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【トピック】
シン比枢機卿死去 マルコス大統領退陣の立役者

 【シンガポール=藤本欣也】フィリピンのカトリック教会最高指導者で、同国の民主化に貢献したハイメ・シン枢機卿が二十一日早朝、多臓器不全のため、マニラ首都圏の病院で死去した。七十六歳だった。
 カトリック教徒が国民の八割を超えるフィリピンでは、シン枢機卿の発言が政局に与える影響は大きい。一九八六年のマルコス大統領退陣のときの“立役者”となり、二〇〇一年のエストラダ政権崩壊でも、国民の声を代弁して政治の刷新に影響力を与えた。
 アロヨ政権を支える土台となった枢機卿は、〇三年十一月にマニラ大司教の職を引退したが、引き継ぎ式典にはアロヨ大統領やアキノ元大統領ら多数が出席し、フィリピン政治の刷新に貢献した枢機卿の功績をたたえた。引退後は腎臓病や糖尿病などを患い、入退院を繰り返していた。
 シン枢機卿は一九二八年八月生まれ。五四年に司祭となり、七四年にマニラ大司教に就任。七六年に今年四月に死去したローマ法王ヨハネ・パウロ二世から枢機卿に任命された。
≪アロヨ政権 最大の試練≫
 マルコス政権崩壊の立役者としてフィリピン政治に大きな影響力をもっていたシン枢機卿の死は、アロヨ大統領にとって政権を支える大きな後ろ盾を失ったことを意味する。肉親の汚職疑惑などで支持率が低迷する同大統領は二〇〇一年の政権発足以来、最大の試練を迎えた。
 国民の八割以上がカトリック教徒であるフィリピンにおいてカトリック教会の影響力はもともと大きい。一九八六年のマルコス政権崩壊をもたらした国民の反政府デモ、「ピープル・パワー」を主導したのがシン枢機卿だっただけに、フィリピンの民主主義のシンボルともいえる存在で、同国の“政界における最大の実力者”でもあった。
 アロヨ政権は現在、違法賭博をめぐる肉親の汚職疑惑に加え、昨年の大統領選における自身の不正疑惑が持ち上がり、26%という過去最低の支持率にあえいでいる。
 シン枢機卿はエストラダ前政権末期においても、政治腐敗打破を国民に呼びかけ、前政権の退陣とアロヨ政権の発足を実現させたリーダーであった。現在、カトリック教会はアロヨ大統領の疑惑を厳しく批判しており、シン枢機卿を追悼する国民の動きが反政府デモに発展しかねないだけに、アロヨ政権は難しい立場に置かれている。(藤本欣也)
(産経新聞)



Jaime Sin枢機卿
【私的めもらんだむ】
「日本の自殺者が7年通じて年間3万人を越しました。先進国諸国ではこんな国はありません。この国では働き盛りの男の人たちが自分の大切な命を失っていってます。男らしさを求められて、日本では『男なんだから』と子供の内から育ってきます。女性は『女らしさ』というプレッシャー、男性は『男らしさ』というプレッシャーを与える、もう、長男だから、男なんだからという束縛から離れて、疲れたときは無理せず、肩の力を抜いて『頑張れよ』と云われても時には頑張らない勇気を持つことも大切なんではないか。この国がもっと生きやすい国、みんなが明るく楽しく生きられる国になってくれることを祈ってます」
---諏訪中央病院医師、鎌田實「男らしさが命を奪う」より抜粋

 んなこと云われても、頑張らない勇気が結果的に生活苦をもたらすんだよね。私のような極貧生活がいい見本だ。経済効率による過度のノルマに、上司に抗議したらリストラされ、あげくはホームレスになったという人もいる。この日本の会社の精神構造を変えない限り無理だよなぁ。つい数日前に私も監督に文句垂れたりしたから、明日は我が身ということでより身近に感じている。それでも頑張って命を削るよりマシかも知れない。命より優先する会社を肯定してしまうことの無意味を考えるべき。生きてこそ「生きてりゃ何とかなるさ」も云えるんだね。

19時
 シン枢機卿の訃報に駆けつけた一人にコラソン・アキノ元大統領がいた。夫の暗殺後、彼女は大統領候補として陰ながらシン枢機卿の支援を受けている。シン枢機卿のアキノ夫人大統領支持確約は、フィリピン国民の心を完全に掴み、かつ圧倒的勝利をもって彼女を大統領の高みへと押し上げたことは間違いない。明日はそんなことを図解してみたい。

 ブサイクがようやく餌を食べ始めた。もう大丈夫だろう。私の後を付いて回るのには閉口している。

【視聴予定】
19時
30 クローズアップ現代 100円野菜で主婦の心をつかめ〜少子化時代のコンビニ新戦略〜
---NHK総合テレビ

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