてなく厳しい治安状況の中での3ヶ月。NHKでは、2人の隊員と家族への取材を、今年2月の出発前から独自に行ってきた。
PKOに憧れて自衛隊に入り、今回、真っ先に志願した24歳の隊員。「何が起きてもおかしくない」と覚悟を決めてイラクに向かった53歳のベテラン小隊長。隊員の書いた日記には、緊張した警備活動や、イラク人との共同作業などについての様々な思いが綴られている。
一人一人の隊員や家族はイラク派遣で何を感じたか。それぞれの3ヶ月を追う。
(NO.1932)

スタジオ出演 : 小林 潤(NHK札幌局記者)

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