イスラエル軍がナブルスに侵攻、4人死亡 イスラエル軍は22日未明、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスに装甲車などで侵攻、イスラム過激派組織ハマスのメンバー4人を殺害した。これに対し、ハマスは同日、「この虐殺は全面戦争への扉を開いた」とする声明を発表、報復を宣言した。 イスラエル軍放送によると、ハマスの活動拠点とみられる建物を捜索しようとした際、銃撃戦になった。同軍は、同日午前、ナブルスから撤退した。 一方、同軍は同日、前日未明から全面占拠していた自治区トルカレムから撤退を始めた。だが、兵士による検問は続ける方針で、当面封鎖状態に置かれる見込みだ。 イスラエル軍、自治区のトルカレムを全面占拠 1人死亡 イスラエル軍は21日未明から、戦車など数十台でヨルダン川西岸のパレスチナ自治区トルカレムに侵攻し、同自治区全域を占拠した。侵攻の際、パレスチナ側と銃撃戦になり、パレスチナ人1人が死亡、15人が負傷した。同軍は各所に戦車を駐留させ、兵士が住居に押し入ってパレスチナ人活動家の拘束を続けている。一昨年9月の衝突激化以降、同軍は各自治区への侵攻を繰り返してきたが、自治区全域を占拠したのは初めて。 パレスチナ通信などによると、侵攻は同日午前3時ごろ、武装ヘリコプター数機を伴って始まった。同軍は住民に対し拡声機で外出禁止を命じた。隣接する難民キャンプも同時に包囲された。イスラエル軍は侵攻後、20人以上のパレスチナ人を拘束したことを明らかにした。 同軍は「テロリストの拘束作戦が終了するまで、軍事行動は続く」としており、占拠は数日続くとみられる。 同軍は17日に起きたパーティー会場での銃乱射事件の犯人が、トルカレムにあるパレスチナ人武装組織の拠点から出撃したとしており、占拠はその報復と武装組織の掃討を狙ったものとみられる。 自治政府は国連安保理に介入を要請、米国に対し即時停戦のための仲介を求めた。