イスラエルVSパレスチナ
2002/8/9シャロン首相の支持率、先月より9ポイント下落
[エルサレム 9日 ロイター] 今週パレスチナ武装勢力による一連の自爆テロで13人が死亡したイスラエルで、シャロン首相の支持率が先月より9ポイント下落していることが世論調査で明らかになった。
イディオト・アハロノト紙が掲載した調査結果によると、同首相を支持するとした回答者は、先月の66%から57%に減少。全く信頼していないと回答したのは37%で、先月の32%から増加。指導力不足と回答したのは、先月の27%に比べて37%だった。
同紙は、支持率下落はパレスチナ側との衝突終結の兆しがないとの見方が国民の間に広まっているためで、状況が改善されなければさらに下落すると警告した。(ロイター)
自治政府閣僚「議長退陣」に応じず
【ワシントン8日=永田和男】パウエル米国務長官は8日、国務省でパレスチナ自治政府のエレカト地方行政相ら3閣僚と会談し、自治政府改革や治安問題について協議した。パウエル長官は会談後、記者団に「3閣僚との協議は数日間続く。特に治安面での具体的な行動計画策定を期待している」と述べ、今後さらに突っ込んだ話し合いを行う考えを示した。ブッシュ大統領が6月にアラファト自治政府議長に代わる新指導部発足を求めてから、米政府と自治政府の高官協議が行われるのは初めて。
一方、エレカト地方行政相は記者団に、「アラファト議長はパレスチナ住民に選ばれた指導者である」と述べ、ブッシュ大統領の議長退陣要求には従えないとの考えを示した。
自爆テロ阻止のため注目される治安警察改革問題ではテネット中央情報局(CIA)長官とヤヒヤ内相の協議が10日に行われる。(読売新聞)<中東和平>パレスチナ3閣僚が米大統領補佐官らと会談
【ワシントン中島哲夫】訪米中のパレスチナ自治政府のエラカト地方行政相ら3閣僚が8日、ワシントンで、米政府のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)、パウエル国務長官と相次いで会談した。ブッシュ大統領が6月24日に発表した中東和平構想で自治政府指導部刷新を求めて以来、これだけレベルの高い米・パレスチナ会談が行われたのは初めて。根本的な対立を内包しつつ、双方とも政治的妥協の道を探ろうとしている。
パウエル長官は会談後の記者会見で、中東和平推進のため可能な限りを尽くすというブッシュ大統領の約束を改めて伝えたと説明。長官はまた、3閣僚が今後2、3日間、米政府との協議を続け、パレスチナ側の治安問題などに関する措置の開始に合意するだろうとの期待を表明した。
一方、会見に同席したエラカト地方行政相は、ブッシュ政権が要求している自治政府の改革について「パレスチナ人の意思によって、何者にも指図されずに」行われるべきものだと指摘した。また同相は、米政府が事実上、アラファト議長排除を意図していることを踏まえ、記者団に対し「われわれは議長の委任を受けた代表団だ」「議長は選挙で選ばれた指導者だ」などと語り、議長排除に応じない姿勢を強調した。
パレスチナ側の3閣僚にはヤヒヤ内相、マスリ経済相が含まれ、米中央情報局(CIA)のテネット長官とも会談する予定で、テロ防止に関連する自治政府と米側の協議がまとまる可能性がある。(毎日新聞)
イスラエル、逮捕した外国人運動家9人を国外追放へ
[エルサレム 8日 ロイター] イスラエル警察は、ヨルダン川西岸の都市で、イスラエル軍の外出禁止令に対する抗議活動を行っていた外国人活動家9人を逮捕したことを明らかにし、少なくともその一部を国外追放処分にする意向を示した。
警察の報道官は「(ヨルダン川西岸)ハワラ近辺で9人の外国人を逮捕した。内務省が、国外追放命令を準備している」と述べた。
イスラエル軍の報道官によると、逮捕された外国人は、その他の参加者とともに、ナブルス近郊のハワラへの道路を封鎖して抗議運動を行っており、解散を拒んだため、排除命令を受けた軍部隊と衝突した。
逮捕された9人は、米国人3人、フランス人5人、アイルランド人1人だった、という。(ロイター)