君が代起立、保護者の状況も報告 都立校50校分メモ
今春の東京都立高の卒業式で、君が代斉唱時の保護者の起立状況について、都教育委員会に報告が上がっている例があることがわかった。約50校の報告メモに、教職員や生徒の起立状況に加えて記載されていた。都教委は「担当職員の判断で集めた情報だろうが、保護者の動向を知る必要はなく、そういう方針もなかった」と説明している。
都教委によると、今春は都立高計約300校で卒業式があり、各校に都教委の職員を派遣し、教職員と生徒の起立状況を報告させた。
報告内容は斉唱や「起立」の号令の有無や伴奏方法などと決まっていたが、現場に派遣されたり、現場からの報告を聞き取ったりした職員の一部が、保護者の起立状況も報告メモに書き込んでいた。
保護者の状況が記載された報告メモは約50校分。「全員起立」「一部不起立」などの記述のほか、数校のメモには起立した比率がパーセンテージで記載されていた。
都教委は昨秋、都立学校教職員に、斉唱時の起立などを義務付ける通達を出した。これまでに従わなかった教職員約250人を処分したほか、生徒の多くが起立しなかった学校の管理職らには厳重注意などをしている。ただ保護者の行動をめぐって教職員に何らかの措置をとった例はない。
都教委は「式が適正に実施されたかどうか把握するのに、保護者の情報を知る必要は全くない。都教委としてそうした方針を立てたことはなく、今後は不要な情報だということを職員に周知する」としている。
「違憲の可能性」を指摘 君が代で不起立者の研修
卒業式や入学式で君が代斉唱の際に起立せず、懲戒処分を受けた東京都立学校の教職員137人が、都教育委員会の「再発防止研修」の無効を求めた仮処分申請への決定で、東京地裁の須藤典明裁判長は23日「違憲の問題を生じる可能性が皆無とはいえない」との判断を示した。
その上で「現段階では具体的内容が明らかでなく、研修後に賠償請求などもできる」として、申請は却下した。
決定理由で須藤裁判長は「繰り返し同一の研修を受けさせ、非を認めさせるなど公務員個人の内心の自由に踏み込めば、研修として許容範囲を超える」と指摘した。
再発防止研修は、不起立問題で処分を受けた教職員を対象に8月2日から実施される予定。都教委は「指導に従わなかったり成果が不十分なら再研修を命じる」としている。(共同通信)
【私的めもらんだむ】
6時
そもそも教育委員会は教育行政の民主化と分権化の実現のために設置されたものだ。君が代斉唱の起立を強要するは、教育委員会のいう民主化そのものと相矛盾する。およそ民主的ではないところの斉唱強制を義務付ける、そんな権限が文部省ならびに教育委員会にあるのかどうか?教職員や生徒のみならず、保護者の起立状況までチェックするは甚だしい越権行為であることは云うまでもない。教育委員会は「一部担当職員の独断」として言葉を濁しているが、それこそ斉唱起立チェックより以上に厳しいチェックを、むしろ教育委員会内部に向けて敢行すべきだ。矢祭町の根元町長は教育委員会の廃止を打ち出しているが、教育委員会が健全な教育行政推進の足枷になるならば、そうすべきだろう。君が代斉唱に抵抗感のある者は起立の必要なし、ぐらいの自由度あってこその民主化であろう。新生・民主教育委員会とでも組織名を改めたらどうか。日本の教育委員会はアメリカをモデルにしているというが、アメリカでは委員を国民から選出している。一般庶民と教育長とのバランスを保ちながらの教育行政を理念とする。ところが日本は委員が教育長を兼ねているため、およそ民主的とは云い難い理念上の問題を抱えてしまう。「生きる」ことの育成を目標を掲げた文部省なら、君が代斉唱の起立状況云々の小賢しいチェックより、もっと自由で活力ある教育を実践してほしいものだ。
【視聴予定】
21時
00-54 たけしのTVタックル 夏本番…三宅久之祭り痛快毒舌メッタ斬り…大物も容赦なし(秘)発言被害者反撃=テレビ朝日
政治評論家・三宅久之の波瀾(はらん)万丈の人生や、過去の番組での発言を特集する。番組での三宅の過激発言を振り返る映像では、小泉総理とブッシュ大統領を批判する際の衝撃の暴言が飛び出していたことが明らかになる。また、三宅と女性の論客たちとの名珍場面を取り上げる映像も。一方、三宅の半生を紹介する企画では、政治記者時代のエピソードの数々や、秀子夫人に往復ビンタされた秘話も明かされる。さらに、四十六歳で政治評論家に転身してから、現在までの道のりも紹介。このほか、子育てに関する過激発言も特集。
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