大阪轢き逃げ事件ミステリー

映像資料周辺地図
2ch【事件】大阪トラック運転手殺害事件新展開?【ミステリー】

大阪の殺人×ひき逃げ 事故死の男性に複数の生命保険

 大阪府箕面市の山中でトラック運転手岡野満義さん(57)が他殺体で発見された事件に絡み、岡野さんのトラックとみられる車にひき逃げされ死亡した無職男性(57)が昨年初め、2つの生命保険に加入、月約5万円の保険料を約1年間支払い続けていたことが府警捜査1課の箕面署捜査本部の調べでわかった。府警は、多額の借金を抱えた男性が同時期に複数の保険に加入した経緯に注目。ひき逃げに偽装するため、何者かが保険をかけさせた疑いも出ている。

 ●特約つき

 調べによると、無職男性が加入した生命保険は、それぞれ死亡時に3000万〜4000万円が支払われる。交通事故などで死亡した場合には割り増しされる「災害割増特約」も付いていた。受取人はいずれも親族で、特約分を含めれば、保険金の合計額は約9000万円にのぼるという。

 数年前、男性が経営していた教材販売会社が倒産し、それまで加入していた生命保険を解約した。約1億円の借金があったという。捜査幹部は「経済事情を考えれば、月5万円の保険料は高すぎる」と疑問視する。

 男性が遺体で見つかったのは9日未明で、自宅から約500メートル離れた大阪府豊中市庄内栄町1丁目の市道だった。男性はあまり酒を飲まなかったが、遺体にはアルコール臭が残っていたという。現場にブレーキ痕はなく、府警は、故意にひき殺されたと断定。不自然な保険加入と関連があるとの見方を強めている。

 ●2人の接点

 岡野さんが豊中市走井2丁目の配送センター付近で殺害されたのは8日午前0時ごろ。同2時ごろの目撃証言では、岡野さんの遺体もトラックも現場にはなかった。さらに同3時ごろには、箕面市の遺棄現場近くに設置されている産廃の不法投棄を監視するためのカメラが、岡野さんの遺体を運んだとみられる軽トラックをとらえていた。

 無職男性の長男(26)は府警の事情聴取に「8日未明、父親と一緒に箕面山中へ軽トラックで荷物を運んだ」と証言。荷台から、岡野さんと同じ血液型の血痕が見つかった。殺害から遺棄まで時間が短いことなどから、岡野さん殺害についても、この父子が何らかの事情を知っていた疑いがあると府警はみている。

 ただ、岡野さんと父子の接点は、今のところ見当たらない。ひき逃げに見せかけて無職男性を殺害するためトラックを奪う必要があって殺害された、との見方が有力視されている。

 ●第三の人物は

 「父は何者かに殺されたのではないか」。長男は事情聴取で、第三の人物の存在をにおわせる供述をした。だが、こうした人物の影はまだ浮かび上がっていない。

 長男は「事件に関与しているかもしれない」として、父親の知人の名を挙げたが、該当者は実在しなかった。「事件当時、父が携帯電話でだれかと頻繁に連絡を取っていた」とも供述していたが、携帯電話の通話記録を調べたところ、8日未明には記録されていなかった。


 長男はその後、死亡した。遺書があり、マンションから飛び降り自殺したとみられている。その証言は虚偽だったのか。長男の供述について、府警はさらに慎重に裏づけ捜査している。(15:34)
引き逃げ事故に絡み男性3人死亡の怪 大阪

 大阪府豊中市で9日、死亡ひき逃げ事件が起きた。犯行車両の使用者は翌日、山中で他殺体で見つかった。警察は何者かが殺人事件を起こした後、被害者の車に乗ってひき逃げをしたとみて、殺人と道交法違反(ひき逃げ)で捜査を始めた。ところがひき逃げ被害者の息子が「遺体らしきものを父が運んだ」と供述し、18日、自殺した。ひき逃げ、殺人、自殺……。3人の死を解き明かすキーワードに「保険金」が浮上している。
 事件の発端は、9日未明に豊中市庄内栄町の市道で発見された市内の無職男性(57)の遺体だった。全身を強く打っており、現場には車のヘッドライトの破片が散乱していた。約2キロ離れた市道に、犯行車両と見られるトラックが乗り捨てられていた。豊中南署は、ひき逃げ事件とみて、このトラックの使用者である大阪市住吉区のトラック運転手岡野満義さん(57)を捜し始めた。
 翌10日午後、大阪府箕面市の山中でシートにくるまれた別の遺体が見つかった。所持品などから、岡野さんと確認された。頭がい骨骨折による失血死。他殺だった。
 検視の結果、岡野さんの死亡推定時刻は8日で、ひき逃げ事件の起こる前とわかった。岡野さんの配送先で豊中市の配送センター前の路上には大量の血痕が残されていた。府警は何者かが岡野さんを殺害した後にトラックを奪い、豊中市内を移動。途中でひき逃げを起こした、と見た。
 ひき逃げと殺人。この段階で、まだ府警は二つの事件が偶発的に起きた「同一犯による別事件」である、との見方をとっていた。
 ところが、事件はさらに複雑に展開する。
 ひき逃げされた無職男性の長男(26)が15日夜、府警に自ら名乗り出て新たな話を明かした。
 「父親は、何者かに故意にひき逃げされたのではないか」
 事情聴取に対し、「7日深夜に父親から呼ばれ、車で一緒にシートに包まれた荷物を箕面の山中に運んだ」と語った。運んだ荷物について、「遺体かもしれない、と思った」とも述べた。
 当初、通りすがりでひき逃げに巻き込まれただけと見られていた無職男性は、実は岡野さんの殺人事件に関与していた疑いが浮上した。
 この無職男性は少なくとももう一人の別人物と岡野さん殺人にかかわり、遺体を処分。その後、この別人物によって、ひき逃げを装って殺害された−−。こんな構図が浮かび上がってきた。
 無職男性がひき逃げされた現場には、ブレーキ痕がなかったことも判明。ひき逃げと殺人の二つの事件は、連続殺人容疑事件に発展した。
 府警は裏付けを進めるため、16、17日と長男から事情を聴いた。しかし長男は18日、自宅近くのマンションで転落死した。「自分は事件に関係ない。早く犯人を捕まえてほしい」。遺書などから警察は自殺と判断した。

 19日、新たな事実が浮上した。
 ひき逃げされた無職男性に数千万円の生命保険金がかけられていたことが、府警の調べでわかった。消費者金融などにも少なくとも数百万円の借金があったという。
 府警は、何者かが保険金などを狙ってひき逃げした疑いもあると見ている。
 残りの関与者は複数か一人か。捜査本部は複雑に絡み合った人間関係を解き明かしながら、事件の核心に迫ろうとしている。(21:16)