04/06/23 (水)
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ボジンカ(BOJINKA)計画
-未然に防げた9.11同時多発テロ事件?-
アブドル・ハキム・ムラド ラムジ・アフメド・ユセフ ハリド・モハマド
フィリピン国家警察アベリ・ラゾン長官
 「それはアジア発アメリカ行きの11機のアメリカ旅客機を爆破する計画だ。ターゲットはバージニアのCIA本部である」
元フィリピン国家警察アイダ・ファリスカル
 1995年1月6日午後1時頃、マニラ市内の高層アパートからぼやが発生した。そのとき消防署から警察に連絡が入り、捜査員2名が現場に駆けつけた。原因は住民の爆竹遊びと報告された。当時、マニラ第9伝書のファリスカル警部は、その報告に疑問を抱いた。「なぜなら私たちは重要なイベントを控えていたからです。ローマ法王を議長として、各国の代表が集ることになっていたのです。現場となった603号室の中に入ると、異臭がしていろんなものが散乱していました。そして爆弾を発見したのです。そこではテロリストが何か悪いことをやっていると、すぐに分かりました。私たちはいったん現場を離れて部屋の住民を待ち、そして事情聴取しました」

 自称、民間機パイロットのアメード・サイードと名乗る容疑者の男は、実はパキスタン人の国際テロリスト、アブドル・ハキム・ムラドと判明する。もう一人の容疑者は警察に気付いて銃を発砲して逃走、残ったムラドはその場で逮捕された。FBIに情報を伝え、逃亡した容疑者の検索を依頼、やがてその男はラムジ・アフメド・ユセフと判明する。ユセフは1993年の世界貿易センター爆破事件の実行犯として、20億円の賞金がかけられていた国際テロリストだった。さらにムラドらが滞在していたホテルには5人の国際テロリストが潜伏していたことも判明する。その中にあの9.11同時多発テロ事件の立案計画者ハリド・シェイク・モハマド(Khalid Sheik Mohammed)も含まれていた。

元国際テロ対策室長ロドルフォ・メンドーサ
 「ハリドは別名アブドル・マジージとも名乗っていた。マニラにムラドが到着したのと入れ替わりに、ホテルを出て行ったようだ」

 ボジンカの旅客機11機爆破計画には日本の成田9機がターゲットに入っていた。仮に本格的な自爆テロが起きた場合の被害想定数は4000人以上、うち2000人以上が日本人と算出された。1994年12月11日に出発したマニラ発セブ島経由、成田行きフィリピン航空434便機は、セブ島上空で床が突然爆発、日本人一人が死亡した。この爆破事件がテロ計画のリハーサルで、実行犯がラムジ・ユセフだった。ニトログレセリンをコンタクトレンズのプラスチックケースに入れて機内に持ち込めるか? 日本製デジタル時計が起爆装置として機能するか? 実験したのだという。

元フィリピン国家警察アイダ・ファリスカル
 「私は本当に怒りを感じます。責任ある人たちに対して、あの計画は(9.11事件)は未然に防ぐことが出来たはずなのです」
 フィリピン国際警察からもたらされたこれらの機密情報は、ただちにフィリピン政府からアメリカ政府に伝えられた。しかし・・・記者団に対してアメリカ政府は言い放った。

Q、フィリピンの事件で分かった航空機による自爆テロの報告およびそのための議論は成されたのか?
ライス大統領補佐官、「一度もありませんでした。アルカイダが飛行機を幾つも乗っ取って、それをミサイル代わりに突っ込むなんて、誰にも予想できなかったと思います」

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【関連】
ビンラディン逮捕劇の怪しさ =2003年3月15日  田中 宇
(以下抜粋)
おかしなハリド逮捕劇
 昨年9月11日のカラチでの大捕物帖から6カ月後のさる3月1日未明、再びハリドに関する逮捕劇が繰り返された。こんどはパキスタンのもう一つの大都市ラワルピンジで、引退した科学者であるアブドル・クドス・カーン(Dr. Abdul Quddus Khan)の自宅に完全武装の特殊部隊が押し入り、そこに匿われていたハリドを逮捕(した、と発表された。同時にハリドが持っていたノートパソコン、携帯電話、アドレス帳も押収され、そこからオサマ・ビンラディンの居場所について重要な情報が得られたとされる。
 ところが、カーンの家族は、ハリドという人物には会ったこともなく、特殊部隊に押し入られたとき、自宅には家族以外誰もいなかったと証言している。ノートパソコンなどはハリドのものではなく、カーンの家族の持ち物であったという。しかも、逮捕劇が行われていた間、近所の人々は全く銃声を聞いていない。ハリドをかくまっていたのは、カーンの息子のアーメド・アブドル・クドス(Ahmed Abdul Qudoos)という男だと発表されたが、クドスは精神障害を持つ青年で、これまでの人生でほとんど自宅から出たことがなく、ハリドをかくまったりできるはずがない、という事実も明らかになった。
 カーンの妻(クドスの母)は、パキスタンのイスラム政党「イスラム協会」(JI)の幹部だった。昨年9月11日にカラチで当局の襲撃を受けた家も、イスラム協会の幹部が住んでいた。このため、クドスは本当はアルカイダとは関係がないのに、イスラム協会を弾圧したいパキスタン当局は、クドスがハリドをかくまっていたことにして、でっち上げの逮捕劇を行ったのではないか、という憶測を呼んでいる。つまり昨年9月に続き、今回もまた逮捕劇自体の信憑性はかなり怪しい。ハリドはまだ逮捕されておらず、自由に動き回っているという報道もある。
 今回の逮捕には、もう一つ裏の話がある。この記事の上の方で紹介した、モハマド・アッタに資金を送っていたとされる謎の人物ムスタファ・アーマド・アルハサウィが、ハリドと一緒に逮捕(されたというのである。アルハサウィが逮捕されたというのは、まだ公式には発表されていないが、すでにアメリカのマスコミで報じられている。
 もし本当にアルハサウィとハリドがともに逮捕されたとなると、2人の証言が「でっち上げ」でない形で出てくれば、911事件の真相が分かる可能性が出てくる。ところが、そもそも今回のラワルピンジの襲撃でアルカイダの幹部が逮捕されたということ自体が、かなり怪しい。本当は、アルハサウィもハリドも、3月1日には逮捕されていない可能性が大きい。まだ逮捕されていないか、もっと前に逮捕されていたか、すでに死亡が確認されたか、そのいずれかである。
 さらに考えると、ハリドら2人の幹部が3月1日に逮捕されたのではないとしたら、ハリドに対する尋問によってビンラディンの居場所が分かってきた、という現状の新事態もまた、軽々に信じることができないということになる。
アル・カイーダ関連名簿

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【私的めもらんだむ】
9時
 去年の、ビンラディンならびにハリドの逮捕劇にしろ、実に奇妙な話である。逮捕をでっち上げるパキスタン政府はもとより、それを確認もしないアメリカ政府はより不可解だ。9.11テロ事件の憎むべき実行犯としながら、その捕獲にはまるで関心がないかのようではないか。こうした辻褄の合わない明らかにでっち上げと分かる情報を、世界に垂れ流す大手メディアも実に奇妙だ。一部事実も含まれているだけに、受け手は何を信じていいのか分からなくなるのも当然だろう。
 ちなみにフィリピンのホテルに潜伏していたというテロリストのうち、ラムジ・アフメド・ユセフハリド・モハマドは親戚関係にある。世界貿易センター爆破の実行犯ユセフと、9.11同時多発テロ事件の立案者ハリドが共に親戚として、9.11事件の7年前にはフィリピンに潜伏して「ボジンカ計画」というアジア版同時多発テロ事件を画策していた。この出来過ぎた筋書きは多分にアメリカ政府にとって都合のいい設定でもあったろう。虚々実々織り交ぜて創作された自作自演の物語は、その中心的役割を担った出演者を雲隠れさせることで完結させる。この壮大にして惨酷極まりないシナリオを現実に実行させた本当の原作立案者は誰か?またはどんなグループなのか?完璧な世界地図を前に、人類、歴史、科学、経済、あらゆる分野のスペシャリストが介しての応用事前研究なくして、「ボジンカ計画」や「9.11テロ事件」は実行不可能だと思われる。アラブ人の民族特性を応用する人類学者による提案は、アラブ歴史に精通する歴史学者によって融合され、そのことの経済的波及を国益と結びつける経済学者と、爆薬の成分に熟知した科学者によって調合され、軍事スペシャリストによって実行可能な段階にまで煮詰められる。そして政治スペシャリストがその計画を円滑に進めながら・・・そのための莫大な資金を税金から徴収できるカラクリを提示する経済学者・・・そこには世界の権威が凝縮されているそんな会合のことを、想定しなければ世界的な同時多発テロ事件という筋書きは見えてこないのではないか。

【視聴予定】
21時
15 その時歴史が動いた 黒船来航・大江戸発至急便▽極秘情報に幕府は庶民は▽日米150年の原点 =NHK総合テレビ
 日本の開国は、ペリー来航における黒船の脅威によってもたらされたとされているが、初来航から開国に至るまでの九カ月を検証すると、幕府内部の有志による改革への動きや、庶民の異国への興味・関心が開国を後押ししたことが分かる。幕末の情報社会の様子と、鎖国下と開国との間で葛藤(かっとう)した日本人の実像を描く。 当時の老中・阿部正弘は、ペリーの開国要求に対して、外様大名や広く一般にも情報を公開し意見を求めるなど、国難に対処しようとする。ペリーに戦意がないことが分かると、日本中から人々が黒船見物に訪れ、上陸したペリーたちとプレゼント交換をしていたという。


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