03/02/07 (金)
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海運王・故オナシス氏の遺産、18歳の孫娘が継承
 ギリシャの海運王だったオナシス氏の孫娘アティナさんが1月29日に18歳の法定年齢を迎え、同氏が残した膨大な遺産の一部を継承した。一部といっても、不動産を中心に、少なくとも1000億円はあるとみられ、その倍以上との報道もある。元ケネディ米大統領夫人と再婚したことでも知られるオナシス氏(75年死亡)の遺産をめぐっては、アティナさんの父親と、故人の事業や、慈善基金を引き継いだオナシス財団との間で裁判闘争が続き、財団がからんだとみられるアティナさんの誘拐計画が発覚したこともある。アティナさんが21歳になると、財団を継承する権利が発生するため、それを阻もうとする財団幹部との「戦い」は今後も続くことになる。アティナさんは父親などとともにスイスに住んでおり、ギリシャにはほとんど寄りつかないという。

 昨日の日誌ではモルガン家のグロリア嬢が大財閥ヴァンダービルト家の御曹子レジナルドと結婚していたことを書いたが、そのヴァンダービルト家とオナシス家は姻戚関係にある。【参照・パンナム創業者コーネリアス・ヴァンダービルト・ホイットニーが亡くなった】(2000年12月13日の日誌) 1975年に海運王と呼ばれた父親のアリストテレス・オナシスが死ぬと、クリスティーナは3000億円ともいわれる遺産を引き継ぐ。しかし結婚には恵まれずに離婚を繰り返し、1988年に心臓発作で37歳の若さで他界する。離婚した夫の間にできた三歳のアシーナが遺産3600億円の相続人となるが、別れた夫ティエリーが親権を得てアシーナを育て、現在アシーナは18歳になったわけだ。しかしその莫大な遺産相続人ゆえに実父を含めた遺産争いが絶えない。【参照・オナシス家系図オナシス家写真
 子供としては世界一の金持ちとして育ってきたアシーナの本名はアティナ・オナシス=ルーセル(Athina Onassis-Roussel)という。離婚した実の父親はティエリー・ルーセル(Thierry Roussel)、フランスの巨大製薬会社「ルーセル・ユクラフ」の持ち主である。アシーナの祖父であるところのアリストテレス・オナシス(Aristotle Onassis)の豪華パーティには、先月25日に死去が伝えられた自動車王ジョバンニ・アニェリや石油王ゲッティーなど世界的な富豪が招待されてきた。その海運王オナシスの前妻にして、莫大な遺産相続人アシーナの祖母アシーナ・リバノス(Athina Livanos)の実家は、ギリシャ船主ニアルコス(Stavros Niarchos)と姻戚関係にあり、そのニアルコスの妻の名をCharlotte Fordという。あの自動車王ヘンリー・フォード(Henry Ford)の曾孫であった。さらに海運王と別れた後のアシーナ・リバノスの再婚相手John S-Churchillの実家は、イギリス首相ウィンストン・チャーチル(Winston S-Churchill)を輩出した名門チャーチル家だった。ここまで閨閥が大財閥で占められれば、その同族として我らがロスチャイルド家が登場しても不思議はない。それまで辿りつくまでの系図も書きたいが、時間がかかるので後に譲りたい。
 ロンドンのAkemi嬢から、引用記事の「アティナさんは父親などとともにスイスに住んでおり」はスウェーデンの間違いではないか?との指摘を受けた。イギリスの各マスコミはスウェーデン在で一致しているそうだ。日本のマスコミも事実確認をしてから報道してもらいたいものだ。ここで海運王オナシスのパーティ招待客筆頭に自動車王アニェリがいたことが想起される。スウェーデンでは有名なベアリング・メーカー「SKF」の重役椅子には二人の重要人物が座っていた。スウェーデン産業界の半分以上を支配するといわれるヴァーレンベリ一族のペーター・ヴァーレンベリ(Peter Wallenberg)と、もう一人はお馴染み「フィアット社」会長ジョバンニ・アニェリである。戦車や航空機はもとより、特に自動車業界では必要不可欠な、ベアリング製造の大手SKFから分離したのがヴォルヴォ自動車である。ヴォルヴォ自動車はノルウェーの「ノーベル産業」と共に「ノーベル・プラスト」を維持しているが、同時に「ノーベル財団」理事がSKF支配者ペーター・ヴァーレンベリであった。そのSKF幹部にイタリアの「フィアット社」会長アニェリがいるのである。海運王オナシスの遺産相続人アシーナがスウェーデンでどのような守られ方をしているか、容易に想像できるというものだ。ちなみにここでは彼女Athinaを「アシーナ」としているが、アシナ、アテナとも呼べるようだ。愛称は「ティナ」、これより一般的になっている「アティナ」に統一したい。Akemiさんからは身近で意外な情報が入ってくる。昨日書いたオナシスと元日本臓器製薬会長の故小西甚右衛門さんの遺産関連でも、その後継者・小西隆作氏とロンドンで食事を共にされたことがあったという。不定期ながらロンドンからの便りを寄せてくれるというので楽しみである。
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