---03/03/22 (土) ---
イラク開戦newsAkemiのロンドン便り
バグダッドに大規模な空爆、大統領宮殿が炎上
 米英軍は21日午後9時過ぎ(日本時間22日午前3時)、イラクへの大規模空襲を行った。爆撃には英国南西部フェアフォード基地から発進した米軍のB52戦略爆撃機などが参加した模様だ。AFP通信はバグダッドのフセイン大統領の宮殿が爆撃され、炎上していると伝えている。また、同通信によると、北部の都市キルクークでは対空砲火でイラク側が応戦しているという。現地からのテレビ中継などによると、バグダッドでは激しい光とともに大きな爆発音が断続的に響き、その後、白い煙が街を包んだ。

 午前2時半過ぎ、イラクでは午後8時半頃か・・・バクダッドに強烈な爆弾が投下された様子がテレビで実況中継された。あたりが火の海となり、大きなキノコ雲が立ち昇っている。詳細は後のニュースで伝えられるだろうが、どうやらバクダッド大空襲が始まったようだ。

 正午前、一日遅れの回覧版を近所に回し、猫族たちに餌を与え、サカリがつき鳴き喚くメス猫を隔離、カップヌードルを胃袋に流し込んで・・・今、これを書いている。どこのテレビ局もバクダッド大空襲の映像を流している。短期間で終わるはずのイラク開戦だったが、ここにきてアメリカ政府は長期戦の可能性を示唆し始めた。

対イラク戦争、長期にわたる危険なものとなる可能性=米政府
 [ワシントン 21日 ロイター] ホワイトハウスのフライシャー米大統領報道官は、対イラク戦争が依然として長期にわたる危険なものとなる可能性があり、この先、米英軍には多くのリスクが待ちかまえている、との認識を示した。記者団に述べたもの。同報道官は、「米国民は、この戦争が長期にわたる危険なものとなる可能性があることを認識することが大事だ。大統領も述べたように、国民がどう捉えようと、これは現実の戦争であり、危険で、先行きには多くのリスクを伴う」と述べた。(ロイター)

 この戦争がそう簡単に終わろうはずがないことは当初から予想されていた。上と下、つまりイラクの北と南から挟み撃ちにするペンタゴンの作戦も、北のトルコがその通過を拒んでいるためアメリカの作戦もイラク北部では手薄となってきた。イラク南部から快進撃を続ける米英軍の勢力分布からして、追い詰められるイラク政府は当然ながら手薄なイラク北部ないし北東部を逃げ道とするだろう。そこには宿敵クルド勢力が待ち構えている。むしろペンタゴンは最初からそれを念頭に置いて、イラク南部からの総攻撃を仕掛けているのかも知れない。つまり、イラクvsクルドvsトルコの三つ巴の乱戦を意図しての北進ではないか、というわけだ。ここにはキルクークなどのアメリカにとっては魅力的な油田がある。そうしたアメリカの思惑をなぞるように、トルコがついに動き始めた。

トルコ軍、イラク北部に越境=米の反対押し切り
 【アンカラ22日時事】トルコのテレビは22日、トルコ軍部隊約1000人が同日未明までに国境を越え、イラク北部に入ったと報じた。トルコのギュル外相は21日夜、難民保護を理由に部隊をイラク北部に進駐させると言明していた。パウエル米国務長官は同日、トルコ軍がイラク北部に進駐すれば混乱は不可避として改めて反対。同外相はこれに対し、「難民を制限し、テロを防ぐ必要がある。領土的野心はない」と述べ、進駐はあくまで難民保護が目的と強調した。 (時事通信)

 報道を読む限りアメリカはトルコの越境には反対しているが・・・このへん少し調べてみたい。さて、午後から仕事の仕上げに入る。それを終えて、イラク開戦最新MAPも更新するつもり。便宜上、イラク拡大詳細MAPも追加した。まだまだ未完成の域は出ないが、情勢把握に少しでも役立てたい。とりあえず仕事を完成させるための作業に入る。正午現在。


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