02/08/27 (火)
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王様御一行がやってきた 経済効果100億円?スペイン
 スペインの地中海岸の保養地マルベリャ近郊のプエルトバヌス村に、サウジアラビアのファハド国王がバカンスに訪れた。付き人ら3000人が600台のベンツを連ねて別荘入り。宝石や貴金属を買いあさり、多額のチップをばらまいている。経済効果は100億円以上とみられ、地元は喜びにわいている。
 国王は14日に到着し、現地の報道では1カ月前後滞在する予定。別荘は米ホワイトハウスを模した20ヘクタールの宮殿で、76年以来、国王が滞在したのは4回だけ。99年夏に約2カ月いた時には「1回に1500ユーロ(約18万円)のチップを渡した」「海岸のジェットスキーをすべて借り上げた」など豪快なエピソードを残し、経済効果は7210万ユーロ(約85億円)と試算された。 昨秋の同時多発テロ以来、観光客が減った村にとっては思わぬ福の神。国王はすでに病院に多額の寄付をして施設を充実させたほか、携帯電話を500台借り上げたり、毎日1500ユーロ分の花を注文したり。村に落とす金は1日当たり500万ユーロと見積もられ、滞在に伴う短期雇用も4千人に達しそうだ。 働き口を期待する人々は連日別荘前に列をつくっている。多くはモロッコなどからやってきた貧しい移民で、国王と同じアラブ人のイスラム教徒。アラブ世界の富の偏りぶりを浮かび上がらせている。 マドリード発行のエルムンド紙は「国王らの警備に当たっている警察官ら50人の収入が急増した」と伝えた。「非番の警察官を国王側が勝手に雇い上げている」とも取りざたされ、内務省が調査している。【地図マルベリャ、日本語英語(スペイン南端、下の方にあります)】

 サウジの王室については16日の日誌で少し触れた。健康状態が悪化しているというファハド国王だが、初代国王イブン・サウドはその妻ハッサ・アル・スデイリ(現ファハド国王の母)と共にスデイリ家の血脈にある。イブン・サウドの母親サラ・スデイリからすれば、息子イブン・サウドの妻は姪にあたる。ちと複雑なので系図を抜き書きしてみる。
Abd ar-Rahman al Saud
アハマッド・スデイリ サラ・スデイリ イブン・サウド国王 ファハド国王
Ahmad al Sudairi Sara al Sudairi Abd al-Aziz al Saud Fahd al Saud
ハッサ・スデイリ
Ahmad al Sudairi Hassa al Sudairi

Addul Aziz al Saud
イブン・サウド国王
1880-1953
1932-1953在位
Abdullah Abdul Aziz
アブドラ皇太子
1923-
Fahd Abdul Aziz
ファハド国王
1921-
1982-在位
Faisal Abdul Aziz
ファイサル国王
1904-1975
1964-1975在位
1975年暗殺
Khalid Abdul Aziz
ハリド国王
1912-1982
1975-1882在位
Sultan Abdul Aziz
スルタン皇太子
1951-


【視聴予定】
■19:30-20:00 NHK総合 クローズアップ現代 急増フロン密輸が止まらない
■22:00-22:45 NHK教育 ETV2002「緑の島は戦場になった(02)見捨てられた人々・サイパン島」 重松清