イスラエルVSパレスチナ
2002/8/13レバノンで武装組織とパレスチナ人勢力が衝突、9人死傷
[アインエルヒルウェー(レバノン) 13日 ロイター] レバノン最大のパレスチナ難民キャンプで、レバノン人イスラム武装組織が、パレスチナ解放機構内の最大組織「ファタハ」の拠点を襲撃し、2人が死亡、7人が負傷した。
現場は南部の港湾都市シドン近郊にある、アインエルヒルウェー難民キャンプ。同キャンプでは先月から、レバノン人イスラム武装勢力と、ファタハなどパレスチナ人勢力の衝突が発生し、緊張が高まっていた。
治安当局によると、犯行を行ったイスラム武装組織は、自動小銃を乱射し、また、手りゅう弾を投げるなどしてファタハの拠点を攻撃し、ファタハのメンバー1人を殺害した。
ファタハ側はこれに応戦し、イスラム武装組織のメンバー1人が死亡したという。
ファタハは、パレスチナ自治政府のアラファト議長の支持基盤。(ロイター)テロ犯家族を追放、イスラエル軍事裁判所が承認
【エルサレム13日=当間敏雄】イスラエルの軍事裁判所は12日、パレスチナ過激派でテロ実行犯の家族3人を、ヨルダン川西岸からガザ地区へ追放することを承認した。
イスラエル・テレビが伝えたもので、実施されれば一昨年秋に衝突が始まって以来初めて。テロ抑止効果を狙った家族への“懲罰措置”だが、パレスチナ側は和平再生への動きを破壊するものと反発している。
3人はイスラエルでの自爆テロ首謀者とされる過激派メンバーの兄弟らで、いずれも計画に直接関与したとの理由で軍が今月1日、追放を決定、3人が軍事裁判所に異議を申し立てていた。3人は最高裁に訴え、争う構えだ。
イスラエル政府は先月31日の治安閣議で、テロ抑止のため、テロ犯の家族に対しても「懲罰措置」を取ることを決定した。軍は西岸で過去にテロを実行したテロ犯の家族の自宅を次々と破壊してきており、家族のガザ追放はこれに次ぐもの。西岸・ガザ間の移動はイスラエルの許可無しには不可能で、ガザ追放は国外追放にも匹敵する。(読売新聞)
ハマス、イスラエル領内での攻撃を継続する意向示す
[ガザ 12日 ロイター] パレスチナの13に及ぶ各勢力が新たな指導部の構築に向けて行った協議のなかで、イスラム教原理主義組織ハマスは、イスラエル領内での攻撃を継続する意向を示した。
パレスチナの消息筋によると、ガザでの協議では共同宣言の草案が議論された。
ただ、穏健派はイスラエルの民間人に対する攻撃終結を呼びかける文言を含めるよう提案したが、ハマスなど民間人攻撃を遂行する武装組織がこれを拒否。
ハマスの最高指導者であるヤシン師は、ガザ市の自宅でロイター通信に対し、「ここで私を攻撃した兵士を、イスラエルの地で攻撃しなければならない」と述べた。
現在、交渉されている共同宣言の草案には、「抵抗運動は、占領と入植活動に反対する正当な権利」、「パレスチナの目標を達成する手段としての政治的な努力」などの文言が含まれているという。(ロイター)サウジ皇太子、ヨルダン国王と中東情勢について会談
[ドバイ 12日 ロイター] 国営サウジ通信(SPA)は、アブドラ皇太子がヨルダンのアブドラ国王と会談し、イスラエルとパレスチナの紛争をはじめ中東情勢について意見を交換したと報じた。
このなかで、「パレスチナ住民に対する殺りくや包囲、破壊工作をはじめ、中東情勢について意見を交換した」と伝えた。
SPAは、米国がイラクに対して軍事攻撃を開始する可能性について、両首脳が協議したのか、という点については言及していない。(ロイター)