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コンクラーベ2005-有力候補13人
【私的めもらんだむ】 奥山くんの最初の本「ガン漂流31歳」から・・・
この日記はそういう自分の内面に目を向けた感動系の闘病記とは全く逆。自分の内面、感情、「助かりたい」とか「死にたくない」とかそういったものは全部突き放し、可能な限り削除した上で書いている。
一見、赤裸々な生の声がつづられているように見えるかもしれないけれど、それは赤裸々に見えるように書いているから。シロウトには生演奏に聞こえてしまう曲もすべてサンプリングとして打ち込みで作られていたりとか。実際にはサンプリングした後、リサイズ、ピッチコントロールされ、ある場合はワザとサンプリングレートを下げて音を汚して使っている。素材をそのまま使っているのではない。 〜中略〜
怒り、絶望、恐怖、悲しみ、そういう要素は全部俺一人だけで楽しむためにとっておく。勿体無くて、誰とも分かち合いたくない。読者には悪いけど、全部俺一人だけの領域。
その奥山くんが死ぬ間際に「死にたくないな」という最後のメッセージを残し・・・そして死んだ。彼の残したこの言葉が何度も私の頭の中でリピートする。彼のこの自己矛盾的葛藤は、結果的に読者の心に感動を呼び覚まし、午前4時現在286もの読者の反響となり、現在進行形で今も投稿が後を断たない。今のところ彼の死亡は17日夜ということしか伝えられていない。最後のメッセージは16日午後9時32分に書かれたことになっている。様態が急変するまでの1日間で、彼は携帯に「死にたくないな。書店で会いたい。本屋でセットで買ってくれ。」という三行の文字を打ち込んだことになる。その本にかける直向な彼の心が、これも現在進行形で遺作「VP」の驚異的な売上げとなっているようだ。
彼を知ってから1年余、殆ど欠かさず彼の掲示板やHPを読んできた私としては、彼の生きる息遣いを聴いてきたようなところがある。急に襲われた目眩と共に彼の死を知った昨夜、私も他人事ではない間近な自分の死を実感していた。不謹慎にも安ワインをあおりながら・・・彼のあの三行の最後のメッセージは別人が書いたものではないか?・・・などというこれまた不謹慎な妄想に囚われ、酔っていた。それというのも彼のあまりにもカッコ良過ぎるネタミゆえのことだろうと、自己分析している。夜明けを前にして猫が遠くで鳴いている。もはや地球の朝を迎えることはなくなった彼とは別に、私にとっては朝日に生活苦がダブって見えるような自分の朝でしかない。地球を離れて宇宙に解放される奥山くんの心象風景が、薄れゆくワインの酔いと共に浮かんでは消える。
10時
いくぶん目眩も収まってきた。いつもは真っ先に猫に餌を与えるのだが、今朝は血圧が落ち着くまで休んでいた。朝、妹がやってきたが、安静にしている私を見て安心して帰って行った。自宅内オスの子猫2匹、すっかり大きくなって鳴き喚いている。これがけっこう神経にさわる。目眩の要因は、この猫によるところが大きいと思われた。工場では私を察知した15匹の猫たちが一斉に鳴く。したがって仕事に集中できない。時に猫が脱走し、そのたびに仕事を中断して追いかけるはめになる。昨日も2回脱走した。ために足の痛みが再発、仕事を終えると同時にアルコール摂取で痛みを抑えるという日々・・・こんな中でバチカンなどのことに空想を巡らしている。今、そろそろ動き出そうとしたが、少し目眩が残っているようだ。今日は手早く仕事を仕上げて、堤防で休もうと思っている。デジカメで野草を撮り、お握りを頬張ってワインを飲み、仰向けになって青空をあおぐ。明日の日誌は動画にしたい。
【視聴予定】 21時
15 プロジェクトX「焼け跡の家族工場・世界へ」 挑戦ハイテク印刷機▽操業停止・命の融資
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