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【トピック】
死者7万人超す恐れ 被災者数百万人に スマトラ沖地震

 インドネシア・スマトラ沖地震・津波の死者は、国際赤十字社の集計で約2万4000人になった。被災者は数百万人に及ぶとみられる。死者はインドネシアだけで2万5000人に達する恐れがある。3万人が行方不明との情報もあるインド領アンダマン・ニコバル諸島の状況と合わせると、地震・津波による死者は7万人を超える恐れも出てきた。

 被災地の捜索の本格化とともに、犠牲者数が急増の兆しをみせている。インドネシアのカラ副大統領は27日夜、「正確なデータはないが、(インドネシアだけで)2万1000〜2万5000人が死亡した」との見通しを明らかにした。スマトラ島北部の被災地メダンを視察後、地元メディアに語った。政府はこれまで約5000人としてきたが、震源地に近い遠隔のナングロアチェ州の実態が次第に判明してきた。

 3万人の行方不明が伝えられているインド領アンダマン・ニコバル諸島では、地元行政官が「五つの村が流された。島にある空軍基地も被害に遭い、兵士や家族が死亡した。何万人もの行方が分からない」と話す。インド政府は海軍を「戦時体制」におき、25の軍艦や軍用機で医療品や救助隊を被災地に運ぶ予定だ。

 アフリカでも、新たにタンザニアで「少なくとも10人が死亡した」(警察当局)という。ソマリア暫定政府の報道官は、「沿岸部全域で大きな被害が出た。死者が数百人にのぼるおそれもある」とした。同国には91年から中央政府が無く、発足したばかりの暫定政府も隣国ケニアで活動している。被災者の救済機関もないことから、暫定政府は国際的な緊急支援を強く要請中だ。

 一方、国際赤十字社・赤新月社連盟は27日夕、各国赤十字などの調べを集計し、インド洋沿岸諸国を襲った地震・津波による死者が2万3700人に達したと明らかにした。スリランカ1万2000人インド6000人インドネシア4700人タイ840人など。行方不明者は約5000人という。このほかスリランカでは家を失った人が20万人、避難者が100万人以上にのぼる。被災者の総計で正確な数は不明だが、数百万人に達することもあるとみられる。


国際赤十字社
International Committee of the Red Cross
わが子を失った親の哀しみはいかほどか
いずれもインド


【私的めもらんだむ】
9時
 今回のスマトラ沖地震の犠牲者はさらに増加拡大する様相だ。遺体集積場での身元確認は困難を極め、腐食が始まって異臭が漂ってきているという。それによる伝染病での二次災害を防止するため、各地で身元が分からないままブルドーザーで遺体をまとめて埋葬されている。病院では組織体の一部を保管、後のDNA鑑定による身元確認に備えているところもある。
 日本では、10月23日の中越地震でも周辺の原発は稼動し続けていたが、スマトラ沖のような大規模な津波が発生した場合はそれが取り返しのつかない二次災害を招くことが懸念される。海岸線に囲まれたような日本に津波が押し寄せれば、その海岸線に密集して建てられている原発群の大打撃は避けられない。津波が引いたときには炉心を冷やす冷却水が無くなり、炉心が空焚きになるのだ。大地震においてもビクともしなかったとする原発も、津波にだけは耐えられようもないだろう。日本はスマトラ沖地震を教訓に、今からでも原発放射能漏れを視野に置いた津波ハザードマップを即刻作成すべきだ。
 以下の写真は、インドネシアにおける遺体埋葬の様子。


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