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【02/03/05 (火) 】

インドの宗教衝突、北部へも「飛び火」
<自爆テロ>イスラエルのバスで 2人死亡 ハマスが犯行声明
自爆テロ「続ける」パレスチナ過激派司令官が明言
テルアビブで銃乱射事件、イスラエル人3人死亡・25人負傷
イスラエル軍、再びラファとジェニン付近の難民キャンプに侵攻
東京商銀元理事長らに10億円賠償命じる 東京高裁
積極財政の継続などで内需拡大を強調 全人代で朱首相
オリンパス製内視鏡で院内感染? 「百人感染」と米病院
「イラクが核兵器開発の証拠ある」英外相が英紙に寄稿
コソボの初代大統領になったイブラヒム・ルゴバ氏
インドの宗教衝突、北部へも「飛び火」

MARCH 05, 2002 09:40


インド西部のグジャラート州で先月27日発生したイスラム教徒とヒンズー教徒間の流血衝突が、人口の最大密集地域である北部のウタル・ブラデシ州に広がる兆しをみせ、治安当局が緊張している。

現地の警察は、ウタル・ブラデシ州で3日、イスラムの物売りがイスラム教徒とヒンズー教徒の投石戦中、刃物で刺されて死亡し、2日は両教徒間の衝突で2人が死亡したと明らかにした。当局は、さらなる流血衝突を防ぐため、ウタル・ブラデシ州のアリガル市に通行禁止令を下し、2000余人の準軍事兵力を配置、4人以上の集会を禁止した。


人口1億9000万人のウタル・ブラデシ州には、イスラム教徒数百万人が住んでおり、過去にもアリガル市をはじめとする他の都市で、宗教間の衝突が起きている。


一方、グジャラート州では、3日もイスラム教徒4人が火に焼けて死亡し、警察の発砲で6人が死亡するなど、流血衝突が相次いだ。警察当局は、4日までの死亡者は538人と発表したが、野党側は800人を超えると主張している。


今回の両教徒間の衝突は、800人の死亡者が出たムンバイ暴動以降、最も大きな衝突だ。

<自爆テロ>イスラエルのバスで 2人死亡 ハマスが犯行声明

 ロイター通信などによると5日、イスラエル北部のアフラのバスターミナルで、バスに乗っていた男が爆弾を破裂させ、男とイスラエル人計2人が死亡、少なくとも5人が負傷した。捜査当局はパレスチナ人過激派による自爆テロと見て調べている。AFP通信は、イスラム原理主義ハマスが犯行声明を出したと伝えた。(毎日新聞)
自爆テロ「続ける」パレスチナ過激派司令官が明言

 【エルサレム5日=久保健一】パレスチナ過激派武装組織「アルアクサ殉教者旅団」ナンバー2のナセル・バダウィ司令官(37)は4日午後、本拠地のヨルダン川西岸北部バラタ難民キャンプで本紙と会見、「流血には流血、銃撃には銃撃で応えるのが我々の流儀」と述べ、イスラエル軍の対パレスチナ攻撃が続く限り、自爆テロや軍検問所襲撃を停止する考えのないことを明言した。

 同旅団は、アラファト自治政府議長が創設したパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの系列で、昨年末ごろから、自爆テロやイスラエル兵襲撃を先鋭化させた最過激派。

 バダウィ司令官は「我々の第1の目的は(西岸、ガザの)占領地からのイスラエル軍、ユダヤ人入植者の追放だ」とする一方で、「シャロン(イスラエル首相)の治安政策の失敗を暴くため、イスラエル領内での自爆攻撃も辞さない」とも述べ、イスラエル市民への無差別テロを組織として容認していることを認めた。

 さらに、先月末に起きた同旅団の女性自爆テロについて、「ファタハは歴史的に闘争で男女を区別したことはない」と述べ、今後も自爆テロを含めた対イスラエル攻撃に女性の参加を認める考えを示した。

 また、同旅団は、バダウィ司令官の実弟ヤセル氏(昨年8月にイスラエル軍が殺害)と現在の同旅団トップのナセル・アワイス司令官により、武力衝突ぼっ発直後の一昨年10月設立されたと説明。設立に際しては、ファタハ軍事部門の承認を得ており、正式なファタハの機関であるとした。

 アラファト自治政府議長との関係については、「直接指示を受けることはないが、我々は議長の考えを第1に尊重している」と述べ、同旅団の攻撃先鋭化は議長の意向に沿ったものであると強調した。

 また、3日に終了したイスラエル軍の難民キャンプ侵攻作戦については、「民兵や爆薬のほとんどは無事だった」と述べ、作戦は失敗との見方を示した。(読売新聞)

テルアビブで銃乱射事件、イスラエル人3人死亡・25人負傷


 [エルサレム 5日 ロイター] テルアビブのレストランで、パレスチナ人男性が銃を乱射する事件が発生し、イスラエル人3人が死亡、25人が負傷した。また、イスラエル北部でも自爆テロが発生し、1人が死亡した。
 一方、ヨルダン川西岸では、イスラエル軍の攻撃でパレスチナ人1人が死亡。イスラエル軍はガザ地区ハンユニスの難民キャンプにあるパレスチナ治安当局本部にもミサイル攻撃を実施するなど、武力行使による双方の応酬は悪化の一途をたどっている。
 テルアビブで起きた銃乱射事件では、パレスチナ解放機構(PLO)の主流派ファタハ系の武装集団「アルアクサ殉教者旅団」が犯行声明を出した。
 さらに、ヨルダン川西岸近郊の道路では、パレスチナ人男性の攻撃でイスラエル人女性1人が死亡。エルサレム近郊の村でも爆弾が爆発する事件があり、子供ら8人が負傷した。
 (ロイター)
イスラエル軍、再びラファとジェニン付近の難民キャンプに侵攻

(編集翻訳 李継東)  2002/03/05 10:00:47

新華社情報ガザ3月4日発 イスラエル軍は4日、再びガザ南部のパレスチ
ナ支配都市ラファとヨルダン川西岸都市ジェニン付近の難民キャンプに侵攻、
武装しているパレスチナ人と交戦、少なくとも3人のパレスチナ人を死亡させ
た。

目撃者の話によると、イスラエル戦車約14台、装甲車数台が当日未明、ラ
ファ入り、武装しているパレスチナ人に抵抗された。一部のパレスチナ治安警
察陣地、民間人住宅を壊した後、イスラエル軍は当日の朝、撤退した。パレス
チナ医療機関は事後に、少なくとも3人のパレスチナ治安警察が激戦で死亡、
数人が負傷したと発表した。

情報によると、イスラエルは3日、パレスチナ・イスラエル衝突が激化して
17ヵ月以来、第22回にラファを閉鎖すると発表してから、多くのパレスチ
ナ人とエジプト人が辺境付近で滞在させられた。現在、イスラエル軍はガザ地
域を3部分に分け、パレスチナの救急車のラファ入りを禁ずる。イスラエル軍
は、ラファで行っている行動の目的は「国外テロ」を防ぎ、引き続きガザにい
るパレスチナのテロリストを掃討することだと明らかにした。

パレスチナ治安筋の話によると、イスラエル戦車部隊は当日未明、ヨルダン
川西岸のパレスチナ支配都市ジェニン付近の難民キャンプに入り、イスラエル
戦闘機は難民キャンプ内の標的にロケットで打撃を加え、民間人住宅数十棟を
壊した。現在、イスラエル軍と武装しているパレスチナ人の交戦が続いている。
東京商銀元理事長らに10億円賠償命じる 東京高裁

 経営破たんした東京商銀信用組合(東京都新宿区)が、ずさんな融資で信組に損害を与えたとして前理事長の金聖中被告(52)=背任罪などで公判中=らに計10億円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5日、東京高裁であった。

 奥山興悦裁判長は控訴審で新たに加わった5億円について請求通り支払いを命じるとともに、5億円の支払いを命じた一審・東京地裁判決も支持し、この判決に対する前理事長らの控訴を棄却した。


 信組の組合員らも組合員代表訴訟の形で前理事長らに約70億円の賠償を求めていたが、判決は、一審・東京地裁の「経営破たん後は、経営者への責任追及の権限は金融整理管財人に専属する」という判断を踏襲。訴えを却下した地裁判決を支持して、組合員らの控訴を棄却した。(21:01)

積極財政の継続などで内需拡大を強調 全人代で朱首相

 中国の第9期全国人民代表大会第5回会議(全人代=国会に相当)が5日、北京の人民大会堂で開幕した。朱鎔基首相は政府活動報告を発表し、世界貿易機関(WTO)加盟にともなう国内産業対策を進め、積極財政の継続と国民収入の底上げで内需拡大に努める方針を強調。今秋の共産党大会を控え、安定を最優先する姿勢を訴えた。

 今回の全人代は、世代交代期を迎えた共産党政権が、WTO加盟の影響など社会の不安定化を避け、いかに安定した経済成長を維持するかが議論の焦点だ。政府活動報告は分科会などの討議を経て、最終日の15日に表決にかけられる。

 朱首相は「WTO加盟は全体的には経済発展に有利だが、競争力の弱い一部業種はかなり大きな打撃を被るだろう」との認識を表明。

 そのうえで、市場の対外開放を拡大し、ハイテク産業化やサービス業の発展を進めるなどの構造改革を積極的に行うとした。前年に続き1500億元(約2兆4000億円)の長期国債の発行による内需拡大策の継続を言明。社会保障制度の完備を急ぎ、農村のインフラ整備、高付加価値品生産の奨励を通じて農民などの収入増加に力を入れる方針を示した。

 経済成長を維持することで、国民の不満を抑える姿勢を強調。私営企業家の入党に道を開いた江沢民国家主席による政治思想「3つの代表」の貫徹を通じて、社会の安定と団結を維持する必要性を重ねて訴えた。

 さらに、テロ勢力、宗教過激派勢力などへの「厳しい打撃」も表明。宗教への管理強化を訴え、「宗教が社会主義社会に適合するよう積極的に導く」と語った。


 台湾問題では台湾各派との交流と対話を強めることを強調。海峡両岸の「3通」(直接の通商、通航、通信)の早期実現を訴えた。(21:32)
オリンパス製内視鏡で院内感染? 「百人感染」と米病院

 米ボルティモアのジョンズ・ホプキンズ大病院は4日、オリンパス光学工業が製造・販売した気管支内視鏡に欠陥があり、緑膿(りょくのう)菌による大規模な院内感染を起こした恐れがあると発表した。昨年6月から今年2月初めまでにこの内視鏡で検査を受けた患者410人に通知、異状があれば病院に相談するよう呼びかけた。

 発表によると、対象患者は状態が悪い人ばかりで、これまでに約100人が感染、うち2人が肺炎で死亡したことがわかった。ただし、「内視鏡の欠陥が直接死亡に結びついたかどうかはさらに検討する必要がある」としている。

 同病院では昨年7月ごろから、気管支内視鏡検査を受けた患者に緑膿菌感染が相次いだ。院内感染とみられたが、原因が突き止められなかった。今年2月になって、オリンパス製品から菌が見つかった。

 この製品は、オリンパスが昨年11月に「管にせんをする部分の口金にゆるみやすい部分がある」として、米食品医薬品局(FDA)に自主回収を申し出たものだった。

 同病院は「オリンパスからの回収通知は病院で内視鏡を使っていない部門あてに届いており、今年2月になるまで知らなかった」としている。

    ◇

 オリンパス光学工業の広報担当は「ジョンズ・ホプキンズ大には昨年11月30日付で自主回収通知を送った。12月7日のサイン入りで同大の受領書をもらっており、きちんと通知している。口金のゆるみと感染による死亡の因果関係ははっきりしていない」と話す。


 同製品は日本でも自主回収されているが、国内での院内感染の報告はないという。回収率は米国が48%、日本は76%。(19:21)

「イラクが核兵器開発の証拠ある」英外相が英紙に寄稿

 ストロー英外相は5日付タイムズ紙への寄稿で、イラクのフセイン大統領が再び核兵器の開発に乗り出した証拠があると強調。「国際的な査察に応じなければ、大統領は相応の結果を招くだろう」と警告し、イラクに対する軍事行動の可能性を示唆した。

 外相は、イラクが核関連物質や技術の調達にますます力を入れている、と指摘した。


 外相によると、98年に米英軍の攻撃で破壊された軍事施設の多くが修復を終え、化学・生物兵器の研究が進められている。弾道ミサイルの開発も続いており、成功すれば、イスラエルからアラブ首長国連邦まで含む中東のほぼ全域が大量破壊兵器の脅威にさらされるという。(19:17)

コソボの初代大統領になったイブラヒム・ルゴバ氏

 ユーゴスラビア・コソボ自治州の暫定自治政府の大統領に4日、イブラヒム・ルゴバ氏(57)が選出された。首に巻いた絹のスカーフがトレードマークだ。多数派アルバニア系住民の悲願である独立が実現した日に、これを取ると語る。

 しかし昨年12月、州都プリシュティナの執務室で、記者が独立への道筋について質問を向けると、「国際社会に独立の正式承認を求める」とは述べたが、具体論は避けた。机上には米国の星条旗。ユーゴのミロシェビッチ独裁政権が崩壊し、米国や欧州連合(EU)が独立に冷ややかなのは、親米派のルゴバ氏自身が承知している。

 国際社会の関心を引きつけようとして、コソボの武装勢力が国際部隊などに挑発行為を起こしかねず、前途は多難だ。

 尊敬する人物はインド独立の父マハトマ・ガンジーだという。99年のコソボ紛争の際にも非暴力主義を通し、欧米メディアは「バルカン半島のガンジー」と呼んだ。

 フランスのソルボンヌ大学で言語学を学んだ。文芸評論家や作家として活動したあと、89年から政治活動を開始。ミロシェビッチ体制に対する草の根的な抵抗運動を始めた。

 趣味は鉱物収集。実益にもつなげようと、金などを含む小石を外国からの客に見せ、投資を呼びかけている。