2001
11/12
11/12 サウジアラビア人ら6人、米軍のカブール空爆で死亡=クウェート紙


 [クウェート 12日 ロイター] 米軍戦闘機1機が11日、アフガニスタンの首都カブールにある慈善団体の事務所を空爆し、サウジアラビア人5人とオマーン人1人が死亡した。
 クウェートのアルライ・アルアアム紙が、ウサマ・ビンラディン氏率いる組織アルカイダの関係者の話として報じた。
 同関係者は、「米軍の戦闘機1機が昨日(11日)、人道組織”ワファ”を空爆し、6人が死亡した」とし、「犠牲者6人は埋葬された」と述べた。
 
 
 
 (ロイター)
<アフガン攻撃>米軍の戦費はすでに1200億円以上に

 12日付の米紙ニューヨーク・タイムズとAP通信は、空爆開始から1カ月のアフガニスタン攻撃で米軍が既に10億ドル(約1200億円)以上を支出、特殊部隊増派などで今後さらに戦費が急増する見通しだと報じた。

 同紙は、議会の一部は約600億ドルかかった湾岸戦争のように同盟国に負担を求める可能性を指摘し始めているとしており、日本も経費分担を求められる可能性がある。

 議会と政府当局者の試算などを基にした同紙報道によると、戦費は長期化や地上戦を含む軍事行動の拡大で月10億ドルペースより急増することが確実視されている。その上、約5万5000人の予備役を米本土防衛に充てることで生じる人件費も月2億ドルに達する。

 このため国防総省は議会に対し内密に、来年1月までだけで人件費、燃料費など計38億ドルかかる見込みだと伝えているという。

 さらに地上の軍事行動に投入される特殊部隊の規模が急拡大することが予想されており、その場合は関連する航空機の出費なども急増する見込みだ。

 議会は既に米同時多発テロに伴う緊急支出予算400億ドルをブッシュ政権に認めており、政府はこの半分を臨時の軍事支出に充てる計画だが、戦いが長期化した場合には不足する懸念が生まれているという。

(ワシントン共同)(毎日新聞)
<アフガン攻撃>前線取材中の仏独記者3人が死亡

 アフガン北部で11日、前線取材中のフランス人記者2人とドイツ人記者1人の計3人がタリバンの攻撃に遭って死亡した。アフガンへの軍事行動が始まって以来、外国人記者の死亡は初。死亡したのはRFIのジョアンヌ・シュトン記者(34)とRTLのピエール・ビヨー記者(31)、ドイツ週刊誌シュテルンの写真記者。(毎日新聞)
<アフガン攻撃>北部同盟がヘラートを制圧 首都への攻撃開始

 【イスラマバード支局】アフガニスタンの反タリバン連合(北部同盟)は、北部の要衝マザリシャリフの陥落をきっかけに支配地域を急速に拡大、12日には西部ヘラートを制圧したと発表した。さらにタス通信によると北部同盟は同日午後、首都カブールに向けて攻撃を開始し、首都まで約12キロと迫った。 

 北部同盟の発表によると、この3日間でバルフ、サマンガン、クンドース、タハールの北部4州のほか、ジャウズジャン、ファリャブ、バドギス、ヘラートの北西部4州、さらに、バグラン、バーミヤン、ゴルの中央山岳地帯の3州の計11州を支配下においた。

 マザリシャリフに続き、イランとトルクメニスタンに通じる西部の要衝ヘラートを制圧したことで、今後は首都カブールへの進攻が焦点となる。北部同盟は進攻を排除していないが、米国やパキスタンは難色を示している。

 ロイター通信がイランからのラジオ報道として伝えたところによると、ヘラートを北部同盟のイスマイル・ハーン司令官指揮下の部隊が12日午前に攻撃。多くのタリバン兵を捕虜にするとともに、タリバン軍を撤退させ、完全に支配下に置いたという。

 アフガン・イスラム通信によると、タリバン政権広報官は12日、「ヘラートは我々の支配下にある」と述べ、北部同盟の攻勢を否定した。

 北部同盟のナディーム広報官が毎日新聞に語ったところによると、タリバンが今年3月、仏教遺跡を破壊したバーミヤンのほか、北部タハル州の州都タロカン、バドギス州の州都カライナウなど北・中西部の要衝を北部同盟が支配下に置いた。北部の主要都市クンドースも制圧した。首都進行に備え、カブール北方30キロ付近では北部同盟の戦車部隊が「国防相からの攻撃命令を待っている状況」といい、首都制圧に向けた準備が整ったことを明言した。

 北部同盟のアブドラ外相は「我々は全土の半分を制圧し、タリバンは主要部隊を失った」と成果を強調。カブール北方で部隊を増強していることを認めたが、首都制圧作戦については「タリバン政権崩壊後の広範な政治合意ができるまでカブールには入らない」と述べた。(毎日新聞)
<G8外相会合>アフガン復興へ積極協力を確認

 主要国(G8)の外相会合が11日、ニューヨーク市内で開かれ、テロ対策、アフガニスタンの和平、復興策について各国が積極的に協力することを確認した。会合は、米軍のアフガン攻撃が「予期された正しい方向で進んでいる」と現状を認識。復興策、人道的支援策の実施のために現地の安全確保が重要との意見で一致した。(毎日新聞)
北部同盟、クンドゥズも奪取し北部全域を掌握

 【イスラマバード12日=末続哲也】イラン国営通信によると、アフガニスタンの反タリバン勢力「北部同盟」は12日、西部の要衝ヘラートを制圧したのに続き、タジキスタンからの補給路となる北部の要衝クンドゥズも奪取し、北部全域を掌握したと表明した。また、AFP通信によると、北部同盟は同日、首都カブール北方の前線を突破し、進撃を始めた。17日ごろから始まるラマダン(イスラムの断食月)を前に、北部同盟の攻勢は激しさを増しており、アフガン情勢は重大な局面を迎えた。

 ヘラートはアフガン南部のタリバン本拠地であるカンダハル進撃に向けて重要な戦略拠点となる。北部同盟と共闘する元ヘラート州知事のイスマイル・カーン司令官率いる部隊が、ヘラートを制圧した。同司令官筋は、タリバン兵約2500人が投降し、外国人義勇兵らは南部に向け撤退したと語った。

 また、クンドゥズでは北部同盟のドスタム将軍が率いる部隊とタリバンが約6時間に渡り戦闘を続け、双方に多数の死者が出た。北部同盟はクンドゥズを制圧したことで、隣国タジキスタンに集積したロシアからの支援物資の輸送ルートを確保した。

 カブール北方の北部同盟司令官は12日、ロイター通信に対し、カブールに向けた進攻開始を認めたうえで、「タリバン陣地3、4か所を奪取した」と語った。

 一方、タリバンに近いアフガン・イスラム通信によると、タリバン政権スポークスマンは、ヘラートやクンドゥズが制圧されたとの情報を否定した。(読売新聞)
北部同盟、タリバン前線の塹壕を制圧


 [バグラム空軍基地(アフガニスタン) 12日 ロイター] アフガニスタンの反タリバン勢力、北部同盟の部隊は午後、首都カブール北方に位置するタリバン前線の前方にある2つの塹壕(ざんごう)を制圧した。
 最前線で指揮に当たっているババジャン司令官の護衛官がロイター通信に明らかにした。
 護衛官は、「前進して前方の2つの塹壕を手中に収めた」と述べた。北部同盟は現在、バグラム空軍基地に沿って進攻している。
 また、同基地を見下ろす位置にある村に展開していたタリバンの戦士1300人が投降したほか、それを上回る多数の戦士が死亡したという。
 北部同盟部隊は、タリバン拠点に対し、戦車や迫撃砲の支援を受け攻撃を実施しているという。
 (ロイター)
アフガン西部ヘラート、依然として支配下にある=タリバン


 [カブール 12日 ロイター] アフガニスタンを実行支配するタリバン政権は、対抗勢力の北部同盟が西部の主要都市ヘラートを制圧したとの報道を否定するとともに、週末に制圧された北西部バドギス州の州都カライナウの奪回に近づいていると述べた。
 タリバン政権関係者がロイター通信に明らかにしたもの。
 同関係者は、「ヘラート市はわれわれの支配下にある。(北部同盟の司令官)イスマイル・カーンの部隊の数名が、過去数日にわたって市内に侵入を試みたが、朝方の衝突後、退却した」と述べた。
 北部同盟はこれより先、同市を制圧したとしていた。
 ただ、双方の情報は確認されていない。(ロイター)
シラク仏大統領、中東歴訪でアフガンの今後を協議へ


 [カイロ 12日 ロイター] フランスのシラク大統領は、エジプトを皮切りに予定しているアラブ諸国歴訪中、アフガニスタンの今後について協議したい考えを示した。
 同大統領がアラブ紙アルハヤトに掲載されたインタビュー記事の中で述べたもの。
 同紙によると、同大統領は、「(サウジアラビアの首都)リヤドへ行き、アフガニスタンの政治の今後や中東危機についてファハド国王やアブドラ皇太子の意見を聞きたい」と述べた。
 同大統領はこの日午後にエジプトのカイロでムバラク大統領と協議を行った後、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)を訪問する予定。
 (ロイター)
アフガン復興支援国会議、年明けに東京でも開催

 小泉首相は11日夜、自民党の山崎幹事長と会談し、タリバン政権後のアフガニスタン復興問題を関係国などが協議する「復興支援国会議」について、今月20日にもニューヨークで開く予定の会合に続き、アフガン各派代表も参加して和平問題も話し合う会合を来年早々に東京で開催する意向を明らかにした。(読売新聞)
北部同盟、カブール進攻を部隊に指示=司令官


 [ラバト(アフガニスタン) 12日 ロイター] アフガニスタンの反タリバン勢力、北部同盟の国防省は、タリバン支配下の首都カブールに進攻するよう部隊に命じた。
 北部同盟のToryalai司令官が前線のラバトでロイター通信に明らかにした。
 同司令官は、「今朝8時(0330GMT)頃、国防省がカブール進攻を決定した」とした上で、「しかし準備に問題があるため、午後に地上攻撃を開始したい」と語った。
 北部同盟の部隊は、米軍戦闘機が空爆を実施してから数時間後にタリバン部隊の前線を攻撃し、ロケット砲や迫撃砲の音が鳴り響いたという。
 
 (ロイター)
国連人権高等弁務官、北部同盟に非戦闘員の保護を要請


 [ニューデリー 12日 ロイター] ロビンソン国連人権高等弁務官は、アフガニスタンの反タリバン勢力、北部同盟に対し制圧したマザリシャリフの住民非戦闘要員を保護するよう求めた。
 ニューデリーで南アジアにおける人権会議に出席しているロビンソン弁務官は、マザリシャリフでは支配勢力が替わったとき報復があり、住民が犠牲となったことがあったと指摘し、すべての戦闘員に対し、マザリシャリフの住民らの権利を守るよう要請した。
 (ロイター)
「多民族で民主国家を」…アフガン関係8か国が宣言案

 【ニューヨーク11日=勝田誠】アフガニスタン周辺6か国と米露のアフガン関係8か国は現地時間12日午前(日本時間同日夜)、ニューヨークの国連本部で、米同時テロ事件後初めて、外相会議を開催、アフガン新体制などについて協議するが、同会議が発表する「宣言」案が11日までに明らかになった。

 同案は、タリバン体制崩壊後のアフガン国家再建について、同国の政治的独立や領土保全を再確認した上で、「広範な基盤を持ち、多民族で(民族ごとの分布からも)政治的バランスが取れ、民主的で隣国とも友好的な政治体制」をアフガン国民が作るべきだとし、特に、「テロや麻薬の輸出禁止といった国際的義務の履行」を新体制の義務として位置づけている。

 宣言案は、国際テロ組織アル・カーイダと、これをかくまってきたイスラム原理主義勢力タリバンを非難し、タリバン排除に向けたアフガン国民の努力を支援するとうたっている。また、国家再建に向けて国連が支援すべきだとの見解を盛り込んでいる。

 「6+2」会議とも呼ばれる同会議を構成する8か国は、アフガンと国境を接するパキスタン、イラン、中国、トルクメニスタン、タジキスタン、ウズベキスタンの周辺6か国のほか、歴史的なかかわりの深い米露。これら8か国は1998年以降、アナン事務総長の主導で、国連の枠内で協議を続けてきたが、パキスタンがタリバン政権を承認したことなどで、各国の利害が対立、機能不全に陥った。テロ事件後、アフガン問題を協議する主要な国際的枠組みとして浮上している。(読売新聞)
米大統領、「北部同盟」のカブール進攻を支持せず

 【ニューヨーク11日=林路郎】ブッシュ米大統領は10日夜(日本時間11日午前)、ニューヨークで、パキスタンのムシャラフ大統領と会談して、アフガニスタン情勢について協議した。ブッシュ大統領は、会談後の共同記者会見で、アフガニスタンの反タリバン勢力「北部同盟」が現時点でカブールに進攻することは支持しないと明言した。(読売新聞)
<アフガン攻撃>地上部隊の北部展開認める 英国防省

 英国のフーン国防相は11日、BBCテレビの番組で「英地上部隊がアフガニスタン北部に展開している」と述べ、英軍のアフガニスタンでの軍事行動を初めて認めた。国防相によると、英部隊はタリバン勢力と対立する北部同盟と連絡を取りながら活動している。国防相は兵員の規模や作戦内容には言及しなかった。(毎日新聞)
米大統領、北部同盟の首都進攻に反対

 ロイター通信によると、ブッシュ米大統領は10日、国連総会出席のためニューヨークを訪れているパキスタンのムシャラフ大統領との会談後の共同記者会見で、アフガニスタンの反タリバン勢力「北部同盟」は首都カブールに進攻すべきではないとの見解を示した。

 ブッシュ大統領は「我々の友人たち(北部同盟)が南進することは応援するが、カブール市内への進攻は認めることは出来ない」と語った。(読売新聞)
アル・カーイダの青酸ガス製造拠点を特定…米紙

 【ニューヨーク11日=本間圭一】11日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、国防総省高官らの話として、ウサマ・ビンラーディンが率いるテロ組織「アル・カーイダ」が青酸ガスを製造していたと見られる施設を米国が特定した、と報じた。同紙によると、施設は、アフガニスタン東部ジャララバード近くの化学兵器研究所など数か所で、製造量は少量だったという。この施設は、「有毒ガスの放出を避けるため」に、米軍による空爆の対象になっていない。(読売新聞)
<アフガン>北部大半の州を制圧 西部へ進撃  北部同盟

 【イスラマバード福原直樹、澤田克己】アフガニスタンの反タリバン連合(北部同盟)は11日、北部の大半の州を制圧した。さらに西部の主要都市ヘラートに向け進撃している模様だ。北部同盟は、首都カブールへの進攻の可能性を排除していないが、米国が難色を示しているため、自制しているとみられる。一方、タリバン政権側は、「戦略的撤退」だと主張。山岳地帯で組織を立て直し、ゲリラ戦を展開する可能性も出ている。

 北部同盟のナディーム広報官が11日、前線から衛星電話で毎日新聞に語ったところでは、タリバンが3月に仏教遺跡を破壊したバーミヤンのほか、北部タハル州の州都タロカン、バドギス州の州都カライナウなど北・中西部の要衝を制圧、北部の主要都市クンドースも包囲した。また、カブール北方約30キロ付近では、主力の戦車部隊が「国防相からの攻撃命令を待っている状況」で、態勢が整ったことを明言した。

 北部同盟のアブドラ外相は「全土の半分を制圧した。タリバンは主要部隊を失った」と主張。カブール北方で部隊を増強していることを認めたが「タリバン政権崩壊後について広範な政治的合意ができるまでカブールに入らない」と述べ、首都制圧を自制していることを明らかにした。

 ラムズフェルド米国防長官は11日、北部の要衝マザリシャリフが北部同盟の「実効支配下にある」と初めて認めたが、首都制圧には地上軍が不十分との見方を示した。

 一方、タリバン系のアフガン・イスラム通信などによると、タロカン陥落でタリバン兵200人が死亡。カライナウではタリバン側は反撃せず投降した。北部のサマンガン州、ジョウジャン州からもタリバン勢力が撤退したが「今後の戦略のため、戦力を構成中」という。当地の軍事専門家は、「タリバン側は一時撤退し、山岳地方や北部同盟の陣地内でのゲリラ戦に方向を転じた可能性が高い」と指摘している。(毎日新聞)
ビンラディン氏、核兵器と化学兵器保有言明

NOVEMBER 12, 2001 09:58


9・11テロの首謀者とされているオサマ・ビンラディン氏がテロ事件発生以来始めて、マスコミとのインタビューで、「我々は核兵器と化学兵器を保有している」と主張した。

パキスタンの有力紙アウシャフ(AUSAF)紙は10日、ビンラディン氏が同紙のハミッド・ミール編集局長と行った単独会見で「米国が我々に対し核兵器と化学兵器を用いれば、我々も同じ方法で報復する」と明らかにしたと報じた。


ミール編集局長はインタビューの信憑性を問う西側マスコミの質問に対し、「7日の夜中、アフガニスタンの首都カブールで、目隠しをされたまま小型四輪駆動車に乗せられ、5時間ほど異動した後、カブールよりずっと寒く、対空砲火の音が聞こえる泥の小屋で、8日午前、ビンラディン氏に会った」と、インタビューの経緯を明らかにした。


同氏はまた、「十\数人のボディーガードを率いて核心側近のアール・ズワヒリと共に現われたビンラディン氏は、従来のとても柔らかい口調とは違って、熟練された雄弁家のように熱っぽく語り、よく笑うなど、自信感に満ちている姿だった」とし、「しかし、彼は近く米国によって殺害されるかも知れないという脅威を感じており、死ぬ準備ができていると強調した」と伝えた。


次はアウシャフ紙とパキスタンの英字新聞、「ドーン(Dawn)」紙に同時報道されたビンラディン氏との一問一答のまとめ。


―\9・11テロの攻撃で命を失った罪のない民間人の死をイスラム教の教えで正当化できるのか。

「攻撃は女性と子供をターゲットにしたものではなく、米国の軍事力、経済力の象徴を狙ったものだった。米国とその友好国はパレスチナやチェチェン、カシミール、イラクなどで我々を虐殺している。我々は抑止力として兵器を保有している。」


―\米国がサウジアラビアから撤退し、アールアクサ寺院が開放されれば、他のイスラム国家で

裁判を受ける用意があるのか。

「アフガニスタンだけが有一のイスラム国だ。サウジもイスラム国家でないと思う。米国が私を起訴する疑いを持っているならば、我々も同じく米国の犯罪事実を確保している。」


―\エジプトの最高イスラム教聖職者があなたとイスラムは何の関係もないという布告令を出しているが。

「イスラムの歴史においてそのような人は大勢いる。彼らは個人的な利益のため敵を支援するが、慎のイスラムの律法学者は、米国に対するジハード(聖戦)を支援している。」

―\(タリバーンの最高指導者)ムハマド・オマル師の娘が家内だと知られているが、事実なのか。

「(笑いながら)私の家内は全員アラブ人だ。娘らも全員アラブ・ムジャヒディンと結婚している。私はオマル師と精神的な関わりを維持しているだけで、個人的な関係ではない。」

<米・パ関係>アフガン攻撃への協力などで関係正常化

 【ニューヨーク布施広】ニューヨークで10日行われた米・パキスタン首脳会談は、アフガニスタン攻撃に関する協力や防衛協議の強化などを打ち出し、冷え込んでいた両国関係は事実上正常化した。しかし反タリバン連合(北部同盟)による首都カブール制圧「不支持」で一致したことは、北部同盟との関係が深いインドなどの反発を買う可能性がある。今後、ブッシュ政権の調整能力が問われそうだ。

 米国のクリントン前政権は98年5月のインド、パキスタンの核実験を受けて両国に経済制裁を発動。パキスタンに対しては、ムシャラフ大統領が実権を握った99年10月のクーデターで新たな制裁を科した。クリントン前大統領は昨年3月の南アジア訪問の際、インドに重点を置いた。

 しかしアフガン攻撃によって、前線国家パキスタンの戦略的重要性が増し、米国の南アジア政策は「インド、パキスタン等距離外交」へと軌道修正。10日の両首脳の会談では、冷戦時代以来の伝統的な友好関係の重要性を再認識した。

 ブッシュ大統領は9日インドのバジパイ首相と会談し、パキスタンとのバランスに配慮した。しかし、この会談で北部同盟の首都制圧「不支持」を伝えていたかどうかは明らかでない。伝えていなかったとすれば、インドが態度を硬化させる可能性もある。

 またマザリシャリフを攻略して意気上がる北部同盟は、カブール進撃もあり得るとしている。現地に大規模な地上軍を持たない米国は、北部同盟との作戦合意が必要だ。タリバン政権がカブールに「ろう城」した場合、空爆だけで排除するのは不可能とみられ、米国は難しい地上戦略の立案を迫られている。(毎日新聞)
<アフガン>北部同盟の首都制圧は支持せず 米・パキ両大統領

 【ニューヨーク布施広】ブッシュ米大統領とムシャラフ・パキスタン大統領は10日、国連総会出席のため訪問中のニューヨークで初めて会談した。会談後の共同会見で両首脳は、アフガニスタンの反タリバン連合(北部同盟)による首都カブール制圧を支持しないと表明した。またブッシュ大統領は総額10億ドルを超える対パキスタン経済支援を表明し、パキスタンは共同声明の中でタリバン政権との「決別」を明確に打ち出した。

 共同会見でブッシュ大統領は「我々の友人(北部同盟)が南へ進撃することを支援するが、カブールは別だ」と述べた。ムシャラフ大統領も「全面的な同意」を表明し、89年の旧ソ連軍撤退後にカブールに入った各派が内紛や残虐行為を続けた経緯を踏まえて「北部同盟がカブールを制圧すれば、同じようなことが起きる」と指摘した。

 パキスタンは、インドとの関係が深い北部同盟への不信感が強い。ブッシュ大統領はパキスタンの立場を配慮したものとみられるが、北部同盟による制圧を避けつつカブールを解放する具体的方法には言及しなかった。北部同盟も首都制圧回避に同意したとの情報もあるが、関係国との間で明確な戦略合意が成立するかどうかは微妙だ。

 一方、両首脳は共同声明の中で、タリバン政権とウサマ・ビンラディン氏の組織「アルカイダ」の掃討に協力することを確認、パキスタンはタリバン政権と明確に決別した。また米国は02年の選挙でパキスタンが民政復帰を果たすことを前提として同国との関係強化を打ち出し、ムシャラフ大統領は両国関係が「新たな時代」に入ったことを宣言した。

 米国の対パキスタン経済支援は、アフガン難民対策、国境地帯の安全措置、テロ対策などに対するもの。米当局者によると、10億ドルを超える支援のうち約6億ドルは既に支援を約束している。(毎日新聞)
<テロ大戦>アフガン北部同盟が3州を奪還


アフガニスタンのタリバン軍と戦闘を繰り広げている北部同盟は、戦略要衝地マザリシャリフの陥落に続き、10日、サマンガン州など北部地域3州を奪還した。

タリバン政権のバクタル通信は「タリバン軍は被害を減らすため、マザリシャリフを放棄してカブールに向けて撤収、ウズベキスタン境界地帯のハイラタン地域からも兵力を引き上げている」と報道し、守勢を認めた。

北部同盟は数日内にも首都カブールへの大規模な進攻を行うと明らかにしており、カブール周辺地域での北部同盟とタリバンの熾烈な攻防戦が予想される。米軍は10日、B−52爆撃機を動員、退却するタリバン兵力に猛攻を加えたのに続き、11日早朝にはカブール周辺を空爆した。 

しかしブッシュ米大統領は「北部同盟がカブール市内に進攻することは支持できない」とし、北部同盟のカブール進撃を制止した。

一方、同時テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏は10日、パキスタン有力紙ドーンとのインタビューで、「我々は抑止力として核や化学兵器を保有している」と明らかにし、「米国が使えば我々にも使う権利がある」と述べた。

これと関連し、パキスタン英字紙フロンティア・ポストは「ビンラディン氏が率いるテロ組織アルカイダが既に核兵器や生物兵器などの大量破壊兵器を米国に輸送した」と米側捜査関係者の話を引用して11日報じた。

ワシントン=金ジン(キム・ジン)特派員 < jinjin@joongang.co.kr >


2001.11.11 21:25

<6プラス2>アフガン新政権へ宣言文書 周辺国合意 

 アフガン問題を討議する周辺6カ国と米露による「6プラス2」外相会議の事務レベル協議が10日、国連で開かれ、12日の外相会議で採択する宣言文書の内容で合意した。宣言はアフガン問題の政治解決を「緊急」課題として、米軍の攻撃終了後に「アフガン人による、多民族で構成する政権を作るべきだ」と呼びかけている。(毎日新聞)
英地上軍のアフガニスタン北部への投入を確認=英国防相


 [ロンドン 11日 ロイター] フーン英国防相は、英地上軍がアフガニスタン北部に投入されており、反タリバン勢力である北部同盟に助言を与えていることを明らかにした。
同相はBBCラジオで、「英地上軍がアフガニスタン北部に投入されていることを、確認できる」と語り、数週間にわたる憶測を初めて確認した。
同相は、英軍が北部同盟と連絡を取りあっていることを明らかにしたが、投入人数には触れなかった。(ロイター)
<国連総会>アフガンの和平・復興プロセス関与に名乗り 宮沢氏

 国連総会に出席した宮沢元首相は11日(日本時間12日)、一般討論演説を行った。宮沢氏はアフガンのタリバン政権崩壊後の和平・復興問題について「できるだけ早い時期に和平や復興などに資する会議を開催する用意がある」と述べ、東京開催も視野に、アフガン各派や関係国が参加する和平・復興会議の開催を提唱した。(毎日新聞)
「戦禍の子供の姿に涙が出た」=アフガン難民写真展、大きな反響

 空爆を繰り返す米軍機の下には、飢餓と病気にあえぐ人々がいることを知ってほしい−。アフガニスタンと隣国パキスタンの難民キャンプに暮らす人たちの姿をとらえた「アフガニスタン女性と子どもの写真展」が大きな反響を呼んでいる。「自分の町でも、この写真を展示したい」。10月に東京都内で開かれた写真展を機に、写真貸し出しの申し込みが相次ぎ、主催者を驚かせている。 (時事通信)
11/11 <アフガン>北部同盟「バーミヤン奪回」と発表

 アフガニスタンの反タリバン勢力「北部同盟」は11日、中部の中核都市バーミヤンを奪回したと発表した。(共同)(毎日新聞)