麻生総務相、曽我さん夫巡り脱走訴追免除を批判
麻生太郎・総務大臣は29日、札幌市内での講演で、北朝鮮による拉致被害者、曽我ひとみさんの夫ジェンキンス氏を米国が軍から逃亡した罪で訴追しようとしていることに触れ、「(訴追の免除を)アメリカに頼むべきだと言う人がいるが、『交通違反をし、反省して幸せな生活を送っているから違反をもみ消してくれ』と代議士に頼むのと、どこが違う」と批判した。
麻生大臣は「感情論としてはわかるが、それを受け入れれば、敵前逃亡兵が全部、日本に来る。国際社会では通用しない」と話した。
「帰りたくないと(ジェンキンス氏)本人が言っている。連れてくれば、拉致でしょう」とも述べた。
麻生太郎の言葉にはいつもながら庶民感情から隔絶した違和感を感じる。本人がそれが分からないだけに始末が悪い。麻生セメント支配一族としての金持ちの奢りみたいなもん、あるんじゃないか。挫折感などさらさら味わったことなどないんだろう。自分の思い込みが社会通念だと錯覚したまま平気で云っちゃう。
曽祖父は九州の炭鉱王と云われた麻生太吉、同名の祖父・麻生太郎は元千葉県知事にして旧子爵・加納久朗の妹・夏を娶った。父親・麻生太賀吉は元総理大臣・吉田茂の娘・和子を娶り、吉田の補佐役をしていた。吉田が駐英大使の頃、加納久朗は旧横浜正金のロンドン支店長だった。この二人の面識は、やがて加納久朗が吉田の側近として重用されるところに行き着く。
またケンカ太郎こと元医師会会長・武見太郎も同族だ。現総務相・麻生太郎の弟・麻生泰の妻・和子は、武見太郎の娘だ。人を人とも思わぬ不遜な性格ゆえ武見天皇とも云われたが、その妻・英子は元総理・吉田茂の姪になる。つまり、武見にとって吉田茂は義理の伯父ということになろうか。開業医の必要経費72%を認めるというトンデモナク不公平な「医師優遇税制」を通してしまった武見天皇のこと、その同族が現総務大臣としてトンデモナイ発言をしても違和感はない、とでも皮肉っておこう。
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