03/01/25 (土)
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フィアット名誉会長のジョバンニ・アニエリさん死去
 ジョバンニ・アニエリさん(イタリア最大の企業グループ、フィアット名誉会長)は病気のため、北イタリアのトリノの自宅で死去、81歳。24日、家族が死亡を明らかにしたが、死亡日時や病名は不明。昨年、前立腺がん治療のため渡米していた。祖父が1899年に創業したフィアットを66年から30年にわたって率いた。アルファロメオ、フェラーリなど高級車メーカーの買収や、航空、通信業界などへの進出を通じ、同族経営の会社を、従業員30万人の世界的な企業グループに育てた。引退後、フィアットが経営難で株式の一部を米ゼネラル・モーターズに売却した際、創業者一族として抵抗を示すなど、影響力を保った。
フランス王室 ドイツ王室 イギリス王室
ブルボン家 Varginia Bourbon Marella Caracciolo
フィアット創業者 兄、死去
アニェリ家 Giovanni Agnelli Edoardo Agnelli Giovanni Agnelli
Umberto Agnelli
スペイン王室
Allegra Caracciolo
カラッチオロ家
Maria Caracciolo
鉄道王
ロスチャイルド家 James Rothschild Eric Rothschild
 上の系図を見ればアニェリ家とは何者かほぼ分かるだろう。欧州王族と世界的な財閥ロスチャイルド家の血流を持つという意味がどんなものか・・・グローバル化の加速が貧富の格差をより拡大しつつある現在、彼ら支配階級の存在が無意味であろう筈がないのだと。

 死去したジョバンニ・アニェリは観光会社「地中海クラブ」の重役でもあった。わずか重役10人で構成されるこの会社の実態はフリーメイソンの巣窟と云われ、本店はフランスにありながら実権は地中海に突き出すイタリアの支店にある。アニェリ家とは二重に姻戚関係にある出版界の支配者カラッチオロ家は、カルヴィ頭取が救いを求めた一族であった。【参照】カルヴィ頭取の死(2002年5月15日の日誌) カルヴィが頭取をしていたアンブロシアーノ銀行の親会社バンカ・ナツィエナーレ・デル・ラヴォロ(国立労働銀行)は、アンブロシアーノ銀行に湯水のように資金を注入しながら、一方ではイラクのフセイン大統領にも秘密裡に莫大な融資を続けていた。第二次大戦中には兵器メーカーでもあったアニェリ家のフィアット社を思い出させてくれる。そのフィアット社は西ドイツに原子炉も納入していることから、背後にアニェリ家の華麗なる閨閥の影響を連想してもそれほど間違ってはいまい。ジョバンニ・アニェリが会長の特殊会社IFI(Istituto Finanziario Industriale=工業金融社)は、フェラーリ、アルファ・ロメロなど自動車産業界を傘下におさめているから、これらイタリアを代表する自動車メーカーは全てフィアット社が支配していると云っても過言ではないはずだ。そのイタリア自動車業界を管理しているIRI(産業復興公社)はジョバンニの弟ウンベルトが副総裁しているが、IRIと密接な親交のあるスウェーデンのヴァーレンベリ家(ノーベル財閥)を考えるときに想起されるのがハンブローズ銀行である。ハンブローズ銀行もイタリアとスウェーデンを拠点としているからだ。バチカン銀行と太いパイプでつながるこの銀行は、同時にシシリー銀行を子会社とするイタリア大手トリノ・サン・パオロ銀行と共に、ロスチャイルド家の支配下に置かれている。そのシシリー銀行と関係の深いカラッチオロ家と、アニェリ家の統帥ジョバンニ・アニェリの葬儀列席者に華麗なる彼らの閨閥を想像している。
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