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【02/02/05 (火) 】

雪印食品家宅捜索、4日間かけ終了 合同捜査本部

 雪印食品による偽装牛肉事件で、兵庫県警と警視庁、埼玉県警、北海道警の合同捜査本部は5日、同社東北統括支店(仙台市)など数カ所を詐欺容疑で家宅捜索した。2日以降4日間にわたった捜索は、伝票類など計約1万2500点を押収してひとまず終了した。捜査本部は押収した資料を分析し、「会社ぐるみ」の詐欺容疑事件の実態解明を目指す。

 4日間で家宅捜索したのは、同社本社(東京)や、北海道、関東、関西など各ミートセンター、本社幹部宅など計三十数カ所にのぼる。入出荷や在庫に関する伝票や帳簿類などに加え、国産牛に偽装された肉を含め、同社が業界団体に買い取り申請した牛肉約280トンも押収した。これらの肉は押収手続きのうえで、同じ場所で保管させている。

 合同捜査本部は、偽装工作を積極的に実行した社員らに加え、こうした行為を黙認したとされる本社ミート営業調達部幹部や、違法行為と認識しながら、同社員の求めに応じて伝票を改ざんするなどした倉庫会社員らも、詐欺の共犯にあたると判断しており、押収した資料を分析する。


 また兵庫県警は5日、生活経済課の捜査員を捜査本部に加え、雪印食品がラベルの日付を偽装したことなどについて、食品衛生法違反容疑の捜査も本格的に始めた。(22:04)

DASHの再突入実験を断念 宇宙科学研

 文部科学省宇宙科学研究所は5日、H2Aロケットで4日に打ち上げられた小型衛星、高速再突入実験機(DASH)による大気圏再突入実験を最終的に中止すると発表した。

 DASHは打ち上げ時に衛星を載せている台との分離に失敗。5日未明までに地上から電波で分離指令を送ったが、分離できなかった。所内で分離の可能性を検討し、分離の手段はないという結論に至った。今後、H2Aを打ち上げた宇宙開発事業団の協力も得て、調査特別委員会で原因の究明を進める。


 順調にいけば、DASHは打ち上げ3日半後に直径40センチほどのカプセルを切り離し、大気圏に再突入してアフリカ・モーリタニアの砂漠に着地する予定だった。ロケット一部と結合したままの状態のため機体が重くなり、正確な軌道制御ができなくなった。(20:28)

仏大統領疑惑のカギ握る容疑者、7年ぶりに突然帰国

 シラク大統領をめぐる疑惑のカギを握る人物と見られ、仏司法当局から国際手配されていた元オードセーヌ県議会議員ディディエ・シュラー容疑者(54)が5日、逃亡先の中米ドミニカから7年ぶりに帰国した。同容疑者は疑惑の実態を語ると公言。突然の帰国は仏政界を揺るがし、4月の大統領選に大きな影響を与えるとみられている。

 同容疑者は横領などの疑いが持たれ、空港で司法当局に拘束されると見られる。帰国前仏メディアの取材に応じて「法廷で真実を述べることを決めた」と語った。

 シュラー容疑者はシラク氏のパリ市長時代、パリ郊外のオードセーヌ県で住宅公社所長を務めた。低所得者用住宅の建設や修理の見返りとして業者から裏金を出させ、シラク氏与党の右派政党「共和国連合」(RPR)の資金源としていたといわれる。同容疑者は「疑惑とされる行為は自分の判断によるものではなく、もっと上の人物の判断で、システム化されていた」と説明している。

 同容疑者は疑惑発覚後の95年に逃亡。ベルギー人になりすまし、家族でドミニカに住んでいた。今年1月、彼の息子がパリジャン紙の取材に応じて逃亡生活を暴露。仏司法当局が容疑者引き渡しの交渉を検討していた。


 シュラー容疑者は「帰国の目的は真実を語りたいだけで、シラク大統領をおとしめるためではない」と弁明するが、右派は一斉に反発。RPRのジュペ前首相は「社会党が仕組んだ汚い選挙戦略だ」と非難した。もっとも、住宅公社をめぐる裏金は社会党にも渡っていた疑惑があり、左右を巻き込む疑惑再燃となる可能性も指摘されている。(22:16)

アフガンに新しい国旗 カブールの大統領府で掲揚式

 アフガニスタン暫定政権は5日、カブールの大統領府で新しい国旗の掲揚式を行った。新国旗はザヒル・シャー元国王時代の64年憲法に基づくデザインで、これまで政府機関に掲げられていたラバニ政権時代の旗に取って代わる。

 新国旗は左から黒、赤、緑の縦じまの三色旗で、中央にイスラム礼拝所の説教台などが描かれている。黒は外国侵略と抑圧の暗黒、赤は対英独立運動で流された血、緑は自由と平和を象徴している。ラバニ政権時代の国旗は、下から黒、白、緑の横じまの三色旗で、中央にはアラビア語で「アラーは偉大なり」と書かれた。白は旧ソ連と戦ったジハード(聖戦)の象徴だった。


 カルザイ議長は式典で「これまで困難があったが、これからは国民が手を携えてよりよいアフガニスタンをつくろう」と強調した。(21:21)


カルザイ議長の親せき誤爆死 米軍が遺体を引き渡し

 アフガニスタン南部のカンダハルからロイター通信が伝えたところによると、米軍の誤爆で死んだハミド・カルザイ暫定行政機構議長(首相)の親せきの遺体が4日、米軍から遺族に返還された。

 誤爆で死んだのは、反タリバーン陣営の指導者の1人だったカシム・ジャン氏。カンダハルに米軍が空爆を続けていた昨年12月5日、同市周辺でタリバーンとの戦いを続けていたジャン氏らがいた場所をB52爆撃機が直撃。一緒にいたアフガン人部隊18人と米軍兵士20人も負傷したという。


 カンダハルは、旧タリバーン政権の拠点だった。ジャン氏の遺体は米軍の野営地に埋葬されたが、遺族の希望でなきがらが引き渡されたという。(19:22)

毛沢東主義派が警察襲撃、16人殺害 ネパール

 ネパールからの報道によると、反政府組織、共産党毛沢東主義派(マオイスト)の武装勢力が5日午前1時ごろ、東部の村バクンデの警官詰め所を襲撃し、戦闘で少なくとも警官16人と武装勢力側の1人が死亡した。警官詰め所の隣には日本政府が無償援助で進める道路建設の現場事務所があったが、日本人はいなかった模様だ。


 外務省無償資金協力課によると、道路建設はハザマと大成建設が共同で進めていた。事務所にはネパール人職員19人が寝泊まりしていたが、全員無事だという。(18:09)

<ネパール>警察官詰め所襲撃、警官15人殺害 極左ゲリラか?

 ネパール警察当局によると5日、同国東部で極左武装集団「ネパール共産党毛沢東派」とみられるゲリラが警察官詰め所を襲撃、警察官15人が殺害されたほか、少なくとも7人が重傷を負った。現場は首都カトマンズから東方約50キロの村。武装ゲリラ400人余りが結集し、警官との交戦は3時間に及んだという。(毎日新聞)
ムシャラフ大統領、カシミール問題でインドを非難

 [イスラマバード 5日 ロイター] パキスタンのムシャラフ大統領は、係争中のカシミール地方で「国家テロ」を行っているとして、インドを非難した。
 5日、パキスタンはカシミール連帯を記念する祝日を迎えた。
 同大統領は、カシミールの人々が過去10年近くにわたって武器を取り、インド駐留軍と戦うことを余儀なくされているのであれば、その責任はインドにある、と述べた。
 同大統領はまた、「われわれは再三、インドと緊張のない関係を望んでいる、と述べてきた。この機会を利用して、交渉の席に着くよう、インドの指導者に再度求める」と訴えた。(ロイター)