気になるニュース
【02/02/12 (火) 】

茨城県北部で震度5弱、東京都内も震度3

 12日午後10時44分ごろ、東北と関東地方などで地震があり、茨城県北部の金砂郷町と桂村で震度5弱、福島県中通りと浜通り、栃木県南部、茨城県南部で震度4を観測した。東京都内や千葉、埼玉、神奈川の首都圏でも震度3を記録した。気象庁によると、震源地は茨城県沖で、深さは約40キロ、地震の規模はマグニチュード5.5と推定される。

 震度4と3を記録した主な地域は次の通り。

【震度4】 福島県郡山市、いわき市、茨城県水戸市、日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、笠間市、土浦市、つくば市、栃木県益子町


【震度3】 東京都杉並区、調布市、神奈川県川崎市宮前区、千葉県成田市、佐原市、野田市、佐倉市、印西市、埼玉県久喜市、吉川市、群馬県赤城村、茨城県石岡市、ひたちなか市、水海道市、潮来市、下館市、下妻市、取手市、結城市、岩井市、牛久市、福島県須賀川市、福島市、白河市、二本松市、栃木県真岡市、足利市、今市市、大田原市(23:20)

北朝鮮がスパイ容疑で抑留の杉嶋氏を解放

 スパイ容疑で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に抑留されていた元日本経済新聞社員の杉嶋岑(たかし)氏(62)が12日解放され、外務省高官とともに約2年ぶりに北京経由で帰国した。杉嶋氏の解放は、米国から「悪の枢軸」と名指しされ国際的に孤立感を深めていた北朝鮮が、日朝関係打開に向けて打った布石とも見られている。

 杉嶋氏は12日夜、外務省を通じて「各方面の取り計らいで帰国できたことを、非常に感謝している」とのメッセージを発表した。外務省は、杉嶋氏が拘束された99年12月以来、公式、非公式の折衝の場で、早期解放を求めてきた。今月に入り北朝鮮側から、解放するとの連絡があったという。

 北朝鮮側の報道によると、杉嶋氏は99年11月30日に北朝鮮入りし、スパイ行為の疑いで翌12月4日に拘束された。スパイ容疑での日本人の拘束は、83年に第18富士山丸がだ捕され、当時の紅粉勇船長らが抑留されて以来だった。

 北朝鮮側は、杉嶋氏が日本や韓国政府と共謀し、軍事機密や米朝、日朝関係など北朝鮮の対外政策問題に関する内部資料などを収集するためスパイ活動をしていたと主張。日本政府は、「スパイ行為を依頼した事実は一切ない」と関与を否定していた。

 日朝関係は、00年10月に国交正常化交渉が中断したまま。昨年12月の東シナ海での不審船事件や、朝銀事件にからむ在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)への強制捜査などで冷え切っていた。

 また、ブッシュ米大統領が北朝鮮をイラン、イラクとともに「悪の枢軸」と名指しするなど、米朝関係や南北関係も停滞し、北朝鮮は外交的には手詰まり状態が続いていた。


 こうした中での杉嶋氏の解放は、関係改善に向け、北朝鮮が日本に示した譲歩とも見られる。今年1月には、北朝鮮側が持ちかける形で、日朝の審議官級の外交当局者が中国で接触するなど、「北朝鮮側が関係改善に向けたシグナルをさかんに日本側に送っていた」(日朝関係筋)という背景がある。(20:56)

ミロシェビッチ前大統領の本格審理始まる

 旧ユーゴスラビア内戦やユーゴ・コソボ自治州で住民を弾圧したとして「集団殺害(虐殺)」や「人道に対する罪」に問われているミロシェビッチ前ユーゴ大統領(60)の公判が12日、国連旧ユーゴ戦犯法廷(ハーグ)で始まった。90年代、ユーゴ解体に伴う民族紛争での国家元首の責任をどこまで立証できるのか、法廷は証人尋問による本格審理に入った。

 この日の公判で、デルポンテ主任検察官(スイス)は「旧ユーゴ紛争の全ぼうを明らかにする」「(前大統領は)自分自身の野望を追い求め、反対する者たちに筆舌に尽くしがたい苦しみを与えた」などと述べ、検察側は冒頭陳述に移った。

 前大統領は昨年7月以来、罪状認否などで計6回出廷。一貫して法廷の違法性を主張、公判での弁護士の選任を拒否し、12日も1人で臨んだ。

 前大統領と11日に面会したユーゴ出身の私設弁護士は「前大統領は自分の弁護はせず、真実を伝える場として利用する考えだ」と話した。

 ミロシェビッチ前大統領にはボスニア、クロアチア、コソボの各紛争での責任を問う三つの起訴状がある。検察側は「三つは大セルビア主義を掲げた前大統領の関与する非人道行為だ」として一括審理を要求、認められた。

 デルポンテ主任検察官は「(裁判終了まで)2年はかかる」としている。

 コソボ紛争では、ユーゴ軍兵士やセルビア治安部隊に殺害されたとされるアルバニア系住民の集団墓地などが見つかっている。問題は、一連の非人道行為に前大統領がどのように関与していたかの立証だ。

 検察側は、殺害の目撃者や生存者、政府関係者らを証人として呼ぶ方針。政府の決定や前大統領から軍や警察への指示内容を示す内部文書も入手したい考えだが、ユーゴ政府の抵抗などではかどっていない模様だ。

 法廷は、非人道行為を知りうる立場にありながら防止する手段をとらなかった「監督者の責任」も罪としており、軍の最高司令官でもあった前大統領が完全に責任を免れるのは厳しいという見方が強い。


 また、ボスニアの審理では、人道上最も重い罪とされる「集団殺害」への国家元首の関与の立証が、公判を通しての最大の難関になるとみられる。(22:23)
イランで旅客機が墜落、118人全員死亡と発表

 イラン西部で12日朝、乗員13人、乗客105人を乗せた国内線旅客機が墜落した。国営イラン放送は、イラン民間航空局が、乗員・乗客全員の死亡を確認したと伝えた。

 墜落したのはイランエアツアーズのツポレフ154旅客機で、午前7時半(日本時間同日午後1時)にテヘランを離陸し、南西に約400キロ離れたロレスタン州の州都ホラマバードに向かう途中で管制官との交信が途絶えた。ホラマバードから約35キロの山岳地帯で機体の残がいが見つかった。

 イランエアツアーズは国営イラン航空の子会社で、93年2月には同じツポレフ機がイラン空軍機と空中衝突して乗員・乗客132人全員が死亡する事故を起こしている。


 ハタミ大統領は12日、事故調査のための特別委員会の設置を命じた。(21:47)

アフガニスタンとロシアが軍事協力で合意

 ロシア訪問中のファヒーム・アフガニスタン暫定政権国防相は12日、モスクワで記者会見し、軍の再建にあたりロシアと軍事技術協力を進めることでイワノフ・ロシア国防相と合意したことを明らかにした。

 ロシアは、タリバーン政権時代から、北部同盟に旧ソ連製の兵器を供与してきた。ファヒーム国防相はイワノフ国防相に対し、重火器など兵器供与を継続するよう要請した。


 ロシアは、アフガン北部への電力供給や地雷除去への協力も表明した。3月には暫定政権のカルザイ議長の初訪ロが予定されている。(20:42)

企業の景況感下げ止まりの兆し 10〜12月期

 内閣府が12日に発表した法人企業動向調査によると、01年10〜12月期の景気が「上昇」と答えた割合から「下降」と答えた割合を引いた景気判断指数(季節調整値)はマイナス60で、7〜9月期(同61)と比べてほぼ横ばいだった。4期連続のマイナスだが、内閣府は「下げ止まりの兆し」とみている。02年1〜3月期の指数はマイナス41、4〜6月期は同25と改善する見通しだ。


高島屋と三越が共同でサイト開設

 高島屋と三越は4月から、アパレルなどの取引先とインターネットで情報を共有化するシステムの運用を始める。発注や支払いなどの情報を交換。顧客から注文のあったオーダースーツなどの細かいデータを縫製工場と共有することもできる。取引先各社は他社のデータはみることができない。3年後をめどに百貨店50社、取引先2000社の参加を目指す。


小泉首相の長男の発泡酒CMギャラめぐり応酬

 「一説に5000万円という破格のギャラをもらっているうわさがある」

 「孝太郎はサラリーマンですよ。毎月20万円しかもらっていない。人の名誉にかかわることをうわさで言ってもらっちゃ困る」

 12日の衆院予算委員会で、石井一氏(民主)が発泡酒のテレビCMに出演した小泉首相の長男のギャラを問題にすると、首相が色をなして反論する一幕があった。


 石井氏は、発泡酒の増税が昨年暮れの税制改正で見送られたことにも触れ、「あれ(CM)を見るたびに発泡酒(の価格)が下がっているのは小泉さんのお陰やなと思う」と指摘。これが首相の怒りに火をつけたようだ。(21:12)

鈴木宗男議員の海外出張の半分に特定の外務省職員が同行

 民主党の石井一副代表は12日の衆院予算委員会で、自民党の鈴木宗男代議士の外遊などに外務省職員の一人が頻繁に同行しているとして、両者の関係をただした。同省の小町恭士官房長は鈴木氏がこれまでに行った36回の外国訪問のうち「約半分」に特定の職員が同行したことを明らかにした。

 石井氏が指摘したのは同省国際情報局の佐藤優主任分析官。石井氏は、「鈴木氏のロシア訪問に同行し、重要な会談に通訳として同席している事実はあるか」などとただした。

 小町官房長は、佐藤氏はロシア、中央アジアなどの内外政に関する情報分析が仕事と説明。鈴木氏のロシアや中央アジア訪問などのうち、約半分に同行したと語った。


 一方、川口外相はアフガニスタン復興支援国際会議へのNGO(非政府組織)出席拒否への鈴木氏の関与について「鈴木議員から個別のNGOの参加不参加について意見が述べられたことはない」と述べ、鈴木氏の働きかけがあったとする田中真紀子前外相の答弁と食い違いを見せた。(20:35)

「イラクを片づけろ」サッチャー元英首相がブッシュ氏に

 サッチャー元英首相(76)が11日付のニューヨーク・タイムズ紙に「超大国への助言」と題して寄稿、イラク、イラン、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の3カ国をまとめて「悪の枢軸」と呼んだブッシュ米大統領の対決姿勢を熱烈に支持した。特にイラクのフセイン大統領については「唯一重要な問題は、彼を片づけるかどうかではなく、いつ、いかにしてだ」と言い切っている。

 英国内では過去の人となった観があるサッチャー氏だが、「鉄の女」の血はなお騒ぐようだ。


 サッチャー元首相は、90年8月、イラクがクウェートに侵攻したとき、態度を決めかねていた父親のブッシュ大統領(当時)を激励、出兵へと決意させたことで有名だ。今回も、「悪の枢軸」発言に欧州諸国が「世界を二分する単純主義」などと批判を浴びせる中で、助太刀に駆けつけた形だ。寄稿では「西側は、ならず者体制と戦う決意を強め、防備を固めねばならない。喜ぶべきは、それに必要な指導力を持つ大統領が米国にいることだ」と絶賛した。(22:06)