イスラエルVSパレスチナ
2002/8/7パレスチナ、イスラエルの部分撤退案を暫定承認
[ラマラ(ヨルダン川西岸) 7日 ロイター] パレスチナ自治政府は、同自治区を占領しているイスラエル軍の部分撤退をめぐるイスラエル案受け入れを暫定的に承認した。
イスラエルはパレスチナがイスラム過激派によるテロを抑止することを条件に、占領地から同軍を一部撤退させる案を提示。
しかし閣議後、自治政府のシャース国際協力相は議論の余地が残されていることを強調した。
イスラエルとパレスチナの政府高官は前日に続き、この日も協議を行うという。(ロイター)米国務長官、パレスチナ3閣僚らと8日から会談へ
【ワシントン6日=永田和男】米国務省のリーカー副報道官は6日、パウエル国務長官がパレスチナ自治政府の3閣僚を含む代表団と8、9の両日、ワシントンで会談すると発表した。ブッシュ大統領が6月の演説でアラファト自治政府議長の退陣を求める考えを表明して以降、米政府と自治政府の間では初の閣僚級接触となる。
3閣僚はアブデルラザク・ヤヒヤ内相、マヘル・アル・マスリ経済貿易産業相、サエブ・エレカト地方行政相。ブッシュ大統領は6月の演説で、パレスチナ国家樹立を支持する前提条件として自治政府の改革を求めており、今後はアラファト議長を避けて自治政府の閣僚らと直接、改革問題を協議していく方針だ。
副報道官は、自爆テロ抑止に向けた治安警察改革問題が主要議題になるとの見通しを示した。(読売新聞)<中東情勢>イスラエル軍がガザ北部などに戦車部隊で侵攻
【エルサレム海保真人】イスラエル軍は7日未明、ガザ北部のパレスチナ自治区ベイト・ラヒヤなどに戦車部隊で侵攻した。テロ基盤の掃討が目的の軍事作戦を本格化させた動きとみられる。
ガザからの情報によれば、軍部隊は約50台の戦車とともにベイト・ラヒヤに侵攻し、民家に一軒一軒押し入り、テロ容疑者や武器を捜索した。ベイト・ラヒヤに隣接するジャバリヤ難民キャンプも包囲した模様だ。戦車は発砲し、一部パレスチナ人との間で銃撃戦が展開されたとの情報もある。
ガザ北部にはイスラム原理主義組織「ハマス」や武装集団の拠点が多くあるとされ、イスラエル軍はこれまでにも再三、侵攻した。今回は先月末以来の爆弾テロ事件を受け、大勢の活動家を逮捕したい方針とみられる。
イスラエルのベンエリエゼル国防相は5日夜、パレスチナ自治政府のヤヒヤ内相らと会談し、自治政府治安当局のテロ抑止を条件にガザ地区などから軍を段階的に撤退させる案を提示したが、自治政府側はアラファト議長が軟禁状態にあるヨルダン川西岸ラマラからの撤退優先を要求、会談は物別れに終わったとされる。このためイスラエルはあえて強硬手段に踏み切ったとの見方もある。(毎日新聞)