昨日はスウェーデン王室とデンマーク王室が姻戚関係にあったことに触れたが、デンマーク王室のフレデリク8世(King
Frederik 8)の皇女(Princess Ingeborg)がスウェーデン王室の皇太子カール(Prince
Karl)と結ばれるとその二人の娘にして皇女(Princess
Martha)がノルウェー王室のオラフ5世(King
Olaf 5 )の王妃となる。昨日はデンマーク王室のフレデリク9世(King
Frederik 9)の妃がやはりスウェーデン王室の皇女イングリであったことを書いたから、スウェーデンとデンマークの王室は二重の姻戚関係で結ばれていることになる。
そのスウェーデン王室の派生一族から男爵スティーグ・ラメル(Stiig
Ramel)を輩出しているが、彼はノーベル賞を支配する「ノーベル財団」の理事であった。そしてもう一人の理事がスウェーデン産業界の50%以上を支配するといわれるペーター・ヴァーレンベリで、彼が副会長をしている「スカンジナビア・エンシルダ銀行」こそ「ノーベル財団」を支援する銀行であった。【ヴァーレンベリ参照・今月7日の日誌(下方)】 またペーターは「SKF」の重役も兼務しているが、それらを統括する「ノーベル・ダイナマイト・トラスト」はノルウェーとスウェーデンに拠点を置く「ノーベル産業」を支配している。戦時中、スウェーデンの「ノーベル産業」はせっせと重水を作ってはアメリカに送っていたが、アメリカはそれを材料にマンハッタン計画を推し進め、そして日本において原爆を使用したのである。また「ノーベル・ダイナマイト・トラスト」は世界最大の重電機メーカー「アセア・ブラウン・ボヴェリ」を支配、西ドイツに原子炉の圧力容器を送りつづけてきた。
今から17年前の1986年2月28日、反核運動の指導者として名高いスウェーデンのオロフ・パルメ首相は、映画を観ての帰り道、ストックホルムの路上で何者かに背後から射殺されている。今もって犯人は逮捕されていないが、それも警察当局に圧力がかかったためと噂されている。それというのも反核の意志が強固なパルメ首相ゆえに、スウェーデン国内の原発を推進したいグループの障害となっていたためだ。事件がパルメ首相の反核思想に関連しているなら、実行犯は捕まらないだろうことは容易に想像できよう。犯人が逮捕されたら困る何者かの存在が背後に見え隠れしているようだ。ヒットマンを雇ったのは、首相が暗殺されることによって利益を手に出来る連中だ。かくして彼らの邪魔者パルメは取り払われた。こうした事実を元に製作された映画「暗殺の瞬間」が1998年に公開された。私も是非一度は見てみたい映画の一つである。【参考サイト、パルメ首相の葬儀&映画「暗殺の瞬間」】
パルメ首相の葬儀にはカール16世グスタフ国王やインドのガンジー首相も参列したとあるが、その三年後の1989年に、ガンジー首相はスウェーデン最大の兵器メーカー「ボフォルス」から賄賂を受け取っては国家予算を兵器に当てていたことが発覚、辞任に追い込まれた。そして1991年に彼は爆殺されるのだ。「ボフォルス」兵器会社は19世紀末にアルフレッド・ノーベルが設立した会社だった。ちなみに、その元締め親会社「ノーベル・ダイナマイト・トラスト」はイギリスにロスチャイルド財閥インペリアル・ケミカルICIを設立している。
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