03/08/13 (水)
米兵の対応、「適切」 報道陣らへの砲撃で中央軍
 【ワシントン12日共同】米中央軍は12日までに、イラク戦争中に首都バグダッドでの外国報道陣の取材拠点となっていたホテルに米軍が砲撃し、ロイター通信のカメラマンら2人が死亡、3人が負傷した事件に関し、米兵の対応は交戦規則に基づく「適切な対応」との調査結果をまとめた。ロイター通信などが報じた。
 バグダッド陥落前日の4月8日、同市内に進攻していた陸軍第3歩兵師団の戦車が市内中心部のパレスチナホテルに向け発砲した。目撃者はホテルから戦車を狙った攻撃はなかったと証言しており、米軍の対応が厳しく批判されていた。国防総省高官は、当時、米軍は傍受したイラク軍の無線から、ビル内から狙われていると判断したと指摘し、「兵士たちは激しい戦闘の最中にあり、対応は適切だった」と述べた。パレスチナホテルには当時日本人記者を含む報道関係者ら約300人が滞在していた。(共同通信)

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 今日のニュース画像で被弾現場のバルコニーを再確認してみたが、ホテル内から見てバルコニー左の壁には砲弾が被弾したと思われる崩壊の痕があった。これは明らかに砲弾によるものと思われ、神浦氏の云うヘリ攻撃ではあのような大きな穴は開かない。事件当時は気が付かなかった砲弾の痕でもあった。国防総省はイラク軍の無線を傍受しての攻撃だと云うが、これはおかしい。ビル内からイラク軍が狙っているにしても、記者団が宿泊しているホテルはむしろ除外するのが普通だ。当時、上空には海兵隊のヘリが巡回しており、そのヘリの無線連絡も傍受していたのではないか?可能性としては、そのヘリの連絡を受けて記者団のいる場所を砲撃したことも考えられよう。これが誤射だとしたら、米軍が事前の戦略指揮系統において、パレスチナビルには300人規模の報道陣が滞在している、という事実を兵士に知らせなかったことになる。ピンポイント攻撃を誇り、民間人は傷つけないとしてきた正確無比だったはずの米軍ではなかったか。誤射にしろ、非戦闘員の記者を殺しておきながら「適切な対応だった」とする戦争屋の言い分は、いつもながら背筋が寒くなるような非人間的な冷酷さを感じる。「その辺をウロウロしているから殺されるのだ」と云わんばかりに、メチャクチャに大砲をぶっ放し「これが戦争だ」と居直れる戦争肯定論者とは何だろう?
 
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