昨日はイタリアのバンカ・ナツィエナーレ・デル・ラヴォロ(国立労働銀行)がイラクのフセイン大統領に不正融資をしていたことを書いたが、イラクのクウェート侵攻の前年、この国営銀行は16億ドルもの資金をフセイン大統領に流していた。その重役椅子に座っていたのがピーター・ソーニークロフトという英国紳士で、彼はイギリスにおいて大蔵大臣と国防大臣をつとめた大物でもあった。そのソーニークロフトと親交の厚かった仲間がロスチャイルド家直系のゴールド・スミスで、彼は今回死去したジョバンニ・アニェリのパートナーでもある。ピーター・ソーニークロフトとは何者であろうか?実はソーニークロフト(Thornycroft)家と有名なアヘン王サッスーン(Sassoon)家とは同族であった。サッスーン家とロスチャイルド家は姻戚関係にあるから、ピーター・ソーニークロフトもまた彼らと同族ということになる。同じ一族のアンドリュー・ウィアーは第二次大戦においての軍需大臣として、さらに同族のウィリアム・ウィアーが航空大臣でもあった。アンドリューは穀物から造船業界を動かす経済界の大物でもあり、そのウィアー家と結婚したソーニークロフト家からは、二代に渡って海軍造船研究所の副所長を輩出している。一方、ロスチャイルド家とサッスーン家が輩出したフィリップ・サッスーンはイギリス空軍のナンバー2に就任すると、1927年のチャールズ・リンドバークの大西洋横断飛行達成の記念式典を祝った。(リンドバークの名はオルドリッチ法案に反対した議員として記憶にあるが、その子孫であるところのチャールズ・リンドバークは権力者に利用されてつくられた英雄であったようだ) 第二次大戦の準備が着々と進められていく中、彼ら同族における支配階級の果たすべき役割も大きいものがあった。以下はその証明としての系図である。
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軍需大臣 |
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ウィアー家 |
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Andrew Weir |
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Andrew Weir |
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Andrew Weir |
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海軍造船研究所 |
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海軍造船研究所 |
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John Thornycroft |
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John T |
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John T |
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Jill T |
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ソーニークロフト家 |
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彫刻家 |
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潜水艦兵器設計 |
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Hamo Thornycroft |
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Oliver T |
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Theresa Thornycroft |
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詩人 |
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Siegfried sassoon |
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Alfred sassoon |
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サッスーン家 |
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Edward sassoon |
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空軍次官 |
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Philip sassoon |
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ロスチャイルド家 |
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Aline Rothschild |
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