-03/03/18 (火)-
Akemiのロンドン便り
「人間の盾」の米国人死亡
 ガザでイスラエル軍
03/03/16-生前のレイチェル・コリーさん(Rachel Corrie)23歳 03/03/16-ラファ(Rafah)難民キャンプで轢かれた直後のコリーさん
「人間の盾」の米国人死亡 ガザでイスラエル軍
 【エルサレム16日共同】パレスチナ自治区ガザ市からの情報によると、ガザ地区南部の自治区ラファ難民キャンプで16日、イスラエル軍の民家破壊を阻止する「人間の盾」の活動をしていた米国人女性が同軍のブルドーザーにひかれ、死亡した。女性はパレスチナ支援団体「国際連帯運動」(ISM)のメンバーで、米ワシントン州出身のレイチェル・コリーさん(23)。国際連帯運動はヨルダン川西岸やガザで、パレスチナ人民家に泊まり込んで家屋破壊を阻止したり、戦車の行く手を阻んだりする非暴力の抵抗運動を続けているが、死者が出たのは初めて。活動には日本人もたびたび参加している。コリーさんは計8人で現場付近で活動していたが、地面に横たわってブルドーザーを止めようとし、そのままひかれたという。(共同通信)

 「ハンカチを振って制止の合図を送った」とか「いや、彼女は自らキャタビラの下に身を投げた」とかの論争が起きているが・・・ここでの事実関係はどうでもいい。確かなこと、彼女は死んだ、殺された、イスラエル兵に、イスラエルという国家に、戦争を遂行する指導者に、戦争を容認する人々に、その心に・・・殺されたのだと。23歳の若い命を踏みにじったブルドーザーは、戦争そのものの象徴として、彼女はその戦争を制止しようとして殺されたのだと・・・云おう。悲痛な心のうちに叫ぼう「No War!」。戦争が終わらないうちは決して涙も乾くことがないのだと、今日から涙を拭くことはやめよう。パレスチナの大地に染み込んだ彼女の血も決して乾くことはないのだ。戦争にほくそえむ為政者たちよ。いま、おまえの顔面には彼女の乾かぬ赤い血が滴り落ちた。それは拭けども決して消えぬ戦争という呪いの印だ。見よ、戦争を引きずってきたおまえの足元に連綿とつづく血の滴りを・・・今日という雲ひとつない青空と春の陽射しにも暖まらない心、季節の春はやってきても偽りの平和に人間の春は遠ざかっていくばかり。人間の盾となって戦争を拒もうとした一人の女性が殺された日のこと、316のその日を私は忘れない。
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