2001
11/26
11/26 <米軍攻撃>海兵隊をカンダハル近郊に投入 大詰めの攻防戦に

 【クエッタ(パキスタン中西部)井田純】米軍は25日、アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンの最後の拠点カンダハル周辺に海兵隊員数百人を投入、26日から米特殊部隊、反タリバン連合(北部同盟)、アフガン人部族勢力とともに、空と陸から本格的な攻撃を開始した。タリバン側も応戦し、大詰めの攻防戦に突入した模様だ。AP通信によると、米軍の空爆支援を受けた部族勢力はカンダハル市中心部まで約7キロの地点に迫っている。

 現地からの情報によると、米軍は26日早朝からタリバン側の通信や水道など都市基盤を標的に激しい空爆を実行。タリバン側は対空砲で散発的に応戦した。米軍は同時に、カンダハル市の南東にある空港を制圧、数百人規模の海兵隊を展開した。カンダハル市周辺では、米軍部隊とこれに呼応したアフガン人部族勢力がタリバンに攻勢をかけ、双方合わせ約100人の死者が出ているという。

 また、クエッタのアフガン人部族勢力によると、元国王派幹部、ハミド・カルザイ氏らの武装勢力が空港周辺に展開する一方、パキスタン国境近くの要衝スピンブルダックからもタリバン部隊が撤退、パシュトゥン系部族勢力が掌握したとの情報もある。

 当地のタリバン消息筋は同日、「タリバンはカンダハル周辺の支配を失いかけている。非常に厳しい状況だ」と述べ、本拠地の攻防が最終局面に入ったとの見方を示した。

 【ワシントン布施広】米当局者などによると、米軍は25日、カンダハル周辺にヘリコプターで数百人の海兵隊員を輸送、前線基地の設営を始めた。米軍特殊部隊を除けば、アフガン攻撃開始以来、初の地上兵力の投入であり、米軍は最終的には2000人程度の海兵隊員を空輸する方針だ。カンダハル陥落が見込まれる中、米軍は同市周辺の地上包囲網を強化し、タリバンの最高指導者オマル師らの拘束を目指す新たな作戦を開始した。

 カンダハル南東部の空港には米軍ヘリが次々に到着。兵員や装甲兵員輸送車などを搬入し、到着した部隊は通信施設の設営などを始めた。

 パキスタン沖には米軍の揚陸強襲艦2隻が待機、アフガン領内には既に数百人の特殊部隊が入っている。北部クンドースに続いて南部の拠点カンダハルの陥落も見込まれる中、米軍は海兵隊員を投入して特殊部隊の活動を援護。タリバン幹部の拘束作戦やウサマ・ビンラディン氏の捜索を強化するものとみられる。(毎日新聞)
<アフガン>ロシアが軍用機12機派遣 人道支援作戦開始を表明

 ロシアのプーチン大統領はアフガニスタンの首都カブールに軍用機12機を派遣したと発表、アフガニスタンに対する大規模な人道支援作戦の開始を表明した。発表によれば、非常事態省を中心とする政府チームは同日、カブールの北のバグラム飛行場に軍用機を着陸させた。外交団、地雷撤去の専門家、医師などが送りこまれた。(毎日新聞)
米軍、カンダハル近郊に1500人投入

 【クエッタ(パキスタン西部)26日=新居益】米軍がアフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンの本拠地カンダハル近郊に投入した海兵隊部隊は26日までに1500人規模に増強され、本格的な地上作戦に乗り出す態勢が整った。米軍は一方で、カンダハル近郊のタリバン陣地への激しい空爆も続けた。

 反タリバン勢力のグラガ・シャラザイ元カンダハル州知事(元国王派)部隊の報道官アンワル氏が26日夕、本紙の電話取材に語ったところによると、シャラザイ氏の部隊数百人は25日夜、カンダハルの南東約10キロにある空港を制圧。その後、約1500人の米軍部隊が進駐したという。

 一方、クエッタ在住のアフマド・カルザイ氏は26日、本紙に対し、同氏の兄で元国王派の中心人物ハミド・カルザイ元アフガン外務次官の部隊がカンダハル北隣のウルズガン州に展開し、地元部族長らを通じてタリバンに投降を迫っていることを明らかにした。

 カルザイ元次官はシャラザイ元知事と連携しており、元国王派はカンダハルを南北から挟撃する態勢を固めた格好だ。

 アフガン北部の支配地域を次々と奪われたタリバンはなお徹底抗戦の構えを崩していないが、米軍は元国王派と連携して大規模攻勢をかけると見られ、タリバン掃討と米同時テロの首謀者とされるウサマ・ビンラーディンの捕そく作戦は重大な局面を迎えた。(読売新聞)
<アフガン>反米抗戦展開を表明 ヘクマティアル元首相

 アフガニスタンからイランに亡命中のグルブディン・ヘクマティアル元首相は26日、毎日新聞の電話インタビューに応じ、27日からボンで開かれるアフガン各派代表者会議に関し、「米国が自らの傀儡政権を樹立しようとしている」と主張、タリバンと連携して反米抗戦を展開していく決意を改めて表明した。(毎日新聞)
自衛隊派遣、「遅いとの批判ない」=首相

 小泉純一郎首相は26日夜、アフガニスタン情勢に関し、自衛隊がインド洋などで米軍支援の本格的活動に入る前に、タリバン政権が総崩れの様相を呈していることについて、「(自衛隊派遣が)遅いという批判は出なかった。早過ぎるという批判が出たんじゃないか。だれがこんなに早くタリバンが崩壊すると思ったか」と反論した。その上で、「長期戦覚悟だ。(アフガンでの米軍の行動が)すぐに終わるとは思っていない」と述べ、自衛隊派遣による米軍支援の重要性は今後も変わらないとの認識を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。 (時事通信)
<各派代表者会議>4派活発な駆け引き 冒頭から波乱含みか

 27日からドイツで始まるアフガニスタンの各派代表者会議を前に、参加4派による駆け引きが活発に続いている。とりわけ、少数民族の寄り合い所帯ながら国土の多くを支配下に置いた北部同盟と、人口の約40%を占めるパシュトゥン人勢力のせめぎ合いが際立つことからも、会議は冒頭から波乱含みとなる可能性もある。(毎日新聞)
ビンラディン氏とオマル師は同じ地域にいる=アブドラ北部同盟外相


 [カブール 26日 ロイター] アフガニスタンの北部同盟のアブドラ外相は、ウサマ・ビンラディン氏とタリバンの最高指導者ムハマド・オマル師は同じ地域におり、反対勢力によって身動きが取れなくなっている、との見方を示した。
同外相は記者会見で、「ウサマ・ビンラディン氏とその勢力は、行動が制限されており、全国を通じた作戦を自由に行えない状態だ」と語った。
また同外相は、「ここからカンダハルに軍隊を送るという考えはない。ただ、複数の司令官が支援目的に派遣されている」と述べ、前日米地上部隊が地元勢力に合流したカンダハル地域に、北部同盟が軍隊を送らない方針であることも明らかにした。(ロイター)
アフガニスタンの北部同盟、クンドゥズを制圧=スポークスマン


 [タロカン(アフガニスタン) 26日 ロイター] アフガニスタンの反タリバン勢力、北部同盟は、同勢力の軍隊がクンドゥズを制圧した、と発表した。クンドゥズは、タリバンおよび外国人義勇兵の北部最後の拠点だった。
北部同盟のスポークスマン、アラウディン氏がロイター通信に述べたもの。
同氏は、クンドゥズの西隣の町アルガナクから衛星電話でロイター通信に対し、「われわれはクンドゥズを制圧した。戦闘は現在、行われていない」と述べた。

アラウディン氏とは別に、北部同盟のスポークスマン、クゥドゥラチュラ・フルマート氏は、同国北東部の反タリバン勢力を率いるモハマド・ダオウド司令官の部隊が、北部同盟の部隊によるクンドゥズ侵略の1日後に、同地域に侵入した、と述べた。
フルマート氏は、「ダオウド将軍とその部隊は、短時間の戦闘の後、北部側からクンドゥズに侵入した」と述べた。
同氏は、タリバン兵、および、パキスタン、チェチェン、アラブ人の外国人兵数百人が降伏した、と述べた。(ロイター)
<各派代表者会議>アフガン暫定政権樹立に向け、27日開幕 

 タリバン政権崩壊を受けてアフガニスタンの新たな暫定政権作りを話し合う各派代表者会議が27日、ボン郊外で開幕する。国連は、首都カブールを制圧した北部同盟による権力独占を回避するため各派連立による暫定政権の樹立を促す。権力配分をめぐって交渉の難航が予想されるが、国連は大枠の合意を取りつけたい考えだ。(毎日新聞)
<米軍攻撃>海兵隊をカンダハル近郊に投入 新たな局面に

 米軍は25日、海兵隊員をアフガニスタンのカンダハル近郊に投入し、ビンラディン氏と「アルカイダ」の幹部拘束を主目的とする米軍の攻撃は新たな局面を迎えた。地上兵力投入は、タリバンの逃亡を許さない意思表示とも言える。最後の拠点に立てこもるタリバンにとって、海兵隊の展開は大きな心理的圧力になりそうだ。(毎日新聞)
暫定政権協議に関与せず=野上外務次官

 外務省の野上義二事務次官は26日の記者会見で、ドイツのボン郊外で27日から開かれるアフガニスタン各派の暫定政権協議について、「注目しているが、アフガン人だけのプロセスであり、これに関与することはない」と述べた。 (時事通信)
<アフガン>賑わう市場 建物は無残なまま 首都カブール

 タリバン政権崩壊から2週間が過ぎたアフガニスタンの首都カブールは、住民の生活が落ち着き、市場も賑わっている。しかし旧ソ連軍侵攻以来20年余り続いた戦火の傷跡は深く、多くの建物が壊れたまま無残な姿をさらしている。復興のめどは全く立っていない。厳冬期の到来を控え、路上では子供や老人の物乞いが目立つ。(毎日新聞)
米海兵隊がアフガン南部で滑走路を確保、前進基地に=米軍幹部


 [米軍艦艇ペレリュー(アラビア海)艦上 26日 ロイター] 米軍幹部によると、米海兵隊は25日、アフガニスタン南部の砂漠地帯の滑走路を確保した。イスラム原理主義勢力、タリバンやテロ組織、アルカイダに対して、次の段階の攻撃を行うための前進基地を設置する、としている。
ジェームズ・マティス大将は、米海兵隊の強襲艦ぺレリュー艦上で記者団に対し、確保した滑走路は”、作戦名「オペレーション・スウィフト・フリーダム」と呼ばれる次の段階の攻撃を行うため、さらに多くの地上部隊を投入するために使われる、と述べた。

同艦上の作戦担当仕官らによると、海兵隊は25日夜の攻撃で、タリバンの本拠地カンダハルから近距離の滑走路を確保した。
その後、26日までに、さらなる部隊と装備が輸送機で運ばれたという。同士官らは、地上に投入された部隊の数を具体的に明らかにするのは避けたが、海兵隊は”強大な戦力”を構築している、と述べた。(ロイター)
アフガン国境のタリバン部隊、地元部族と撤退協議


 [クエッタ(パキスタン) 26日 ロイター] アフガニスタン南部国境に近いスピンボルダックで、タリバン軍が地元部族の指導者らと撤退に向けて協議することが明らかになった。
 部族関係者がパキスタン南西クエッタからスピンボルダックに出発する前、ロイター通信に語った。
 ザヒル・シャー元国王の支持者というこの関係者は、協議が早期決着することへの期待感を示した。
 
 (ロイター)
カンダハル制圧へ米英地上兵力2万5千人投入計画

 【ロンドン26日=渡辺覚】25日付の英日曜紙サンデー・テレグラフは、アフガニスタン・タリバン勢力の事実上最後の拠点、南部カンダハルの制圧作戦のため、米英両国が、2万5000人の地上兵力を投入する計画の最終調整を進めていると報じた。

 計画の柱は、米英両軍の空てい部隊となる見込み。「ビンラーディンとタリバン最高指導者が、カンダハルに潜伏して情報交換を続けている」とする元タリバン高官の投降者による情報を受け、米英両軍が最終的な調整段階に入ったという。カンダハルに対する地上軍投入作戦では、米英軍側に負傷者が出る危険性も高い。しかし、なおも戦車500両やロケット砲などの重火器を保有する兵力6000のタリバン軍を包囲するとともに、首都カブールを制圧した反タリバン勢力・北部同盟のこれ以上の権勢拡大を防ぐには、米英の地上軍投入が不可欠――との判断が働いている。

 報道に対し、英国防省報道官は26日、ボンで27日に始まるアフガン各民族による政治協議までは、地上軍派遣の決定は行わない、と述べ、派兵計画の決定は27日以降になるとの見通しを示した。(読売新聞)
カンダハル近郊に米海兵隊、ヘリで数百人投入

 【ワシントン25日=長谷川由紀】米国防総省当局者が25日明らかにしたところによると、米軍はアフガニスタン時間の同日夜、イスラム原理主義勢力タリバンの本拠地である南部カンダハル近郊に、数百人規模の海兵隊をヘリコプターで投入した。

 投入兵力は「24時間以内に1200―1500人へ増強される」(当局者)という。特殊部隊以外に、米地上部隊の同国展開が確認されるのは初めて。反タリバン勢力「北部同盟」による北部クンドゥズの実質的制圧を受け、米軍は、カンダハルの攻略とともに、テロ組織指導者ウサマ・ビンラーディンとタリバン最高指導者ムハンマド・オマル師の捕そく作戦を本格化させる模様だ。

 海兵隊投入については、国防総省当局者の発言をもとに、ABCテレビ、AP通信など米主要メディアが一斉に報道。海兵隊はアラビア海上の艦艇から、カンダハル南西の地区へヘリで運ばれ、当局者がABCに語ったところによると、「投入部隊はカンダハル市に向けて段階的に前進している」という。

 現地の反タリバン部隊司令官の報道官がロイター通信に語ったところによると、現地時間の同日夜、反タリバン部隊がカンダハル近くの空港を支配下に置いた直後から、大型機が上空を旋回する中、米軍ヘリコプターが多数飛来し、兵士が次々と展開しているという。空港周辺は米軍兵士によって警護され、固定翼機二機の着陸が目撃されたが、滑走路の一部が空爆で破壊されているため、主にヘリコプターが部隊の輸送を行っている。ヘリの一部は、大型のチヌーク型で、装甲車を輸送しているという。

 同報道官によると、米軍部隊が展開する中、周辺の反タリバン勢力はカンダハルへの主要道路を封鎖するなど米軍を支援、カンダハルや周辺のタリバン支配地域の攻略に向けた動きを本格化させている。パキスタン国境近くでは、米軍による空爆が続いており、周辺都市からタリバン部隊が逃走するのが目撃されているという。

 これまでの報道では、海兵隊約1500人がアラビア海上で待機していた。(読売新聞)
ビンラーディン捕捉、3〜10年の可能性も…米大統領

 【ニューヨーク25日=本間圭一】ブッシュ米大統領は米誌ニューズ・ウィーク最新号(26日発売)掲載のインタビューで、米同時テロ首謀者とされるウサマ・ビンラーディン捕捉の見通しについて、「時間がかかるだろう。3年または、10年に及ぶ可能性もあるが、(ビンラーディンを)捕らえ、彼の組織を壊滅させる」と述べた。反タリバン武装勢力「北部同盟」の進撃などで、ビンラーディン探索の範囲がアフガニスタン東部・南東部に絞られたとの観測が強まる中、捕捉についての楽観論を戒めたものとみられる。

 大統領は、アフガニスタンに続き、米軍の攻撃の標的になり得ると指摘されるイラクのサダム・フセイン大統領にも言及し、「サダムは大量破壊兵器を保有していると思う。我々の査察に応じるべきだ」とした上で、国連による大量破壊兵器査察の受け入れ期限をイラク側に通告したことを明らかにした。ただ、具体的な時期については明言しなかった。パウエル米国務長官も同誌最新号とのインタビューで、イラクの大量破壊兵器開発・保有疑惑に関し、「我々は(イラクに対し)適切な手段を講じる」と述べ、イラクの対応次第では軍事攻撃の可能性があることを示唆した。(読売新聞)
米海兵隊をアフガニスタン南部に投入=米政府関係者


 [ワシントン 25日 ロイター] 米政府関係者らによると、数百人規模の米海兵隊が、アフガニスタンのカンダハル付近に投入された。
 ロイター通信に対して明らかにした。
 向こう数日以内に、米海兵隊がさらに投入される見通し、という。
 ある関係者は、「アフガン南部に、数百人規模の米海兵隊が展開している。今週中にもさらなる兵力が投入される見通しだ」と述べた。
 パキスタンにいる部族関係者らは、ロイター通信に対し、ヘリコプターに輸送されてきた米海兵隊がカンダハル付近の空港に基地を設置し、タリバン勢力との最後の戦闘への備えを進めている、と述べている。
 米国はこれまで空からの攻撃をアフガンとの戦闘の主体としており、今回の米海兵隊の投入は、大きな新展開を意味するものとなる。(ロイター)
アフガン人4人、難民と認めず=拘束解かれた5人は通知受け取り拒否−東京入管

 難民認定申請中のアフガニスタン人9人が東京入国管理局に強制収容された問題で、同入管は26日、収容の執行停止が認められなかった4人について不認定処分とした。弁護団は異議申し立てや処分無効の訴えを検討している。残る5人も呼び出されたが、弁護士が「弁護側の資料をまだ提出していない」として処分通知の受け取りを拒否した。 (時事通信)
自衛隊撤収、慎重に判断=ビンラディン氏拘束後も−中谷長官

 中谷元・防衛庁長官は26日午前の衆院テロ対策特別委員会で、米同時テロ首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏が拘束または殺害された場合の対応について「テロの脅威が除去されたかどうか、アフガニスタンに暫定政権ができるかなど諸般の状況を総合的に判断する必要がある」と述べ、直ちに自衛隊の活動を終了させず撤収時期は慎重に判断する考えを示した。伊藤英成氏(民主)への答弁。 (時事通信)
<米軍上陸>カンダハル周辺で海兵隊員 オマル師らの包囲網強化

 【ワシントン布施広】米当局者によると、米軍は25日、アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンの最後の拠点カンダハル周辺にヘリコプターで数百人の海兵隊員を輸送した。米軍特殊部隊を除けば、アフガン攻撃開始以来、初の地上兵力の投入であり、米軍は最終的には1500人程度の海兵隊員を空輸する方針だ。カンダハル陥落が見込まれる中、米軍は同市周辺の地上包囲網を強化し、タリバンの最高指導者オマル師らの拘束を目指す新たな作戦を開始した模様だ。

 海兵隊投入について国防総省のスポークスマンは「軍事作戦や兵員配置にはコメントできない」と述べ、正式には確認していない。しかし、カンダハル南東部の空港には米軍ヘリが次々に到着。兵員や装甲兵員輸送車などを搬入し、空港上空には米軍機とみられる大型航空機が旋回しているという。

 また複数の米当局者はCNNなどに対し、海兵隊がカンダハル周辺に到着したことを認め、今後数日以内に米軍C130輸送機で、さらに数百人の海兵隊員を運ぶことを明らかにした。海兵隊員の任務については「さまざまな機能がある」と述べるにとどまった。

 パキスタン沖には米軍の揚陸強襲艦2隻が待機、国防総省は情勢に応じて1500人程度の海兵隊員を上陸させる方針だった。アフガン領内には既に数百人の特殊部隊が入っている。北部クンドースに続いて南部のタリバンの拠点カンダハルの陥落も見込まれる中、米軍は海兵隊員を投入して特殊部隊の活動を援護。タリバン幹部の拘束作戦やウサマ・ビンラディン氏の捜索を強化するものとみられる。

 タリバンの最高指導者オマル師は、なおカンダハルにとどまっている模様だ。米軍が同師らの拘束に成功すれば、ビンラディン氏の居場所特定に向けて大きく前進する可能性もある。(毎日新聞)
<北部同盟>暴動の外国人義勇兵300人死亡 鎮圧に米軍空爆も

 【マザリシャリフ(アフガニスタン北部)田中洋之】マザリシャリフ郊外の収容所で25日に起きた暴動で、外国人義勇兵の死者は約300人となった。米軍は北部同盟の暴動鎮圧を空爆などで援護した。この戦闘で、米兵士1人が死亡したとの情報もあるが、米国防総省は確認していない。

 暴動を起こした義勇兵は、24日にクンドースで投降したチェチェン人、パキスタン人、アラブ人ら。北部同盟側は当初約100人で応戦。その後、クンドースから約500人の部隊が引き返し、米軍は義勇兵が収容されている施設の南側を空爆したという。(毎日新聞)
ドイツ90年連合・緑の党の青年部、マリファナでリラックスするよう進言


 [ロストク(ドイツ) 25日 ロイター] ドイツ連立与党を構成する90年連合・緑の党の青年部は、マリファナの束を党幹部に贈り、リラックスするよう呼び掛けた。
 ドイツ軍のアフガニスタン派遣をめぐり連邦議会が紛糾し、平和主義を掲げる同党がこれを支持する投票に回って事態が収束した。青年部は、党幹部が退場する際、赤いリボンで結んだドラッグの束を手渡した。議会の成功を祝し、党首らに花束が贈呈されるのが習わしだった。
 青年部は、ドイツ軍派遣をめぐる連立政権解消、党分裂の回避を目指し、ここ2週間活動してきた。
 ロストクの警察当局は、大麻が本物かどうか捜査中という。(ロイター)
米兵初の戦死…米TVが報道

 【ワシントン25日=貞広貴志】米MSNBCテレビなどは25日、米特殊部隊の隊員1人がアフガニスタンでの軍事作戦中に死亡したと報じた。場所や状況は不明だが、事実とすると戦闘による米側で初の犠牲者となる。国防総省広報部は「死亡の事実は確認できない」としている。(読売新聞)