イスラエルVSパレスチナ
2002/7/29イスラエル、税収の一部をパレスチナ側に送金へ
[テルアビブ 29日 ロイター] イスラエルは、同国が仮徴収していた税金収入のうち、7000万シェケルをパレスチナ自治政府に送金する方針を明らかにした。
今回の額は、衝突が激化した2000年9月頃から送金が差し止められていた税収約20億シェケルの一部で、このうち2億シェケルが先週パレスチナ側に送金されていた。
イスラエル財務省は声明で、今回の措置はシャロン首相によるパレスチナ住民への規制緩和策の一環だと説明した。
これらの税収は“テロ活動”に利用されないよう、ファイヤド財務相が管理する自治政府の銀行口座に送金されることになっている。(ロイター)<パレスチナ>自治区の子ども 2人に1人が栄養失調
【エルサレム福島良典】イスラエル軍によって封鎖されたヨルダン川西岸とガザ地区のパレスチナ自治区に暮らすパレスチナ人の子どもの2人に1人が栄養失調に苦しんでいることがこのほど、米政府国際開発局の調査結果で分かった。
調査は国際開発局の依頼を受けてジョンズホプキンス大学がパレスチナ人家庭1000世帯を対象に実施。パレスチナの非政府組織(NGO)がインターネット上で調査の中間結果を公表した。
それによると、5歳以下のパレスチナ人小児のうち30%が慢性的な栄養失調、21%が急性の栄養失調の状態にある。それぞれ00年調査時の7.5%、2.5%から大幅に増加、イスラエル・パレスチナの大規模衝突がぼっ発した00年秋以降の度重なる経済封鎖で自治区の状況が急速に悪化している実態を浮き彫りにした。
国際開発局の推計によると、難民を含めパレスチナ住民のうち約50%が、必要なカロリーを摂取するには外部からの食糧援助に頼らざるを得ない。聞き取り調査した320世帯のうち50%が「食糧購入には借金をしなければならない」と答え、16%が身の回り品を売って窮状をしのいでいるという。(毎日新聞)ユダヤ人入植者の襲撃でパレスチナ人少女1人死亡=目撃者
[ヘブロン(ヨルダン川西岸) 28日 ロイター] ヨルダン川西岸のヘブロンで、26日のパレスチナ人武装グループによる襲撃で死亡したイスラエル兵の葬儀終了後、複数のユダヤ人入植者がパレスチナ人家屋を襲撃し、少女1人が射殺された。
目撃者が明らかにした。
パレスチナの医療筋によると、このほかパレスチナ人住民9人が負傷した。
病院関係者は、死亡した少女は13歳だった、と述べた。
イスラエル警察は、パレスチナ人が入植者を扇動した、と発表した。(ロイター)<中東情勢>パレスチナが米国と来月、閣僚会談
パレスチナ自治政府の主要閣僚団が来月初めに訪米、ブッシュ米政権のパウエル国務長官らとパレスチナ改革について会談する。米・パレスチナの主要閣僚級会談は、ブッシュ大統領が6月24日にアラファト自治政府議長の退陣を求める新中東和平構想を発表して以来、初めて。(毎日新聞)<中東情勢>ジャクソン師が中東歴訪 平和的解決呼びかけ
米国の黒人運動指導者、ジェシー・ジャクソン師が27日から中東歴訪を開始、イスラエル、パレスチナ双方に紛争の平和的解決を呼びかけた。ジャクソン師はパレスチナ側に「武装闘争を非暴力的な抵抗運動へと転換するよう」促し、イスラエル政府にはユダヤ人入植地の建設停止を求めた。(毎日新聞)