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2001 12/3 |
12/3 | アフガン南部カンダハルで空港周辺中心に空爆続く 【イスラマバード3日=奥村健一】アフガン・イスラム通信は3日、米軍が2日夜から3日にかけて、アフガニスタン南部カンダハル州の空港周辺などを中心に空爆を続けたと伝えた。 一方、ロイター通信などによると、反タリバンのパシュトゥン人勢力が南北からタリバンの本拠地カンダハルを挟撃する形で徐々に進撃しており、タリバンに対する包囲網は確実に狭まっている。南からはグラガ・シャラザイ元カンダハル州知事が率いる部隊が、北方からはアフガン暫定行政機構の議長(首相)候補でもあるハミド・カルザイ氏の部隊が進攻している。 カンダハルの攻防をめぐっては、反タリバンのパシュトゥン人勢力による支配権明け渡し交渉が断続的に進む中、アラブ人やパキスタン人などのタリバン外国人部隊数百人は、最高指導者オマル師の指示を受けて徹底抗戦の構えを崩していない。(読売新聞) |
オマル師は命尽きるまで戦う=元タリバン政権高官 [カブール 3日 ロイター] アフガニスタンの旧タリバン政権元高官は、タリバンの最高指導者オマル師が、米国やアフガン対抗勢力への投降よりも、タリバン最後の砦カンダハルで最期まで戦うことを選ぶだろう、と述べた。 旧タリバン政権で内務次官を務めたムラー・ハクサル氏はロイター通信に対し、オマル師は戦おうが戦うまいが、米当局に殺されるのは必至だと分かっている、と指摘。 その上で、「米国人に殺されたり牢獄で死亡するくらいなら、戦争で死んだ方がましだと考えるだろう」と述べた。(ロイター) |
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<ここはカブール>外国人に集まる子供たち 機械部品と工具を売る商店が密集しているカブール市内のシャララ通り。記者が訪ねた1日午前(現地時間)、ぼろぼろの服を着た数百人が閉ざされた鉄の門の前に座り込んでいた。 彼らが待っているのは「アラーの贈り物」。アフガニスタン出身の巨富ジャロッブ氏(40)がラマダン(断飾月)期間中に毎日配る食糧袋がすなわち「アラーの贈り物」だ。袋の中には「カブリー」と呼ばれる炒め飯500グラムと細長いパン「パラキ」が入っている。 鉄の門が開く時間は毎日午後2〜4時。しかし未明から人々が列を作る。遅れて列に並んだため何ももらえずに帰る人も数え切れないほど多い。食糧配給を担当しているマジドさん(46)は「ロンドンに住んでいるジャロッブ氏が3年続けてラマダン期間中、毎日2500人分の食糧を無料で提供しているが、人数に比べるとあまりにも不足している」と話した。 この20年間、戦争と内紛が絶えなかった「悲劇の地」アフガニスタン。不足しているのは食糧だけではない。飲み水の事情も同じだ。カブールの上水道の普及率は約25%。残りの住民らは地下水を利用したり、井戸の水を汲んで飲んでいる。 電力事情も悪い。発電所で生産された電気の供給を受ける世帯は全体の30%にすぎず、約20%に上る世帯はガソリンやディーゼルオイルを燃やして発電機を稼働させている。油ランプに依存する人々は早い時間に寝床に就く。 世界食糧計画(WFP)は今年に入り35万人分の食糧をカブールに供給した。食糧支援作業は米国の空爆中もほぼ毎日続いた。しかし約150万人と推定されるカブール市の人口に比べると食糧は大きく不足している。 タリバン政権が後退するにつれ、WFPカブール事務所側はひとまず無制限の配給を決定した。1日から2日間、24万世帯に上るカブールの世帯全体に食糧配給チケットを配り、4日からこの配給チケットを50キロの小麦粉袋と交換するという。 配給を担当するジャイさんは「カブールのすべての住民が食糧不足に苦しんでいると見て、こうした配給計画を立てた」と説明し、「春までは配給が続かなければならないが、支援を継続できるかは分からない」と話した。 世界保健機関(WHO)によると、アフガニスタン人の平均寿命は46歳。人口1000人当たり2075人が5歳以前に死亡し、妊婦10万人当たり1700人が出産時に命を失う。とりわけアフガニスタンでの5歳未満の死亡率はシエラリオネ(1000人当たり315人)とアンゴラ(295人)に続いて世界で3番目に高い。 外国人を見ると手を差し出しながら集まってくるカブールの子どもたち。米軍の空爆の中でも彼らは根強い生命力を見せてくれた。しかし今後もその生命力を続けて発揮できるだろうか。<> 李相彦(イ・サンオン)巡回特派員 < joonny@joongang.co.kr > 2001.12.02 22:11 |
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<アフガン>アルカイダ外国人部隊が徹底抗戦の構え 米国防長官 【ワシントン中井良則】ラムズフェルド米国防長官は2日、米テレビでアフガニスタン南部のカンダハルの状況について「アラブ人など外国人が、降伏しようとするタリバンのアフガニスタン人を殺している。投降して町や生命が助かることを希望しているが、状況は複雑だ」と述べ、テロ組織「アルカイダ」に属する外国人部隊が徹底抗戦の姿勢をとっていることを明らかにした。 同長官は「カンダハルの問題は外部からの兵士だ。ほとんどはアラブ人だが、パキスタン人、中国人やチェチェン人もいる。彼らは戦う決意を固め、手ごわい兵士たちだ。降伏したり逃亡しようとするアフガン人を殺している」と述べた。 一方、カンダハル南東の飛行場を占拠した米海兵隊部隊に同行している米メディアの報道によると、現地の海兵隊報道官は2日、英国、ドイツ、オーストラリアの軍人計5人が同飛行場に到着したことを明らかにした。米軍との連絡にあたるという。 また、パウエル米国務長官は2日のテレビで、ウサマ・ビンラディン氏の居場所について「正確にどこかはわからない。しかし、アフガニスタンの南部か東部にいると信じるべき理由がある。我々の目的を達成するのは時間の問題だ」と楽観論を述べた。(毎日新聞) |
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<アフガン政権協議>国連合意案に基本合意 29人で内閣を構成 アフガンの各派代表者会議は3日、国連が作成した合意書案を参加4派が基本合意した。内閣に相当する暫定行政機構などの暫定政権の各機関を定めるとともに国連派遣の多国籍部隊の受け入れを明記している。現地時間3日夕にも全面合意に達し、各代表が合意書に調印する。暫定行政機構は29人で構成、6カ月を任期とする。(毎日新聞) |
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<アフガン>ジャララバード周辺で空爆続く 多数の市民が犠牲に 【イスラマバード支局】アフガニスタンからの報道によると、米軍は先月30日から2日にかけ、東部ジャララバード周辺で激しい空爆を続けており、一般市民に多数の犠牲者が出ている模様だ。 米軍はジャララバード南部のトラボラ地区にウサマ・ビンラディン氏が潜伏しているとみて、集中的な攻撃を行なっている。周辺を統治している反タリバン勢力当局者によると、1日にはジャララバード南約50キロの三つの村に爆撃があり、少なくとも50人が死亡し、一つの村は全滅したという。米軍は民間施設への誤爆を否定している。 また2日未明にはジャララバード南約25キロの村で少なくとも8人が死亡した。病院には、手足を失った少年や、焼け焦げた男性の遺体などが運び込まれている。(毎日新聞) |
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<テロと国際社会>破たんBCCI人脈 ビンラディン氏が温存 アフガニスタンでの米軍包囲網が狭まる中、ウサマ・ビンラディン氏と「アルカイダ」の活動資金ネットワークの実態が浮かび上がった。麻薬や犯罪資金の大掛かりなマネーロンダリング(資金洗浄)でBCCIの人脈と仕組みが91年の破たん後も機能し、国際的な資金調達・洗浄システムが今回の同時多発テロを支えていた。(毎日新聞) |
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盲目のライオンの世話係アクバルさんは殺されていた アフガニスタンのカブール動物園で、手りゅう弾を投げつけられて盲目になったライオンのマルジョーンを必死に世話して有名だったモハマド・アクバルさん(当時51)が、タリバーンが首都の支配を始めて間もなく、何者かに園内で絞殺されていたことが3日、同僚らの証言でわかった。 アクバルさんは元気で健康そのものだった。だが、97年になって動物園の職員から「心臓病で急死した」と聞いた。今回、動物園を再訪して初めて死の真相がわかった。 タリバーンは事件捜査もせず、犯人は逮捕されていない。だが、同僚たちは、世界中のメディアに取り上げられて人気者になったタジク民族のアクバルさんに何らかの敵意を持った者の犯行と見ている。 いまごろになって同僚らが重い口を開いたのは「タリバーン政権が崩壊したので、もう話しても大丈夫と思った」からだという。タリバーン統治時にはアフガン人が外国人記者に会ったり、話したりすることは厳禁されていた。 マルジョーンは70年代後半に西ドイツから寄贈された。雌のチューチャと2頭で園の人気者だった。しかし、95年春マルジョーンはライオン舎に飛び降りた男にからかわれ、男をかみ殺した。その男の兄が「敵を討つ」としてマルジョーンに手りゅう弾を投げつけ、顔面一面に重傷を負い両目を失明した。 妻のチューチャはその後病死した。しかし、10月から始まった米軍の空爆にも耐えて生き残った。現在、毎日約10キロの肉をもらい、暮らしている。 ムハマド・アジジ園長(56)は、「2年前、タリバーンは園内のライオンもサルもみんな殺せと命令した。しかし、タリバーン指導部で反対の声が出て、マルジョーンは生き延びることができた」と語っている。(19:08) http://www.asahi.com/people/update/1203/002.html |
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