2001
10/14
10/14 <パキスタン>反米デモで十数人死傷

 米軍が使用しているパキスタン南部シンド州のジャコババード空軍基地周辺で十四日、米軍の基地使用に抗議するデモ隊と軍、治安警察などが衝突した。警察当局によると一人が死亡し、少なくとも十二人が負傷。うち二人が重体という。

 抗議行動はイスラム聖職者協会(JUI)などパキスタンのイスラム急進派組織の呼び掛けで行われた。

 現地からの報道などによると、ジャコババード市を中心に約五千人が集結し、空軍基地へ向かおうとした際、阻止を図る治安当局と衝突した。群衆は「ブッシュ(米大統領)を倒せ」「パキスタンの地をアフガニスタン攻撃に使わせない」などと叫んで投石。治安当局は催涙弾や威嚇発砲で応じた。(クエッタ(パキスタン西部)共同)(毎日新聞)
米国、タリバン政権の最高指導者オマル師を取り逃がす=報道


 [ワシントン 13日 ロイター] 米誌「ニューヨーカー」の記者、シーモア・ハーシュ氏によると、米軍はアフガニスタン攻撃の初日、タリバン政権の最高指導者オマル師を目前にしながら、殺害のチャンスを逃がした。
 ハーシュ氏が、近日発売の同誌最新版の中で明らかにしたもの。
 それによると、米軍の偵察機は7日夜、護衛に守られ避難するオマル師の一行を確認した。
 だが、その時点の交戦規則では、米中央情報局(CIA)は偵察機に、対戦車ミサイルの発射を指示できなかったという。
 また、ハーシュ氏が諜報機関や軍の情報筋の話として明らかにしたところによると、オマル師を取り逃したことについて、ラムズフェルド米国務長官は激怒したという。
 (ロイター)
米軍の空爆でカブールの通信回線の大部分が寸断=タリバン当局


 [カブール 14日 ロイター] アフガニスタンを実効支配するタリバン政権当局者は、米軍による空爆で、首都カブールの通信回線の大部分が寸断されたことを明らかにした。
 ある当局者がロイター通信に明らかにしたところによると、この空爆で、カブール東方約35キロのラタバンドにあるマイクロ波中継局と接続していた回線90本が寸断された。これらの回線は、中国やパキスタンの企業が運営していた。
 現在残っている回線は、アフガン・ワイヤレス・カンパニー社が運営するもののみという。(ロイター)
ヨルダン国王、中東和平プロセスの早急な再開呼び掛け


 [アンカラ 13日 ロイター] ヨルダンのアブドラ国王は、テロリズムと戦うための広範な国際努力の一環として、中東和平プロセスの早急な再開を呼び掛けた。
 同国王はトルコのセゼル大統領、ジェム外相との会談後、「地域の安定は、あらゆる方面における包括的和平の実現によってのみ確立される。国際社会は中東和平プロセスの再開に向け、早急に行動を起こす必要がある」と述べた。
 また、アフガニスタンが対米同時多発テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏の身柄引き渡しを拒否したことを受け、米軍主導の対アフガニスタン攻撃を全面的に支持する立場を改めて示した。
 アブドラ国王はさらに、今後も国際テロとの戦いを続けると同時に、紛争や緊張の根本的原因に目を向けるよう国際社会に働き掛けていく意向を示した。(ロイター)
<米大統領>空爆から1週間、成果を強調 ラジオ演説

 米英軍のアフガニスタン空爆開始から1週間になる13日午前(日本時間同日深夜)、ブッシュ大統領は国民向けの定例ラジオ演説を行った。大統領は、「第一段階の目標は達成した」と空爆の成果を強調。特殊部隊投入などで同時多発テロ事件の最重要容疑者とされるウサマ・ビンラディン氏の身柄拘束を目指す意向を表明した。(毎日新聞)