オランダ皇太子ウィリアムの婚約

【写真左端】オランダ王妃ベアトリックス(Queen Beatrix)はかの世界的な武器商人でもあるところのベルンハルト殿下(Bernhard Lippe-Biesterfeld )の娘、そのベアトリックス王妃の夫が【写真右端】クラウス殿下(クラウス・フォン・アムシェベルク Claus von Amsberg)です。このクラウスは戦時中にナチス国防隊を支援していたことから、ベアトリックスとの結婚式では爆弾が投げつけられて大騒ぎになった。今回婚約したウィリアム皇太子(またはウィレム、ヴィレム Willem-Alexander)【写真左から二番目】にはヨハンとコンスタンティンという二人の弟がいる。婚約相手のマキシマ・ゾレゲッタ嬢【写真左から三番目】(Maxima Zorregiueta)の父が、アルゼンチンのビデラ軍事政権下で農業相を務めていたことから、今回の婚約も国民からはあまり歓迎されていないようだ。ウィリアム皇太子の祖父にあたるベルンハルト殿下については何度も私の日誌に登場したが、ヒトラー・ナチスの兵器調達機関としてのIGファルベンに勤めていたことはあまり知られていないようだ。また彼はヒトラー親衛隊であるところのSSの見習い隊員だったことから、娘婿クラウスがナチス国防隊と関係があったとしても驚くに値しないだろう。何より彼を一躍有名にしたのがロッキード事件での暗躍であり、このベルンハルト・ネットワークの解明が王室の特権という理不尽な理由だけで隠蔽された傾向も否めない。オランダ皇太子の婚約で写真からも嬉しさが伝わってくるようだが、彼ら一族が扱ってきた商品によってどれだけ血が流れてきたか・・・それを考えないで済む特権こそ問題ではないのか。ベルンハルト関連についてはいずれ特集を組んでまとめてみたいと思っている。
参照系図=ベルンハルト殿下〜オランダ王室〜ヘップバーンオラニエ=ナッサウ家のベアトリックス

オランダ皇太子が婚約、相手の父親めぐり反対論も (CNN)2001/03/30

 オランダ・ハーグ -- オランダ王室は30日、ウィリアム・アレクサンダー皇太子(33)と、銀行員のマキシマ・ゾレゲッタさん(29)が正式に婚約したと発表した。2人の婚約をめぐっては、マキシマさんの父親が軍政時代のアルゼンチンで閣僚を務めていたことから、政界の一部に異論もあった。
 2人は2年前から交際し、結婚は確実視されていた。しかし、マキシマさんの父ゾレゲッタ氏は、1976年から81年まで続いたアルゼンチンのビデラ軍事政権下で農業相を務めた経歴があり、政界の一部やマスコミから反対の声が上がっていた。
 王位継承者の結婚には議会承認が必要なため、コック首相ら政府首脳は、婚約に反対する政党関係者らと交渉。ホルヘ・ソレゲッタ氏を来年にも予定されている結婚式に参列させないことなどを条件に、同意を取り付けたとみられる。

「知的で勇気ある女性」
 ベアトリクス女王は「皇太子の結婚を発表できるのは大変うれしい」と述べ、マキシマさんを「知的で現代的、勇気ある女性だ」と称えた。ウィリアム・アレクサンダー皇太子はベアトリクス女王の長男で、即位すればオランダでは4代ぶりの男性の王となる。昨年4月には、日蘭交流400周年記念行事で来日し、長崎などを訪問した。